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暴かれた真光日本語版
by 日記作者
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■神代文字の真実(11)-(15)
を要約したものと見らるゝ點があり、次の「モ、チ」は「百千(モヽチ)」をいふものとも認められよう。しかしながら、それ以下の語は全體として何の意味もあらはれないのである。しかしながら、大成經は一々漢字を以て之を表示してあり、諦忍はその漢字に基づいてよみ方を示し、その漢字とそのよみ方に基づいて更に長々と説アしてゐる。蓋しこれがそのb勅の意味だといふのであらう。さうすれば之は漢字によつて示されたことになるのみならず、若しさういふことになると、「ロ」は心の意であり、「ラ」は顯るの意であり、「ル」は主の意であり、「ツ」は臣の意であるとするが如く、不條理極ることを妄信しなくてはならぬことである。かくの如き言語道斷のものをb授の語だとするのは大成經の示した妄誕である。潮音の妄誕を繼承してゐb代文字論者は果して之を承認しうるであらうか。今、その論者の態度を顧みるに、我々が尊敬措く能はざる平田篤胤といふ人まで、彼の潮音を筆誅して止まぬ半面に於いて、この「ヒフミ」「ホレケ」の四十七音を以てb字の代表的典型として一言の疑をも挾まず、恰も之を既定の眞理で動かすべからざるものゝ如くにしてゐるのは、如何なる事情によるのであるか、私は不可思議の一とするのであるが、しかもそれは絶大なる不可思議の一である。更に叉、伴信友は事毎に平田に反對するといふ態度をとつた。それが爲にb代字辨をも著したのであるが、しかも其のいふ所はb字日文傳の範圍で異議を立つるに止まり、その根本の四十七音の組織解釋如何を問はずして盲從してゐるのは、これ亦潮音の毒に麻酔してゐるので無いか。なほ更に進んでは、かの仲尼孔丘の繼承者と自負する季尼鶴峯戊申が、同じく四十七字を以てb代の字母表と考へて、脚下を顧みなかつたのは、何としたのであらうか。私はその音の數が四十七字で限られた一事實を以ても、その妄誕を徹底的に暴露しうるものと確信するが、その「ヒフヨ」より「ホレケ」にいたる排
(P45)
列表に到っては、すべてこれ潮音の亞流であって、知つても知らぬでも、皆その繼承者と目すべしと厳重に指定する。こゝに至ては、篤胤と信友も戊申も同罪である。まことにこの四十七音の表は、妄誕不稽の書を捏造し、正邪を交乱し、不經の非望を遂げようとして、幕府の女禍を利養せむと企てたる妖怪奸巫の共謀によつて生じた妖言であつたのである。その非望は幸にb怒天譴に觸れて敗れ、書籍は廢棄せられ、版木は毀却せられたのであるが、その妖言はやはり天地の明を奪ひ、學者の目をくらまして今日に至るまで毒を流してゐる。まことに恐るべきことである。

11月24日(水)
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