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うららか雑記帳
by 浜月まお
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■遙か3プレイレポNo.11:偽りの和議
己の内にある信義と、絶対的な存在である兄の命令との狭間で苦悩する九郎さんは、
それはそれは気の毒で見ていられないくらいでした。
そんな彼を追い込むかのように、政子は微笑みながら言い放ちました。
「まだこんなところにいたの? 景時一人に戦わせては可哀想じゃない」と。
源氏の軍奉行であり頼朝の懐刀でもある景時さんは、命令を受け入れて出立し、
すでに戦い始めているというのです。
こんの腹黒女狐めぇええ!!
もちろん分の悪い戦です。
奥歯をかみしめる思いで九郎さんは出撃を決断せざるを得ませんでした。
向かうは福原の西、一ノ谷。
景時さんの部隊は福原の東にある森・生田へ行ったのですが、
今から生田を目指しても助けにはならないから、別方面から攻めて敵兵力を分散させようという作戦です。
胸中に暗雲を抱えて、一ノ谷へ急行。
生田の森では、景時さんの部隊と平知盛率いる軍勢がぶつかり合い、熾烈な戦闘を繰り広げているようです。
九郎さんの立てた作戦は、一ノ谷の背後の崖からの奇襲。
崖から攻め下れば平家軍の虚を突ける。戦場の流れを変えるべく打って出る、とのことでした。
戦場の鬼気が近い。皆の表情も固く、緊迫した空気が漂っています。
こんなとき、いつもさりげなく言葉をかけてくれるのがリズ先生です。
「緊張しているのか?」と訊ねてきました。
「先生に剣を教わったから大丈夫です!」
望美ちゃんは平和な時代に生まれ育った女の子です。
怖くないはずがない。緊張していないはずがないのに……。
最前線に立つ覚悟を決めたことを表明するかのように、にっこりと笑って。その笑顔が眩しいです。
凛として美しい、清浄な戦乙女。希望の象徴のような子です。
兵たちに崇められても不思議ではないですね。
「その剣はお前自身を守り、お前の未来を拓くためのものだ。これから先の、お前自身を……」
誰にも傷ついてほしくない。守りたい。
その一心で剣を構える望美ちゃんに、先生は何を思ったのでしょうか。
なんとなく引っ掛かるものがある台詞です。
先生……?
迫る奇襲決行のとき。
景時さん、無事でいてね!
>>>次回へ続く
03月08日(土)
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