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たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■mil 原点回帰運動について(その7)
さらに続きます。

ビッグブックによる12ステップのやり方、という言葉を使うと、まるでそれにはたった一つのやり方しかないように聞こえてしまいます。
しかし、実際にはかなりバリエーションがあります。それは流派と呼んでも良いのかも知れません。B2Bやビッグフット、最近目立つジョー・マキューもそれぞれ一つの流派と呼べると思います。余計なものを使わずビッグブックだけという人たちもいます。棚卸表も少しずつ違います。「ビッグブックに書かれたやりかたをする」という点では共通でも、それぞれ特徴があります。「ビッグブックのやり方」あるいはビッグブック・ムーブメントというのは、それらの総称であり、決して一枚岩ではありません。

例えばドゥー・ザ・ステップというのを紹介します。

僕には経験がありませんが、これは元はドクター・ボブから始まったやり方だそうです。スポンサーとスポンシーが一対一でビッグブックを先頭から読んでいき、途中でスポンサーが大事なところに注釈を与えたり、スポンシーに質問をしたりします。その注釈や質問が「ドゥステ」のキモなのだそうで、ビッグブックへの書き込みは代々受け継がれているわけです。ぶっ通しでやっても2〜3日はかかるとか。
そしてステップの箇所に来ると、そこに書いてあることをします。祈るべきところでは祈り、棚卸表を書くところでは書きます。ドクター・ボブは約五千人の患者を治療したそうですが、患者たちはドクター・ボブの指導を受けながらベッドで棚卸表を書きました。スポンサーの目の前で棚卸しを書くのはプレッシャーが大きそうですが、ともかくそれをやり、すかさず性格上の欠点のあぶり出しが行われます。埋め合わせはその場ではできないので、スポンサーと一緒に誰にいつ埋め合わせをするか計画を立てます。
ドゥステは「次の人に渡し続けないとステップが腐ってしまう」と言われ、スポンシーの相手をすることによって、スポンサー側のステップが深められていきます。ステップのやり方はどれもそうですが、スポンシーよりスポンサーにご利益が大きい仕組みです。
ドゥステをやる人たちは、ビッグブックの表紙の裏にドクター・ボブから始まる系譜を書き、スポンシーはその一番下に自分の名前を加える習慣だそうです。
(経験がないのでドゥステについて違っている部分があったら教えてください)。
12月03日(木)
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