ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■虎落笛
昼から雨。
最近は、雨が降ると風が強くなる。
風が強くなると、窓が「ピューピュー」と鳴き出す。
実に物哀しく、気味の悪い音である。
マンションの6階だからだろうか、うちの窓は季節に関係なく、よくこの音が鳴るのだ。
昼間はまだ我慢も出来るが、夜聞くと、胸が締めつけられる思いがする。

そういえば、この音を聞くと、ぼくの頭の中になぜがアニメの『一休さん』が登場する。
理由はわからない。
おそらく『一休さん』のアニメが始まった日、雨風が強かったことと関係しているのではないだろうか?

ところで、以前マンガの『三丁目の夕日』で知ったのだが、この「ピューピュー」という音、『虎落(もがり)笛』と呼ぶらしい。
そこで、その『虎落笛』というのを調べてみたのだが、冬の季語になっている。
唱歌『たき火』の歌詞も、「北風 ぴいぷう 吹いている〜♪」で、冬を表している。
また、映画やドラマでは、冬の演出にこの音を用いることが多い。
ということで、確かにこの音は冬の音なのだ。

まあ、それはいいとして、もしこの音をこの季節の俳句で表そうとした場合、何という言葉をあてたらいいのだろうか?
『虎落笛』だと、冬なのでダメである。
ということは、『風の音』とか一般的な言葉を使うことになるのか。
だが、それだと「ゴーゴー」という音しか伝わらない。
「ピューピュー」音を鳴り響かせようとすれば、やはり『虎落笛』しかないと思う。

  「新緑の 季節を惑わす 虎落笛」
05月12日(土)
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