ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■ドキュメント1.05
午前7時。
目が覚めて、窓の外を眺めた。
やはり雪が積もっていた。
ぼくは凍結具合を調べるために、半纏を羽織って外に出た。
少しつるつるしているが、何台かのタイヤの後がある。
このくらいなら、車で行っても問題ないだろう。
そう思って、試しに駐車場まで歩いてみた。
が、こけた。
「うーん」、迷うところである。
まあ、こけたにしろ、この状態が団地の中だけなら、問題なく車で会社まで行ける。
が、団地の外はどうなんだろう。
平日なら、幹線は通勤の車で雪も解け、凍結もしてないだろうが、運悪く今日は日曜日である。
ということは、それほど車は走ってない。
「やっぱりJRで行こうか」、迷いながら部屋に戻った。
すると、突然日が照ってきた。
「これは何とかなりそうだ」
ぼくはそう思って、再び布団の中に潜り込んだ。

午前7時30分。
もう一度起き出し、外を眺めた。
相変わらず日が照っている。
窓から差す日が暖かく感じる。
幹線を車が何台か走っている。
「もう大丈夫だ。あと30分寝ていよう」
と、三度布団の中に潜り込んだ。

午前8時。
携帯電話からアラーム音が聞こえだした。
ぼくはゆっくり起き出し、会社に行く準備をした。

午前8時30分。
少し早いが家を出た。
窓に雪が積もっているだろうと思ったのである。
案の定、フロントガラス一面が真っ白になっていた。
ぼくは軍手をはめ、雪かきを始めた。
が、雪は頑固にこびりついている。
仕方なく、水筒のお茶を窓に振りかけた。
雪は見る見る解けていった。

午前8時40分。
出発。
団地の駐車場から道路に出るところは、少し下り坂になっている。
ゆるゆると車を進めた。
凍結はしてないようだった。
ギアを2ndにして、ゆっくりと道路に出た。
幹線に出るまで凍結はしてなかった。
もう大丈夫だろう。
幹線もうっすらと雪が残っているが、支障なく走れる。
40キロほどスピードを上げたが、尻が振れるようなことはない。

午前8時48分。
国道3号線に出る。
さすが大動脈である。
そこから2キロばかり、雪などまったくなく、道路はカラカラに乾いていた。
2キロを過ぎたところから、またうっすら雪の道になっていた。

午前9時。
スペースワールドの横は都市高速の高架と高層マンションのおかげで日当たりが悪く、けっこう雪が残っていた。
バイパスに入った。
中央分離帯にかなり雪が積もっている。
右車線を走っていたのだが、左車線を走っているタクシーが妙にゆっくりと走っている。
「これは何かある」と思ったぼくは、そのタクシーの後ろを走ることにした。
途中信号に引っかかることもなく、すんなりと行った。
ぼくの会社は、バイパスの2つ目の信号を左折しなければならない。
左折すると、そこは急坂になっている。
「最後の難関。でも、バイパスが大丈夫なんやけ大したことはないやろう」と思っていると、前を走っているタクシーが左折した。
「もう大丈夫」と思った時だった。
前のタクシーが止まった。
「どうしたんだろう」と、そのタクシーの前を見ると、カローラがUターンしている。
しばらく待っていたのだが、何かおかしい。
よく見ると、カローラの後輪は空回りしているではないか。
前のタクシーの運転手が、外に出て応援に行こうとした。
ところが、こけた。
かなり道が凍っているようだ。

5分ほどして、何とかUターンは成功した。
タクシーの運転手が、ぼくのところにやってきた。
「この先はチェーンを付けとっても危ないらしい。バイパスに戻った方がいいよ」
そう言って、ぼくの前をUターンして行った。
そのあとぼくもUターンして、バイパスに戻った。
「さて、どう行こう?」
裏道は当然凍結しているだろうから、幹線を通るしかない。
幹線づたいに行ったため、ずいぶん遠回りをした。
この幹線は、まだ車がそんなに通ってないのか、真っ白だった。
途中、一度だけ尻が振れた。

9時20分。
会社に着く。
何とか無事だった。

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01月05日(日)
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