ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
[218443hit]

■運命が仕向けたもの
前に「ナンバープレースというパズルにハマった」と、この日記に書いたが、なぜああいうものにハマったのかという理由がようやくわかった。

昨日、店の改装のメインがぼくの売場だと書いたが、ぼくの売場が建物のちょうど真ん中に位置しているため、そこを作業場にするというのだ。
処分セールは23日までで、翌日から工事に入る。
当初は閉店した後に1週間ほどかけて、売場を撤去するはずだったのだが、業者の都合で24日の正午までに撤去しなければならなくなった。

それを聞いたのは3月の頭だった。
耳を疑った。
その日の予定は午前9時に集合なので、正午までに撤去となると3時間で作業を終えなければならない。
ぼくの売場だけでも100坪以上はある。
そのスペースに商品や什器がぎっしり詰まっている。
人員は10人程度。
商品を撤去するだけならともかく、什器はバラさなくてはならない。
半年ほど前に一度什器をバラしたことがあるが、それはもう大変だった。
1連の什器をバラすのに、何と2時間を要したのである。
しかも今回は売場全部だから、1連どころではない。
当然「出来るわけないやん」である。

他の男性社員全員からも、「業者を雇うとかせんと、3時間じゃ到底無理」との声が起こった。
そこで店長が本社に掛け合った。
本社からの回答は、「近いうち、業者に見積もりに行ってもらいますから」だった。
「近いうちと言っても、あと3週間しかないのに」
「業者も人員を集められるんか」
「どうせ自分たちは手伝いにこんのやろう」
など、非難ごうごうである。

確かに、あと3週間だ。
このまま業者任せにしても埒があかない。
本社の人間もあてにならない。
店の人は、他の仕事を持っている。
『もういい。人をあてにせん。一人でやってやろうやないか』と思ったぼくは、その日からこつこつと売場を壊している。

当初は「大変だ」と思っていた売場解体作業も、いざやってみると面白い。
倉庫が使えないので、展示してある商品を引っ込めることは出来ない。
しかし、什器は減らさなければならない。
そう、これはパズルである。
商品を減らさずに什器を減らしていく、という実践パズルである。
そのためには、ナンプレのような理詰めで考えるということが要求される。
「この什器を減らすためには、この商品をあの什器に移して…」
「あの什器をこちらに移すのに、一番楽な方法は?」
などとやっている。
また、闇雲に商品を置き換えるだけではだめで、ちゃんと関連性のあるところに収めなくてはならない。
これを考えながらやるところに、この作業のおもしろさがある。

よくよく考えてみると、ぼくが突然ナンプレにハマったのも、わかるような気がする。
それは、運命がぼくにこの売場解体作業させたかったからだ。
そのためには頭を使うことをしなければならない。
きっと運命は『日記ばかり書いている頭じゃだめだ』と思ったので、ぼくの目をナンプレに向けさせたのだろう。

作業は順調で、10日足らずで半分近く終わっている。
しかし、まだ業者は見積もりに来てない。
03月09日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る