ID:11544
抱茎亭日乗
by エムサク
[326662hit]

■『エターナル・サンシャイン』,『阿修羅城の瞳』,ストーブパーティー,『旅愁』,『俺家』,『ホテルシューパロ』
 予定では10:30から『コーラス』を見ようと思っていたのだが、目が覚めたら12時を過ぎていた。
顔も洗わず歯も磨かず寝不足で、ヘロヘロだが3回券のチケットが1枚残っているので、何か見なければならない。

「ビデオクリップなどで活躍する鬼才ミシェル・ゴンドリー」の「ファンタジック・ラブストーリー」ってどうかなあ、と思ったが『エターナル・サンシャイン』を見る。

見て良かった。感じるところいろいろ。私は失恋しても恋愛の記憶を消したいなんて思ったことないなあ。もったいない。全部記録しておきたいくらいだ。

主人公の女性が髪の毛をいろんな色にして、それが激しく入れ替わる現在と過去をわかりやすくしているのだが、寝不足の脳みそはついていけない。もう一回見直したい気もする。
見終わって隣の席の女性たちは「なんだかよくわからない話だったわねえ」と言っていた。

髪色には名前がついていて、「青い廃墟」「アカの脅威」「緑の革命」など。
私の「夕張メロン」とか「カーネーション」とは違うが、かなり親近感を持ってしまう。

 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2005では、有料映画の会場の座席にNTT東日本がタイアップで作ったマフラーが置いてある。空いている席のももらってしまえるが、私は見た有料映画の数6個を持ち帰り、お土産とする。

> お土産は、かにで良いです。

などと言ってる『ご近所さん』Gにも、やるか。基本的に私は旅の土産は買わない主義なのだが、おねだりされちゃったからな。

 市民会館の食堂で、一人でビールとカルビ丼定食。雪が酷く降り始める。吹雪。

 『ホテルシューパロ』にチェックインして温泉に入ってちょっと寝て閉会式に行こうと思ったら、そんな時間はなく部屋のシャワー。

閉会式会場に向かうバスは行ってしまい、タクシーも30分待ちなどと言われ困っていたら、川本淳市さんがいたので車に乗せてもらう。
 
 ゆうばり文化スポーツセンターは「大きい会場だからチケットは当日で大丈夫ですよ」と言われていた。しかし、満席。奥田瑛二さんさえ席がなくて困っていた。遥か遠い舞台では市川染五郎と宮沢りえがフラッシュを浴びて話していた。

通路に座ってクロージング作品『阿修羅城の瞳』を見る。「最新SFX」ってどうなの?と思ったら想像を遥かに超える陳腐さ。今時炎がボッとか、鬼の瞳が緑に光るとか、そんな映像作るなよ。

歌舞伎のシーンはいいし、二人はきれいで4分間ぐらいは面白いところもあったが残りは「けっ」。宮沢りえは鬼って感じはしない。
締めくくりがこれではなあ。

 授賞式のヤング・ファンタスティック・コンペティション部門グランプリの発表では『トレモリノス73』に期待していたが、パク・フンシク監督 「人魚姫」に決まる。残念だが、受賞作品は明日無料で見られるので未見のもので良かったか。

 バスで市民会館。前はホテルでパーティーをやっていたらしいが、経費削減のためか、ストーブパーティーとなって、昨日と同じ屋外で炊き出し状態。寒いし餌にはありつけないし。

 夕張『ご近所』の白くまさんは「ストーブパーティーは、皆ボランティアしてるのに遊んでると思われるから行きたくない」とのこと。
「じゃあお店に行きますか」と言ったら
「皆で盛り上がっているなら悪いから」
「いや、私は全然盛り上がってないです」
「でも皆といるんでしょ」
「皆とはこの後ずーっと飲むから」
「俺は人見知りするし」
「いや、皆と会うんじゃなくて、小1時間くらいご飯食べて、それから私は合流するから」
「でも悪いんじゃない?」
ってもう!寒いんだから早くしてよ!と叫びたくなる。

「飲みに行かないから店は知らない」
「……じゃあシューパロの店にします?」ってことで『旅愁』。居酒屋メニューいろいろ、美味しい。

夕張の話、映画の話、映画祭の話。
昔は夕張に何十軒もあった映画館は今、一つも営業していないらしい。皆映画は札幌に見に行くのだとか。
白くまさんのように映画好きな人もあまりいなくて、映画の話をする人もいないとか。
「キム・ギドクなんて皆知らないですよ」
まあそうかもね。

[5]続きを読む

02月27日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る