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雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
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■助けちゃ駄目ですか
動揺して収拾のつかない貴女。
俺の言葉が通じていない。
俺の言葉は全く耳に入っていない。
「全部話して良い?」
たった数文字に込められた不安感。
文字なのに。
声ですらないのに。
今にも壊れそうな貴女の姿が、
目に浮かんで、
目に焼き付いて、
目から決して離れない。
貴女を助けちゃいけない。
貴女は自分で考えなければならない。
俺の頭では答えが出ている。
貴女が成長する為には、
俺の手助けは邪魔者でしかないのだから。
「全部話して良いって言ったじゃん」
「嘘を吐いたのは貴女でも、俺と一緒に吐いた嘘でしょ?」
「俺の事は後回しで良いから」
「裏切った友達の事だけ考えろよ」
「俺は大丈夫だから」
昨日懸命に伝えた筈の、
けれども全く届いていない言葉達。
もう一度だけ言いかけて、
やっぱり飲み込んだ。
09月14日(土)
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