ID:19200
たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■施設について(その3)
しかし、「施設は回復困難の人が行くところ」という認識がなんとなく広まってしまった結果、病院を退院するとすぐ再飲酒してしまうような困難ケースが施設に紹介されて行く、なんてことが行われています。そうした人を受け入れる施設も必要なのでしょうが、これではまるで施設が病院の下請けであるかのようです。(社会復帰のための中間施設だと捉えれば病院→施設という流れは自然かも知れませんが)。
本来であれば公的な病院などが困難ケースを担当し、依存症の施設のほうはボリュームゾーンの人たちをどんどん数多く回復させるような分担になるべきです。現状はあべこべです。これには、依存症の治療になるべく費用をかけたくないという国の施策が背景にあるのでしょう(話は依存症だけでなく精神疾患全般に及ぶのですが、今回はそこははしょります)。依存症によってどれだけの社会的損失が生まれているか、逆にそこから多くの人が回復することにどれだけ多くのメリットがあるか。それが社会全体に理解されていません。施設のスタッフががんばればいい、病院の医師ががんばればいい、というレベルの話ではなく、アディクションに対する社会の認識を変えていく必要があります。
そんなわけで、施設の置かれた状況を変えて行くには、個々の努力はもちろんのこと、リカバリー・パレードのような回復擁護運動が盛んになっていく必要があるのでしょう。
明日から数日でかけてきます。ノートPCも通信手段も持参するので、ネットにつなげるとは思うのですが、雑記の更新頻度は落ちるでしょう。もとより雑記は毎日更新していたわけではないので、これも通常に戻るということです。
03月24日(木)
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