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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■「十面埋伏」の動向●映画エッセイ@(「左右」)●「十面埋伏」公開は来年夏
次の回は30分待たねばならない。
そこで、互いに目を見合わせ、「向左走」の切符を買った。
映画館は不思議な場所だ。
灯りがついているときは、
ただ、だらしない都会の男女が行儀悪くスイカの種を割り、
品の一字も見えず梅をかじっているのが目に入るだけだ。
大多数のカップルは、どこにでも転がっている顔をして、
きっとお互い相手を見つけるまでには相当かかったに違いない。
映画館に座ってこうした男女を見ていると、
義憤のようなものが湧いてくるのをいかんともしがたい。
そうして灯りが消え、一切が暗闇に隠れると、周囲は澄み切った水のように変わる。
まるで通りが雪におおわれて、ごみごみした汚ない場所から、
思わず息を飲む静まり返った美しさへと変わる時を思わせる。
スクリーンに現われる美しい顔、顔に、ぽかんと口を開けて見入り、
いっとき錯覚してしまうのだ。
これこそが日常だと、
自分が毎日エレベーターを降りて入っていくオフィスで
顔を合わせているのはこういう人たちだと。
果ては、それが自分自身であるかのように思ってしまいさえする。
ゆったりしたグレーのニットシャツを身につけ、
長いコーヒー色のマフラーをさらりと巻き、
すごくクールな茶色の短コートをはおって、脇には1束の楽譜を抱えている。
バイオリンを肩に、女を悶死させる波打つメッシュの長髪をなびかせ、
この上なく渋く、ある秋の落葉舞う朝、アパートの門を出て行くのだ。
これが金城武である。
何年も前、私は彼のことなどちっとも好きではなかった。
「恋する惑星」「ミスティ」などなどなど。
しかし、2003年の秋、この非常に大衆的な作品「向左走、向右走」の金城武は、
突然私をわくわくするような欲望でいっぱいにした。
すっかり興奮して、私は秋の大通りで、煙草を吸っている人がほとんどいない時間に、
カジュアルな革靴を履き、落ち葉をきしませながら歩いてみたいと思った。
ミントの香りを吸い込んで、それから薄いお茶を一口すすってみたい。
赤いファイルを開いて書きかけの原稿を1枚取り出し、
バスに揺られ苦心しながら、修正記号をボールペンで書き込んでみたい。
こんな、あまり深刻に物事をとらえず、美的センスに満ちた生活がしてみたくてたまらない。
あたかも小市民的ムードをもてあそぶ映画のように、
一切合財は画面の色彩と構図のためにあるような。
もし生活の目標がそういうものであるなら、
私達の一生はずっと簡単でよくできたものになるはずだ。
このような気持ちの高ぶりは当然現実的根拠は何もないので、そう長くは持たない。
幸い映画は短く、1時間半たっても、私達はまだぼうっとしていた。
ブレヒト御大の理論とは反対に、私達の魂は、
映画の巧みに構築された見事な世界の中に浸りこんでしまった。
美しい容貌、体はほっそりと、身のこなしは優雅で、言葉遣いも面白く、
性格は内向的、アパートの部屋は乱雑、愛情は誠実で、生活はロマンチスト――
完璧な美しさの金城武は2003年秋に現われて、私ののどくびを一気につかみ、
暗闇の中で私は息が詰まったまま、語る言葉を失っていた。
(E視網 2003.11.4)
「十面埋伏」公開は来年夏 22:55
大陸の「明星Bigstar」という新聞のスクープ?
「十面埋伏」図解として各種セットらしき写真と、ワダエミ筆の歌妓の衣装スケッチが。
記事を読んでみないとわからないですが、な、長い……
とりあえず、ごらんになってみてください。
ここ。
それから金羊網の羊城晩報のニュースで、
北京での室内シーン撮影は来る20日開始、
来年のサマーシーズンの目玉映画として、7月8月に上映と、
プロデューサー張偉平の言葉として出ているので、確かでしょうか。
これも丁寧に見ていませんので、アドレス張ります。
こちら。
もし、できたら、内容(特に上の方)、読んでみます。
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