ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■改装初日
今日が改装初日となったのだが、ぼく以外は初めての作業のせいか、気が張っているし、テンションも高い。
いよいよ始まったな、という感じがする。
ところがぼくは、相変わらずのマイペースだ。
2月末からずっとこのペースで来ているので、どうも周りの雰囲気になじめない。
それに、生まれつき一匹狼的な性格のせいか、他の人と仕事をするというのが、ぼくは苦手なのだ。
ちゃんといついつまでにこの仕事をやり終えるから、作業は一人でけっこう、自分のペースでやらせてくれ、というのが本音である。

たくさんの人の力を借りて、あるいはその道の専門家の力を借りてやると、たしかに時間も早くすむだろう。
その余った時間で、他の仕事も出来るだろう。
しかしぼくはだめなのだ。
たくさんの人が応援に来ると、その現場の主であるぼくが「ああしろ、こうしろ」と指図をしなければならない。
人の尻をたたく、ぼくはこれが嫌いである。

応援者の中には『仕切りたがり屋』という人もいて、やたら声を張り上げ、ピント外れな指示を出している。
そういう人はえてして頭が回らないものである。
これといった考えもなく、思いつきでその場限りの指示ばかり出すものだから、だんだんつじつまが合わなくなってくる。
「これはどうするんですか?」
「次は何をしたらいいんですか?」
などという質問に答えられなくなり、いつの間にかその場からいなくなっている。
こういう人がいると疲れる。
「よけいなことを言わんでいいから、あんたは一人で出来る仕事をやってくれ」とつい思ってしまう。

ところで、今日は職人技というものを見せてもらった。
什器専門の職人さんで、とにかく仕事が早い。
昨年の夏、初めてぼくが什器をばらした時、2時間かかった。
その後、何度か什器をばらす機会があったのだが、試行錯誤しているうちに要領を得、今回の改装準備では1台5分ほどでばらせるようになった。
素人ならこの早さで充分である。
しかし、上には上がいる。
その職人さんは、何と1台を1分足らずで什器をばらしてしまうのだ。
ぼくが1台ばらしている間に、5台の什器をばらし終えていた。
ばらしただけではない。
後日、再び組み立てやすいようにと、部材のメンテまでやっているのだ。
さすがその道で飯を食っている人だ、と感動しきりだった。

こういう時にいつも思うことだが、お偉いさんというのはいったい何をしに来るのだろう。
いかにも視察するといった趣で、店内をうろうろしている。
せっかく来たのだからと言って、廃材一つ運ぶわけでもない。
「○○君。頑張ってよ」などと激励するのはいいが、そのために激励された人の手が止まり、せっかくつかんだ仕事のペースが狂ってしまう。
その結果、作業が遅れてしまう。
こういう理屈がまったくわかっていない。

とにかく、今日から改装工事が始まった。
03月24日(月)
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