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リュカの日記
by リュカ
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それでも、"いざという事が起きた時"、極端なまでにヘタレな俺が実際にそれを使えるかどうかと言えば、使えない可能性の方が高いのだけれど。
体がガタガタ震えてる。
『もしかして、幸せ終了?これから帳尻合わせが起こるのか・・・?いつものパターンで神が俺からこの幸せを奪う為、こいつが俺を殺すのか・・・。それとも逆に、俺がこいつを切って逮捕されてしまうのか・・・』
本気でそんな事を考えた。
俺が読んでいる小説シリーズに出てくるフレーズで、『屍』という言葉が頭に浮かんだ。
でも、メッセの子だってこういう感じの奴にやられた。
ここで引いたら、そういう目に遭わされて来た男の子達に、申し訳が立たなくなってしまうんじゃ・・・
震えながらミニカッターを握り締め、俺はもう一度そいつに向かって「一体何なんですか?」と言い放つ。
相変わらず、そいつは「うんうん」うなずいている。
『もしかして、精神障害者か?』と思った。
いきなり暴れ出し、椅子で頭を殴られて脳しょうを撒き散らされてしまうようなイメージが沸いた。
でも、メッセの子は精神障害者にもやられてる。
しばらくすると、そいつは店を出て行った。俺に視線を向けながら。
それからしばらく、体に力が入らなかった。
明らかに自分より強そうな奴相手に、こんな風に対峙出来るだなんて、ヤンキー時代なら考えられない。普通逆だろ、という感じだ。
やっぱり、俺の中でタイプの男の子の存在というのは凄く大きなものなんだな。
本当に、B級漫画等で嫌というほど出てくるようなお約束的な状況だった。
一体何だというのだろう・・・
学校帰りの短期間に、3度も他人に接触を持たれるだなんて、普段ならまず考えられない。
それも、せっかくあの子が無事だったかもしれない、という可能性が見えた直後に・・・
自分に幸福が訪れそうになっているから、運命がまた俺に対して敵意を剥いてきたのかな、と思う。
緊張感に支配され、先ほどまでの幸福感が、一気に吹っ飛んでしまった感じだ・・
それでも、数十分するとまた落ち着きを取り戻し、先ほどまでの幸福感が蘇る。
あまりの高揚感に、胸が痛くなってくる。
ギューーーっと、カバンでも抱きしめていたいような感覚だ。
年下の男の子で、しかもタイプの子で・・・タイプであるにも関わらずずっと無事で居てくれた男の子。そんな子が自分の事を慕ってくれてる・・・
本当に夢みたいだ。
俺はコーヒーを飲みながらずっと小説を読んでいたけど、あまりの高揚感から内容が全く頭に入らない。だから、同じページを何度も何度も繰り返し、それでも結局ページが進まず。
それでも、苦痛を感じない。
とてつもない高揚感。
と、頭がジンジン痛み出す。
じわじわと痛みが強まり、耐えられなくなっていく。
自分のキャパを超えた興奮に、体に異常をきたしたのだろうか。
それとも、普段薄目がデフォなのに、長時間大きく見開かれた状態が続いたので、眼球を通じて脳に負担がかかっているのか。
それとも、雑音対策として常時耳に装着し、常に大音量を耳の中に送り込み続けているウォークマンの影響か。
2杯目のコーヒーを飲み終えた俺は、更に3杯目を注文する。
それを持って家に帰ろう、と思ったのだ。
しかし、レジでおかわりを注文すると、「おかわりは一杯だけなんですよ」と言われた。
俺が「前は2杯目もおかわり出来ましたけど」と言うと、店員は「多分、それは店の対応が間違ってたんですね」と言った。
俺は「そうですか」と言って、そのまま手ぶらで店を出る。
結局、2.3時間スターバックスに居座り続けていた訳だが、その間読んでいた小説は、3ページほどしか読み進める事が出来なかった。
家に帰り着いた俺は、さっそく頭痛薬を飲んだ。
少し痛みが治まった。
現在午後15時32分。
今日は、普段あまり考えないような事を、色々考える事が出来たと思う。
結局、今日もメッセの子に連絡を入れる事をしなかった。
E君が女共にやられたばかりだ。
また、何かトラブルに巻き込まれている可能性だってあるのに・・・・
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02月03日(土)
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