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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■たまには待たせても良くないか
浮き足立っている貴女を感じると、
つい笑みが零れる。
「本当に喫茶店で待ってるの?」
「4時には改札で待っててよね!」
そう言う貴女の頭の中は、
きっと数日間、
俺の事だけで埋め尽くされるに違いない。
こんな時は俺の出番。
冷静に冷静に、
貴女を宥め賺して行くんだ。
仕事に集中出来ずに、
ミスを犯して本末転倒とならない様に。
遠足の前の日にはしゃぎ過ぎて、
当日熱を出さない様に。
こんな時は俺の出番。
冷静に冷静に、
貴女を宥め賺して行くんだ。
「俺は寒い改札で待ち続けなきゃいけないの?」
「仕事終わったら一本電話くれよ。」
「4時じゃなくても、それから動けば良いでしょ?」
きっと今、
貴女の頭の中は飽和しているから。
きっと今、
俺が寒風に吹かれる姿や、
駅までの距離と貴女の歩く速さなど、
計算出来る状況に無いから。
まるで子供の様な貴女に、
つい笑みが零れる。
「待ち合わせした事無いのか?」
「いつも私の方が早く行くから・・・」
そうだった。
貴女は想い込んだら一直線で猪突猛進で、
寒い中でも長時間でも、
平気で待ってられる人だった。
部屋で待ってろと言っても、
ずっと外で待ち続ける人だった。
わかったよ。
ちゃんと笑顔で迎えてやるから。
ちゃんと改札で待っててやるから。
目一杯仕事に集中して、
ちゃんと切り替えて、
俺の前に姿を見せてくれな。
02月26日(水)
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