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リュカの日記
by リュカ
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■父が亡くなった日・・・
そこに廊下から女の看護師さんがやってきて「息子さんですよね?今HCUに案内します」みたいに言って、以前親父のレントゲンとかを見せられた詰所みたいな部屋に通された。
そこには親父の兄貴で医者をやっている伯父、この前来てくれた従兄のN、Nの父などが来ていた。
母親が俺に事情を説明。
「あんた帰って、ごはん食べてる途中でお父さん突然息が出来なくなって・・・。先生が酸素吸入器をやっても、それを取り払おうとしてて、先生は『これが無いと呼吸出来ません!』みたいに言ってた」みたいな事を言う。
血液検査の結果も良くなっていたし、レントゲンの結果も良くなってきていたし、何が原因でこうなっているのか分からないのだと言う。
途中で親父の弟でさっきも言った医者をやっている叔父もやってきた。
俺が母親に「××(俺の弟の名前)には連絡したん?」と聞き、母親は「今向かってるって言ってたわ・・・」と。
親父の担当の○×先生が来て「今心臓マッサージやってるんですけど、いつまでこれを続けるかって話になります。奥さんの願いで『息子たちが到着するまでは』って事で続けさせてもらってるんですが・・・」と。
俺は「治る可能性があるなら、続けてほしいです」と。
先生は「でも、これを続ける事で□□さんを傷つけてしまう事にもなってしまいます・・・」と。
俺は「傷つくも何も、死んでしまったらどうにもならへんし、続けてほしいです」と。
先生は「心電図今つけてるんですが、これが平らになってしまったら、もう助かる見込みはありません。今は人の手で無理やり心臓を動かしてるだけの状態で、脳が機能してません」みたいに言う。
俺は「心電図は平らになったんですか?」と言い、先生は「そうですね・・・」と。
俺は「ドラマとかだと、平らになっても復活したりするし・・・」と言い、母親は「ドラマやからな・・・」と。
続けて、母親が「仕方ない事やねん。悲しいけどな・・・」と言ってきて、俺の脳裏に不意に今まで親父をお見舞いに行ってきた日々がフラッシュバックしてきて、涙が止まらなくなってしまった・・・
ぬぐってもぬぐっても涙がとめどなく溢れてしまう。
弟が到着。
俺の心臓はバクンと跳ねる。
こんな時まで対人恐怖症が出てしまうのか・・・
弟にも、先生は俺にしたのと同じような説明をした。
それで「息子さんが到着するまでは続けるって事だったんですが」と言い、母親と弟で話をしてて「しょうがないよな・・・」みたいな空気になって、母親が「○○、あんたもいいな?」と念を押してきて、俺は「分かった・・・」みたいに。
先生が「では、今から看取らせていただきます」と言い、病室に向かう。
俺が一番前を歩いてた。
親父は心臓マッサージをされてて、相変わらずタプンタプンと揺れている。
先生が看護師さんに、処置を辞めるよう指示を出す。
親父の身体はそれ以前から、既に冷たくなっていた・・・
俺は「親父・・・、親父・・・」と言いながら、親父の頬に手を触れながら、ついにはしゃくりあげてしまってひっくひっく「あああああ」みたいに泣き崩れて号泣してしまった。
せっかく親父とも仲良くなれたのに、メガビで豚嘘との心の決着も付けられて、せっかく親父を憎む心が消えて、和解出来そうになっていたのに・・・
なのに、こんな突然死んでしまう物なのか・・・
看護師さんたちが処置を辞めて、先生が親父の目を開いてライトを当てる。
先生は「これ、ライト当てて反応があったら生きてるって事なんですが、瞳孔が完全に開いてしまっていますよね。無反応です。8時26分、お亡くなりです・・・」と。
俺は親父に手を合わせて、心の中で「南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と2回唱え、またまた涙が止まらなくなってしまった・・・
しばらくして、弟の奥さんも到着。
喪服みたいな真っ黒なレディースーツみたいな物を着ていた。
真珠のネックレスも付いていた。
俺の心臓はまたまたバクンバクンと跳ね上がる・・・
それでも、俺は泣きじゃくっていた。
母親も泣いてたし、弟も泣いてた。
従兄のNも泣いていた。
でも、俺が一番大泣きしていたと思う。
しばらくして、みんなが部屋を出て行った。

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02月22日(土)
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