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抱茎亭日乗
by エムサク
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■さよならビュッフェ,ハワイアンマッサージサロン『マハナ・レア』,『小石川』,串焼き料理『炭おやじ』,『札幌後楽園ホテル』
そのSさんは、札幌を代表する会社のこれまたとても偉い人になっていたのだった。

「おう、S。今ね、Sに会いたいって言ってる人がいるんだけど来られない?」
とKさんが電話をかける。私が代わる。
「もしもし」
「もしもし」
「是非、お目にかかりたいんですけれど」
「どなたですか?」
「おわかりになりませんか」
「うーん、わからないなあ」
「いらして頂けませんか?」
「行きましょう」
「まあ!本当に。嬉しい!」

そして、Sさん登場。私はナプキンで顔を隠していた。バア。
「いや、多分そうかな、と思ってたよ」
Sさんはかなり痩せていた。ダイエットが成功したらしい。
しかし大きな声で笑う、優しくて気さくな人柄は全く変わっていなかった。

またいろいろな話。
Kさんの手がけたイベントに対する思い、何が会社の利益となるのか、イベント単体でみるのではなく、スポーツ文化だけでもなく、エンタテインメントの発展というところまで視野に入れた話は情熱的で素敵だった。

私自身は不良社員だったし、上司も変な人がいっぱいいた。
何人か素晴らしい上司はいたけれど、Kさんが最初の上司だったことは非常に大きかった。ラッキーだった。

「真理ちゃん、札幌ドームは行った?」とKさんが聞く。
「いえ」
「見て行きなさい」
「ハイ、是非」
ということで、明日のスケジュールが決まる。

 極上会席料理でお腹パンパンだが、O君は単身赴任なので、もう1軒付き合ってもらう。
店までの通りを並んで歩いてると、向こうから来た会社の人たちにO君が「これは、何でもありませんから!」と叫ぶ。
ふざけて腕を組んでみた。
「同期の元社員ですから!」
振りほどいたりせずにそう言うところが優しい。笑う会社の人たち。

 O君が連れて来てくれたのは『炭おやじ』という居酒屋。
生生姜ハイとか黒酢ハイとかゴーヤハイなど、身体に良さそうな酎ハイを全部飲んでみる。
どれも結構美味しくて気に入った。

2月6日に会った先輩のIさんに「3ヶ月に1回ならご馳走してやる。それが90人いればなんとか食っていけるだろう」と言われた、という話をしたらO君が「俺も90人の1人になるよ」と言って、ご馳走してくれる。

私はもちろん払うつもりで「安い居酒屋にしよう」と言ったのだが。
ううう、ありがとうO君。
「また来年じゃなくて、3ヵ月後に来いよ」
ううう、それは……。

 タクシーで送ってもらって、ツインのシングルユース部屋でゆったりと、入浴剤入りお風呂に入り、ふかふかバスローブで、ああ極楽。
旅の最後の夜がこんなに楽しく、快適になるとは。
札幌後楽園ホテルにして本当に良かった。
Kさん、O君、Sさんに感謝しつつ幸せをかみ締めて眠る。

02月27日(月)
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