ミドルエイジのビジネスマン
DiaryINDEX|past|will
| 2008年07月13日(日) |
デッキにオーニングを架ける |
週末、ウッドデッキに幅2.7メートルのオーニングを架けた。白と紺のストライプで、落ち着いたデザインだ。お披露目として土曜の午後は奥様方がお茶飲み会、小さな子供たちに、ハンドルを廻して順番にオーニングを広げたり、巻き取ったりさせてあげた。
日曜の夕方は近所の旦那様数人とビアパーティを開いた。家の中に迎え入れなくても良い気軽さは本当に便利だ。それぞれ黒ビールや出し巻き卵を持ってきてくださって2時間ほど盛り上がった。
土曜日には強烈な夕立ちがあったので、一人で巻き取ろうとしていたら突っ張り棒で支えている反対側が外れた。向こう側には到底手が届かない。大声で家族を呼んでもなかなか反応が鈍い。やっと子供たちが駆けつけてようやく事なきを得た。翌日話を聞くと、近所の人に大慌ての様をしっかりと見られていたようだ。この夕立をもって、ひとり梅雨明け宣言をした。
30キロの大物を突っ張り棒で支えるというのは、やはり少し無理があるように思う。取りあえず、ネジをしっかりと巻いておくか。
| 2008年07月06日(日) |
エンプティ ネスト症候群 |
土曜日の朝、妙に遠いところでシジュウカラの声がしたなと思いながら起床、巣箱の前でいつものように餌を運んでくるのを待っていたが、いつまでたっても親鳥は一向に現れない。雛鳥の、あれほど大きくなっていたさえずりもなく、妙に静まりかえっている。まさかと思いつつ、そおーっと覗いてみると、案の定、巣箱はもぬけの殻となっていた。
あれほど可愛がっていたのに、何の挨拶もなしに旅立つのか。なんとなく、雛鳥は何日か羽ばたきの練習を見せ、最後には巣箱の前に一列に並んで別れの挨拶をしてから飛び立っていくように思い込んでいたのだが。
別れはいつも突然だ。
もう、怖がらせることもないので、気兼ねなしに巣箱をかけてある木の周りの芝刈りをした。しかし、気分は一向に晴れない。ウチのシジュウカラはどこに行ってしまったのだろう。遠くに行かなくて、電線にとまって鳴いてもいいじゃないか。様々な繰り言が沸いてきても、もう賑やかな鳴き声はしない。今となっては、ギギギッと威嚇されて、人の方が家の中に追い込まれたのも懐かしい。
元気で暮らせ、幸せな「ウチのシジュウカラ」の家族たち。
| 2008年06月29日(日) |
頑張れ大和屋 箱根の温泉宿にて(写) |
箱根登山鉄道の「宮の下」から5人乗りという小さな自家用ロープウェイに乗って谷底に降りると目的の堂ヶ島温泉「大和屋ホテル」に到着した。由緒ある温泉宿で恒例の宴会旅行を兼ねて晴れてハッピーリタイアメントをする先輩を祝うためだ。ビジネスマンのハッピーリタイアメントについては、もう少し思いが熟成してから改めて書こうと思う。
谷底の旧い木造の宿は歴史があるので芸能人も数多く訪ねて来ているらしい。露天風呂に入ると下手くそな字で「スティービーワンダー様は滝の下の石に座られました」という立て札が目に入ったリする。
ただ、増築を重ねた竜宮城風の建物は老齢化した忠実な従業員と一緒であちこちガタが来ている。それでいて、アジアの団体客を呼ぶのはプライドが許さないという風情だ。しばらくは昔の名声で食いつなげるとしても、あと数年以内には抜本的な対処が必要になることだろう。
まずは、あちこち部屋数の多さを持て余している大きな建物のダウンサイズだ。古びて暗い客室や形だけの内風呂を思い切りよく減らそう。残した部屋はお金をかけなくても、窓の折れた桟や外れかかったり穴の開いているサッシの網戸を修繕するだけでも大分違う。素人のパッチワーク大工仕事ではなく、プロにきちんと直してもらったほうが良い。
お料理も特色がないまま、ただ品数が多ければ良いという昔風のやり方はやめよう。銘々膳に向かって座っているお客様を看守のように見回りながらお代わりを聞くのは止めよう。
従業員は、廊下の脇にある暖簾の影でやっている裏方の仕事を見せないように工夫しよう。同僚や部下の名前くらいしっかり覚えよう。従業員同士の議論はお客様に聞こえないようにしよう。
カジカが鳴き、せせらぎの音しか聞こえない谷間の宿は、かけがえのない文化的財産だ。どうにか工夫して、旧き良き時代の温泉文化を伝えて繁栄していただきたい。あの座布団を敷いたレトロなロープウェイに乗ると、時代を超えて、良質なサービスを受けられる昔の温泉宿にタイムスリップするのだと都会で噂になったらいいなと思う。
|