ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
[165286hit]

■何の為の嘘だったのですか
嘘が表に出れば皆が傷付く事など、
わかり切っている。
だからこそ吐かなくて良い嘘なら必要ない。
嘘は最小限で良い。

そして。
後で事実を話さなければならない嘘なら、
覚悟を決めて嘘を吐くんだ。








貴女が俺の存在を隠した理由は、
貴女の隣に居た男の為だと思っていた。
俺と貴女が少しでも長く続く様に、
事を表沙汰にしない為だと思っていた。

今なら嘘を吐く必要もない。
今なら俺の存在を隠す必要はない。





親友に対して嘘を突き通して来た事は、
親友に対する大きな裏切りだ。

嘘で固められた貴女を必死で支え続けてくれた親友に、
全ての事実を話して、
処刑台の上で審判を待てば良い。
嘘の代償として受ける罪は、
俺も一緒に被ってやる。

そう思っていた。






違っていた。









 「貴男と親友が話し辛くなるから・・・」
 「貴男の為に嘘を吐いた・・・」









人のせいにして、
人のせいにして、
人のせいにして。

そんなふざけた嘘に傷付けられた貴女の親友達に、
俺はもう顔向け出来ない。
09月16日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る