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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■拒絶ではないと言えますか
貴女へ贈った言葉は、
決して拒絶の言葉では無かった。
貴女へ贈った言葉は、
貴女を避ける為の言葉では無かった。
「来なくて良いから」
貴女の相手として、
あの男が存在していた時。
事実を覚られてはならなかった。
だから貴女は、
俺の街へ来る度に俺を隠し、
冬は大人しく姿を隠したんだ。
俺の相手として、
法の壁が存在していた時。
発覚は即ち別れを意味していた。
だから貴女は、
俺の街から戻れない事を恐れ、
飛行機の飛ばぬ日を恐れたんだ。
「来なくて良いから」
貴女へ贈った言葉は、
決して拒絶の言葉では無かった。
貴女へ贈った言葉は、
貴女と俺を護る為の言葉だった。
今はもう、
貴女の身体は何者にも束縛されない、
自由な身体なのに。
「何時がレースなの?」
「小坊主の姿が見たい!」
「小坊主の姿を見るだけで良い!!」
そう願う貴女を、
集中出来ないと言う理由だけで止めた。
言い張る貴女を、
相手出来ないと言う理由だけで止めた。
相手は出来ないけれど、
来い。
迎えに行けないけれど、
迷子になっても知らないけれど、
来い。
そう言ってやれない俺に、
貴女を束縛する資格があるのだろうか。
「来なくて良いから」
貴女へ贈った言葉は、
やはり拒絶の言葉に違いない。
01月18日(土)
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