ID:27426
雲間の朝日に想うこと
by 小坊主
[165098hit]
■最後の糸を切れませんか
お前の声が聞こえないふりをして、
沈黙を続ける。
「あなたの意志を尊重しようと思う。」
お前から引き出された結論は、
一度離れてみる事。
此処まで辛抱して、
俺はやっと重い受話器を持ち上げた。
成長の証が形になった時は、
もう二人の絆を切った後なんだ。
時々言葉に詰まったり、
時々沈黙が続いたり。
まだ二人の距離は揺れ続けているけれども・・・
何でも言えるようになったお前が、
確かにそこに居た。
「これで一度恋人は解消って事で。」
「これからもよろしく。」
これで・・・
お互いの道に一歩ずつ、
徐々に踏み出して行けるだろう。
そう思っているのは、
実は俺だけなのか?
「必要だと思った時にはあたしからも言うから。」
「気持ちが落ち着いてたらもう一度一から始めてね。」
お前の中には、
まだ最後の未練が残っている。
お前の言った「良い形で終わる」とは、
こんな形を指しているのか?
04月03日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る