ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■自己嫌悪
1977年2月1日の日記にこんなことを書いている。

「毎日毎日休みも取らず、戦場に向かっている。
 笑っては馬鹿にされ、泣いては卑怯だと言われる。

 日々の終着は、居眠りでごまかし、
 目覚めれば、また戦場に向かう。

 疲れの報酬は、何もない。
 疲れの報酬は、何もない。」

なんだ、何も変わってないじゃないか。
環境こそ変わったものの、根本は26年前つまり19歳の頃と同じである。
いったい今まで何をやってきたのだろう。
それが人生だと言われればそれまでだが、何かむなしい。

19歳のぼくは、ギターと戯れていた。
45歳のぼくは、パソコンと戯れている。
19歳、ぼくの未来はキラキラと輝いて見えた。
45歳、ぼくの過去はキラキラと輝いて見える。

あの頃から人生設計を立てていた人は、立派になっていることだろう。
今もって人生設計を立てていないぼくは、自己嫌悪に陥っている。

『友がみな われよりえらく 見ゆる日よ 花を買いきて 妻としたしむ』
石川啄木の有名な歌である。
うん、こんな気分ですな。
しかし、『花を買いきて』なんて、ぼくの性に合わない。
どちらかと言えば、「いじわるばあさん」の中で犬が言っていた、
『友がみな われよりえらく 見ゆる日よ こうやって猫でも いじめてやるんだ』
のほうが、性に合っている。
ということで、今日は店の前に座っていた猫をいじめた。
まあ、いじめると言っても、鼻をつまんでやる程度だったが。
もちろん猫は、迷惑そうな顔をしていた。

何が面白くないかと言うと、すべてが面白くない。
他人のことなんて気にもしたくないのだが、つい気になってしまう。
いつもなら「でも、負けてない」と思っている強気の自分がいるのだが、今日はどうやらお休みのようである。

この自己嫌悪は、どこから来るんだろう。
そういえば、今日また少し熱が出た。
葛根湯を飲んで昼寝したら治ったが、まだまだ体内に菌が生息しているのだろう。
「いいかげんに病院に行け」と言われる。
しかし今日は、「病院なんか、誰が行くか!」という気力もない。
気だるい。
この気だるさが、風邪から来ていることは重々わかっている。
おそらく今日の自己嫌悪も、そこから来ているのだろう。


『自己嫌悪』

 別に変わったことはありません。
 ただ白髪の数が増えただけで
 これといった悩みもなく
 ただ悩めないことにだけ悩んでいます。
 日々考えることは何もなく
 平平凡凡とやっています。
 女に憧れを持つこともなく
 それについての焦りもなく
 本当に平和な毎日ですよ。
 金に困ることもありません。
 仕事も暢気にやっています。
 ほかに何もありません。
 本当に何もありません。
 するべきこともありません。
 やりたいとも思いません。
 別に変わったことはありません。
 ただそれだけの毎日ですよ。
02月01日(土)
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