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うららか雑記帳
by 浜月まお
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■遙か3プレイレポNo.11:偽りの和議

五章 福原事変


なんでしょうねぇ、この不吉な章タイトルは。
平家の本拠地である福原で『事変』て。一体何が起こるのやら少々、いや相当不安ですよ。
八葉が出そろったところで急転直下、風雲急を告げるってやつですか?

熊野から戻った神子一行は、驚きの声を上げました。
源氏と平氏が、なんと和平を結ぶことになったというのです。
和議は福原の地で執り行われる……って……。
ちょっと待ってくださいよ。一体なんのために熊野まで行ったんでしたっけ?
福原攻めの下ごしらえとして熊野水軍を抱き込みたかったんですよね。
なのに、今度は掌を返したように和議ですかい。

源氏の棟梁である頼朝の名代として、正室の北条政子が九郎たちの前に姿を現しました。
そうか、この時代は夫婦別姓ね。
(日本っていつから夫婦が同一の姓を名乗るようになったんでしょう。明治維新後?)
艶やかで物腰柔らかな美女ですが、奸智に長けているような印象を受けます。
笑顔で脅迫するタイプだな多分。
政子はおっとりと告げました。
いわく、和議を進めるふりをして平家に奇襲をかけ、討伐せよ──と。

うっわ。そういう魂胆か!
ずいぶん姑息な手段ですね。
一本気な九郎さんでなくたって、激昂して当たり前の命令です。
和平交渉の最中に騙し討ちなんて、そんな真似をしたら最後の一兵になるまで戦わなきゃならなくなる。
決して使ってはならない禁じ手ですよ。
弁慶さんも理詰めで反論しますが、政子は聞く耳を持ちません。
鎌倉殿の下知であり、後白河法皇も同じ考えだと言います。
そんな話を聞いた望美ちゃんのリアクションを示す選択肢。

「そんな卑怯なことできるわけない!」
「本当に、和平を結ぶことはできないんですか?」
「そんなの危険です」

きっぱりはっきり言ったさ。そんな真似できるかッ!ってね。
しかし政子は九郎さんや望美ちゃんの反応を予測していたかのように、余裕の顔で弁舌をふるいます。
平家は三つの罪を犯している。
ひとつ、廃位された帝を帝として扱っていること。
ふたつ、三種の神器を奪ったこと。
みっつ、怨霊を使い、人や物、町を傷つけたこと。
以上の理由をもって平家追討の大義は源氏側にある。
ゆえに早急に討伐せよ、と言うのです。

廃位された帝というのは安徳天皇のことですね。平清盛の孫にあたる幼い帝です。
法皇の意を受けて後鳥羽天皇がすでに即位しているわけだから、
安徳天皇はもはや正当性なき帝だ、というのが頼朝側の主張。
三種の神器は有名ですね。ヤタノカガミ、アメノムラクモノツルギ、ヤサカニノマガタマ。
鏡と剣と勾玉の3点セットは日本神話に出てくるスサノオと大蛇のエピソードがよく知られていると思います。
この三種の神器を持っているのが正統な天皇であるとされているため、
頼朝はなんとしても平家から取り戻したいのでしょう。

それは分かる。分かりますよ。
でもさ……こんなのってないよなぁ。ぜんぜん納得いかない。
しかも、これまで前線で軍を率いて血にまみれてきたのは九郎さんたちなのに、
大将は鎌倉から出てきやしないで命令だけ飛ばしてきて。
源三郎頼朝め。軍の指揮権はあっても戦略の決定権がない九郎さんが可哀想です。


一方、平家側。
経正、二位ノ尼、忠度、知盛、そして還内府らが和議について話し合っています。
政子は院宣をうけていること、彼女の生家である北条氏がもともと平家ゆかりの血筋であることなどから、すっかり信用している様子です。
ひっかかる様子を見せていたのは知盛と還内府の二人だけ。
真摯に対応しようとしている経正さんのことが気がかりです。ううう。


さすがの望美ちゃんも、この事態をどう対処したらいいのか決断しかねています。
当然だよねぇ。
ここで同行者たちを気にする選択肢が出ました。
攻略本によると、ヒノエ君を選んだ場合は京に彼のアジトがあることを教えてくれるようなのですが……躊躇った挙げ句に九郎さんに声をかけることに。
だって放っておけないよー!


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03月08日(土)
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