ミドルエイジのビジネスマン
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2004年08月08日(日) H君の異動

この度の異動で、主力メンバーのH君を送り出すことになった。戦力的に言えば「抜かれた」と表現してもいいだろう。彼が去った後、部がどのようになるか考えると、改めてH君に負っていたところの大きさを噛み締めることとなる。

大部長が来たときから、彼は主力部員であった。いつも大きな案件を担当し、法律や制度が変更になるごとに率先して調査研究し、関係部署に貢献することを当然のように考え、行動していた。そんな絵に描いたような立派なことを続けていれば、自分の時間はほとんどなくなる。実際、彼はそのような生活を送っていた。

時々、そこまでやらなくても、君が怠けていると思う人などいないから家族と顔を合わせる時間くらい取るようにしたらどうかと言っても、ニコニコ笑うだけだった。自分がこの部署を支えているという自負を強く持っていたから、あのような仕事振りを続けることができたに違いない。

彼の持っていた案件は、みんなで分けて分担しよう。問題は個別案件以外の研究や報告がこれまでのように黙っていても自主的に提案され、部内や関係部署に報告されるかどうかだ。ただでさえ、各自の分担は増加するのに、かてて加えて身を削る思いで文献を読み、事例を探してレポートを作成することが果たしてできるのであろうか。しかし、そうしなければ、ジリジリとレベルが低下していくので、何とかやり抜くしかない。

H君が新しい部署に行ったら、せめて朝か夜のどちらかは家族の顔を見ることのできる程度の生活になってもらいたいものだ。H君、いつも大部長が言っていただろう、今の半分しか仕事をしなくても文句を言う奴は誰もいないよ。


2004年08月01日(日) 茂木ツインリンクキャンプ

恒例の家族キャンプ、今年は茨城県と栃木県の県境にある茂木ツインリンクに行ってきた。

初日はサーキットで練習している車の音がブンブンとうるさかったが、二日目はレースもなく静かで、ホンダのロボット「アシモ」がいる施設もゆっくりとまわる事ができた。

遊園地のような施設では、様々なタイプのゴーカートを運転することができ、中には本格的なレースもある。高校生以上でなければできない本格ゴーカートに挑戦したが、途中でスピンしてしまい、タイムを大幅にロスしてしまった。

ゴーカートの後は近くの那珂川にかけられた「大瀬のヤナ場」に立ち寄った。おととし訪ねたときには肝心のヤナが工事中で食事だけしたものだったが、今年はちゃんとヤナも設営してあった。ヤナに入るのは無料だが、鮎を持って帰るのは有料とのことだ。那珂川は自然が保たれた大きな川で、休憩所の囲炉裏で鮎の塩焼きなんぞ焼いていると、カヌーの一団が川を下って行ったりして風情がある。








茂木キャンプ大瀬の簗場


2004年07月25日(日) 同級生とのゴルフの後は

「今日、ここに集まっているのは、中学の頃にいい思い出があって、今も幸せな人たち」

何気なくつぶやく同級生の女性の言葉に、既に酩酊状態に陥りつつある頭で一生懸命相槌を打ち、そうだねと返事をする。

同級生とのゴルフの後は場所を変えて表彰式兼懇親会だった。そこは郊外の工業、流通団地の真ん中にある居酒屋。同じく同級生だった4人ほどの女性も新たに加わって賑やかに挙行された。テーブルに載せきれないほどのおびただしい品数の料理が一斉に並べられ、楽しい時間もあっという間に過ぎ、当然のようにカラオケに向かう。

その時も、また今もって不思議に思うのは女性陣がお酒を飲まずに車での送り迎えの役を務めていたこと。表彰式も、その後のカラオケ大会も十分楽しんでいたようには見えたのだが、果たして本当に満足していたのだろうか。次の機会に直接聞いてみよう。

汗まみれになった部活の休憩時間に、薄暗い体育館の脇の出入口から、まぶしく輝く屋外テニスコートを見やると、アイドルのように思われていた女の子がボールを追いかけている姿があったものだ。みんなで順番に歌いながらカラオケは進み、その子の番になるとデュエットを歌いましょうかと言ってくれた。それで歌ったのが「銀座の恋の物語」だ。眼と眼を見つめあいながらのデュエットは良かったのだが、う〜ん、おじさん風のその選曲に悔いが残る。しかも、しばらくすると、その子が別の男とまた歌っている。その歌は「居酒屋」。負けた、悔しい、大部長もアイドルの子と「居酒屋」を歌いたかったよ〜ん。

もう一人の女性は最近統合されて廃校になった小学校の話をしてくれた。地元に残った私たちは自分の子供を小学校に上げ、今度は親として母校を訪れることになった。大廊下に蛇口の並ぶ水飲み場の前に立つと、あれから何十年も経つから、水盤や蛇口はきっと取り替えられているだろうけれど、水飲み場が小さかったなと思うのではなく、自分がまさに、あの頃の小学生の女の子に戻ってしまうのだと。そして、あの木の床の大廊下は歩くと昔と同じ音がするのだと。校舎はまだ建っていて今でも間に合うから、行って歩いてみなよ、昔と同じ音がするよと。

同級生たちの中には、早くも人生のピークを過ぎた者もいるだろうし、まだまだこれからという者もいるだろう。あれから数十年の間に、お互いの身に何が起こり、そして何を思ったか、そういうことはきっとこれからおよそ10年位かけて次第に明らかになっていくに違いない。

今日、ここに集まっているのは、中学の頃にいい思い出があって、今も幸せな人たち。テニス部のアイドルに、10年後にそう言ってもらえるように練習しよう、♪絵もない 花もない 歌もない そんな居酒屋で〜。


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