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うららか雑記帳
by 浜月まお
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■遙か3プレイレポNo.14:炎、悲劇、決意
弁慶さん、ヒノエ君、敦盛君、朔ちゃん、景時さん、将臣君、白龍、譲君、先生。
みんな笑顔で、みんな揃っていて。
不覚にも涙腺が緩みました。
この光景がどれほど貴重で、どれほど失いがたい大切な時間なのか、望美ちゃんと一緒にいま初めて思い知らされたような気がします。
この笑顔を守りたい……。
望美ちゃんに共感せずにはいられない、この手腕はさすがですね制作スタッフさん。
それにしても私、白龍の逆鱗の力って一度きりしか使えないものだと漠然と思い込んでいたんですけど、何度も使えて本当によかったですよ。習得したスキルや絆もリセットされなくて一安心。
(みんな、いる。みんな、まだ生きてる。今からなら、まだ……きっと変えられる)
ここにいる望美ちゃんは、以前熊野を初めて訪れたときの望美ちゃんとは違います。
身につけた力も、記憶もそのままです。
……あれ?
じゃあ、『初めて熊野を訪れた望美ちゃん』はどこへ行っちゃったのかしら。
望美ちゃんがここへ現れた時点で入れ替わっちゃってる? タイムパラドックス的な歪み?
このあたりの理屈付けがよく分からないけど、まあ、この際そんなことはどっちでもいいや。
時空を越えたときの決意を実現させるために、行動あるのみ、です。
望美ちゃんはストレートに「秋に戦が起こる、でもその戦は起こしたらいけない」と皆に言ってあの悲劇を回避しようとするのですが、さすがに突拍子がなくて信じてもらえません。
旅疲れで嫌な夢を見たのだろう、とやんわり言われてしまいました。
このままじゃ前と同じになってしまう、と焦る望美ちゃんに、先生だけは何か思うところがあったのか「後で話をしよう」と言ってくれます。
さすが先生、やっぱり違いますね!
先生に呼び出されて、清らかな川縁で密談です。
先生いわく『君見ずや、黄河の水 天上より来たり、奔流 海に至りてまた回らず』。
あー、この抽象的な諭し方、いかにも先生だなぁ。しみじみしちゃいます。
これは李白の『将進酒』ですね。和訳としては『見てごらんなさい。黄河の水が天上から流れくるのを。その流れは、海に戻ってもう二度と戻っては来ない』。
ちなみにこの続きには「人の一生で思いのままになるときは限られている。だからぜひとも好きなようにやるべきだ」という意味の文がくるようです。
私は文学方面に疎いし畑違いもいいところですけれども、この漢詩は享楽的な酒のススメでありながら、どこか哀愁ただよう寂しげな印象を受けました。
話が逸れましたが、先生が言いたいのはつまり、川の流れをとめることができないように、自然に生まれた流れを変えることはできないということ。
「お前は決意したのだろう。お前の決意もまた私には止めようのない流れだ」と付け加えます。
そんな……。じゃあ必死に頑張っても運命は変えられない?
いいえ、違います。
その流れには源流がある。流れを自分の意志で変え、ゆがみを生む覚悟があるなら、一つ一つ、流れいずる元を変えていくこと。そうすればきっと道は拓ける。
すわなち、もっと時空をさかのぼって、一番初めの時空から、運命が変わるように仕向けるのです。
よーし、ありがとうございます先生!
って、すっかり納得してしまいましたが、こんな話をしてくれるということは、先生は望美ちゃんが時空を越えて戻ってきたことや、胸に決意を秘めていることを全て知っているんでしょうね。
一体なぜ、とは問いますまい。これもまたいずれ判明するでしょう。
いつもこうして優しく、時に厳しく導いてくれる先生を福原で失わないためにも、運命を変える強い意志を抱いて時空を飛ぶのです。
白龍の逆鱗を得たことによって時空を行き来できるようになり、過去に体験した時空を自由に選んでその章をやり直すことができる『章選択画面』がメニューに設置されました。
運命を書き換えるヒントも提示され……さあ、いよいよ第二幕の始まりです!
>>>次回へ続く
03月16日(日)
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