ID:1488
頑張る40代!plus
by しろげしんた
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■ネーミング
今日、信号待ちをしている時に、一つの看板に目が止まった。
『ヘアーライフ・ナ○ノ』
床屋の看板である。
ヘアーサロンというのはよく見かけるけど、ヘアーライフというのは初めて見た。
店主は、髪の毛をいじって生計を立てているという、こじつけでつけたのだと思う。
が、この言葉を見て、店主の思惑通りに捉える人が何人いるだろうか。
ほとんどの人が、単純に『髪の毛生活』と捉えるのではないだろうか。
意地の悪い人なら『毛生活』や『ヘアー生活』と捉えるかもしれない。
卑猥である。
おそらく、英語で床屋を示す時、こういう言葉は使わないだろう。
いくら語呂がいい(大してよくないけど)からと言って、変な英語を使わないでほしいものだ。
『ナ○ノ理髪店』が気に入らないのなら、『バーバー・ナ○ノ』もしくは『トコヤ・ナ○ノ』でいいじゃないか。

マンションでもよくこういうのを見かける。
『サンライフ・マンション』『サンシティ・マンション』『サンパーク・マンション』『サンハイツ・マンション』『サンライズ・マンション』『サンスカイ・マンション』等々。
どれも太陽がついており、明るく健康的で爽やかなイメージを出そうとしているのはよくわかる。
が、これを日本語に訳してみると何かしっくりこない。
『太陽生活マンション』『太陽都市マンション』『太陽公園マンション』『太陽住宅マンション』『日の出マンション』『太陽空マンション』、意地悪く考えると、このマンションには夜はないのか、となる。
マンションというと、ぼくは、住宅ローン、共稼ぎ、夜が遅いなどのイメージを持っている。
このイメージからすると、どこに太陽と共に生活する時間があるのか、ということになる。
それならいっそのこと、わざとらしい太陽というのは避け、疲れを癒すようなイメージを盛り込んだ名前にした方がいいのではないだろうか。
『安眠マンション』『ナイトライフ・マンション』『ビタミンマンション』などとつけたほうが、イメージもはっきりするし、より現実的なものとなる。
「仕事は終わった。さあ、くつろぎの場『安眠マンション』に帰ろうよ」
「まだ一日は終わってない!楽しい夜の生活は、『ナイトライフマンション』から」
「疲労回復は、生活空間から始まる。『ビタミンマンション』」
などといった、現代人の心に訴えるようなコピーで売り出せるじゃないか。

最近ネーミングで多いのが、外国語のようではあるが、実際にはそういう言葉はなく、ある言葉の頭文字をとったものだ。
例えば、『FOMA』が「Freedom Of Mobile multimedia Access」の頭文字を取って付けたというようなものである。
ある店がオープンする時、テレビのレポーターがそこの店長に「この店の名前はどういう意味があるのですか?」と聞く。
するとその店長は、待ってましたとばかりに「・・・、・・・、・・・の頭文字からとったものです」としたり顔で言っている。
そういうネーミングが流行っているとはいえ、ぼくはそういう店を好きになれない。
そんな小難しい名前を付けるより、もっと誰にでもわかるような名前を付けたらいいじゃないか。

伝統ある会社が、時代に合わないと言って、社名を変更することがある。
例えば、うちの会社がそうだ。
今ぼくが勤めている会社は、過去2度名前を変えている。
つまり、地元では3つの名前で通るのだ。
新しい社名になって5,6年経つのだが、新しい社名でお客さんに電話などしても、二人の一人の割で「どこですか?」と聞き返される。
お年寄りなんかは、社名を聞いて、いかがわしい電話だと思い、切ってしまう人もいる。
で、もう一度電話をするのだが、その時は前の社(店)名で言うことにしている。
それでわかってくれる人が多い。
しかし、中にはそれでもわからない人もいる。
その時は、一番最初の社(店)名で言うと、やっとわかってくれる。
伝統のある会社なのだから、いくら時代のニーズに応えた名前にしたと言っても、そう簡単に名前を変えてもらいたくものである。
ぼくは、いまだに一番最初の名前が一番わかりやすくていいと思っている。


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12月10日(火)
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