ID:23473
武ニュースDiary
by あさかぜ
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■「向左走、向右走」製作発表会のエピソード・3
マレーシア・メディアの記事、最後の分です。

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ジョニー・トーは、金城武を映画「向左走、向右走」の主役に選んだわけを、
彼が非常に物静かで、原作の主人公にぴったりだったからだと語った。
「それに、いつもはなかなか見られない。
露出がすごく少ないから、とても貴重な感じがあるだろ。
アンディ・ラウなどがしょっちゅう見られるのとは違って」

アンディとの仕事が多く、常に彼のために新境地を開拓してきたトー監督は、
自分が失言に近いことを言ったのに気がついて、すぐ弁解してこう言った。
「アンディがよくないと言ったんではないよ。
ただ、彼は露出があまりに多いから、みんなよく知りすぎていて、
原作のメランコリックで寡黙な主人公には合わない感じがするということなんだ」

自分を大きな子どもだと自称し、
子どもの心を持ち続けて初めて大胆な創作が展開できるんだというジョニー・トーは、
この映画を撮るにあたっての心積もりについて、
自分は原作が本当に気に入っていると何度も強調した。
「年齢、階層を問わず、人はみなどこかでつながりあって生きている。
この映画は、その、人の縁、そして人と人とのかかわり方を描くものだ。
私達は映画化に際し、原作の味わいと精神をそのまま残すようにした」

この映画は他の香港映画と、何か違うところがあるのだろうか?
彼は、台湾でロケを行ったことをあげた。違う場所を舞台にすることで、
いつもと違った感じを与え、香港の観衆に新しい視野を与えたいと望んだからだ。
そのとき、中国の記者が発言し、
以前、セリフの数が100に満たない映画を見たことがある≠ニいうようなことを言った。
トー監督はその質問の意図がつかめなかったが、それがわかったとき、はっきりと答えた。
「大丈夫! 我らが映画のセリフは絶対100以上はあるよ!」

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この話を読んでも思うんですが、ファンにとっては「忍耐」のもとである露出の少なさも、
製作側にとっては、大スターでありながら新鮮さを感じさせる、
プラスの方向に働いている気がします。
それと、かけもちをせず、その作品だけに専念することも、
いい悪いではないですが、監督にとってはやはり嬉しいことなのではないでしょうか。
カムハン監督も、確かそのようなことを言っていたと思います。


BBS

06月16日(月)
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