ミドルエイジのビジネスマン
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いつも本を持って読みに行くコーヒーショップが入っているヨーカドーのある駅から、二つ東京寄りの駅前に巨大なジャスコが開店した。面積なんと6万平方メートル、ヨーカドーも確か4万平方メートルのはずだが、それをさらに上回る。立地条件は幹線道路にも面しているヨーカドーが有利のような気もするが近隣の人口ではジャスコに軍配が上がるだろう。
様々な栄枯盛衰のドラマを生んだ流通戦争の最終局面は、関東地方において両雄の巨艦が激突するという壮大なパノラマの展開となった。大部長は、両者ガップリ四つに組んでいずれも倒れないと見るが、さてこれからどうなっていくのか。
ジャスコにも同じコーヒーショップが入っているので、行ってみた。ジャスコの内部は吹き抜けのモールになっている。広い通路にはカーペットが敷き詰められていて高級感をアピールしている。通路とコーヒーショップには仕切りのガラスもドアもなく、そぞろ歩く買い物客を眺めながら飲むという趣向だ。コーヒーの味は同じだったが、店員はいかにも促成栽培のアルバイトが一生懸命やっているという感じだった。
一方、ヨーカドーの方は屋根のついている屋外広場をガラス越しに見ながらコーヒーを楽しむことができる。外にもテーブルが置いてあってベビーカーを覗き込む幸せな家族連れの様子も見える。どちらかと言えば、お天気の様子もうかがえるこちらのロケーションが好みだ。
この店には小柄で笑顔の可愛いお嬢さんがいて、最初はただそれだけかと思っていたが、先日新しく採用されることになった生意気なアンちゃんが店内でレシピを覚えようと四苦八苦していると、自分の休み時間にさり気なく寄って行った。そして、飲み物の種類が沢山あるので、基本的な構成を押さえておかないと、注文を受けても頭の中が真っ白になってしまう、と覚えるべき飲み物の順番とレシピの構成についてアドバイスしていた。ところが、アンちゃんの方は聴く耳を持たない様子で、こいつはアホだなと思わざるを得なかった。
彼女は怒るでもなく自然な感じで去っていったが、おそらく、もう少し彼のレベルが上がって聴く耳を持つようになった頃、再び的確なアドバイスをするつもりだろうと容易に想像させる態度であった。まだ二十歳くらいに見える彼女のような社員(もしかしたらアルバイトかも)を擁しているお店はさぞかし強靭なことだろう。
大学時代にお世話になった方の三回忌のため、週末に気仙沼まで行ってきた。一ノ関から単線のディーゼルカーに乗り、新緑の谷間を縫うようにして目的地にたどり着いた。お疲れでヘトヘト状態のため、今週は日記も一行ということで。
携帯電話のバッテリーが数日も持たないようになってきたので、久々に機種変更をしようと思いながら連休中にショッピングセンターをブラついていると、テレビでCMを流しているソニー・エリクソンの黄色い電話機が目に入った。auの「W31S」という新機種だ。例によって着歌フルが自慢の電話だろうくらいに思っていたが、カタログでその機能を見て驚いた。音楽を取り込むのは携帯からばかりではなく、パソコンで音楽配信のMoraからダウンロードして取り込むこともできるし、音楽CDからコピーすることも可能だ。カメラの画素数も2メガの性能だし、言うことはない。オマケにFM放送も聴くことができる。ついに携帯もここまで来たかというレベルだ。
かわいい女の子(調査によるとYUKIという歌手だそうな)がウサギの耳になってしまうCMも世の中にあまねく広まっているし、機能満載の機種なので飛ぶように売れていると思い、とりあえず予約でもしておこうとしたら、お店の人に「お客さん、運がいいですね。今なら最後の1台があるんですよ。」と囁かれ、直ちに契約して現物を持って帰ってきた。
ちょうど携帯音楽プレイヤーを買おうかなと思案していたところだったので、迷うことなくこれに決めた。今持っているデジカメも音楽を録音できるのだが、CDからパソコン経由で「スマートメディア」に音楽を入れる操作性やスピードに難があるし、そもそも携帯電話とカメラを一緒に持ち歩くことが面倒くさくなって、当初の意気込みが薄れてしまった。今度は携帯とデジカメと音楽プレイヤーを一緒に持ち歩くようなものだ。
欠点としては、ソニー独自のメモリースティックDuoというメディアを使うので、個人として何種類もメディアを持つ破目になることだろう。そして、最も大きな問題は、最愛の妻が、黄色い携帯電話が夫のバッグの中にあるのをまだ知らないことだ。ああ、どうしよう。
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