性を語る時。 - 2003年10月23日(木) 私の実家は性についてオープンな家庭であった。 少なくとも、私と母親の間ではそうで、 例えば私が男性と付き合っていたりすると、 「避妊はちゃんとしているんでしょうね〜」と 母は必ず聞いてきたし、私もその問いに対して 「あったり前じゃ〜ん。もっと自分の娘を信じて欲しいなぁ〜」などと 大笑いしながら威張って見せる、というかんじであった。 こんな家庭で育ったからなのか、私は他人に自分の性体験を 聞かれても、比較的ペラペラと喋ってしまう。 それは決して、自分が「あんなことも?こんなことも?」 といったような特殊ですごい経験をしてきたからではなく、 ただ自分の身に起こったことを、淡々とその事実だけを 述べているだけ、という気持ちがあるからに他ならない。 だが先日、バイト先で風船的少女Sちゃんと話をしていた時、 彼女の21歳というその年の若さに、つい驚いて 「いや〜若いね〜、私がファーストキスもとうにして、 初体験もとっくに終って、男と女のことについて深く考え始めたときに、 ようやくポコっとSちゃんは生まれたってわけね〜」 と、各それぞれの体験について具体的に年齢をあげて言ったら、 「そんなこと良く昼まっから職場で喋れますね」と 真顔で・・ 叱られた。 こういう話は相手を選んだ方がいい、ということを私は知った。 おしまい。 ... 男性心理 - 2003年10月22日(水) 「男の人は威張りたがるものだ」とは 一般的に良く言われること。 だが、一昨日。 ご飯を食べ終わり、換気扇の下で一緒にタバコを 吸っていた旦那が、急にすくっと立ち上がり、 「じゃあ、俺はちょっとう○こしてくらぁ〜」と言い、 やや前かがみに肩を左右に揺らしながら、そうまるでヤーさんのように、 数歩歩いたのち、くるり私の方に振り返り、 「あっ!おまえもしたかったら、いつでも言いに来いよな! お〜そうだ、俺がトイレに入っている間、おまえが心配すると いけないから、この前決めたように”トントン”してやるからな。では!」 (詳しくは10月15日の日記) と一国の首相のように腕を「やっ!」というふうにあげ、 のっしのっし歩いてゆく彼の後姿を見ていた私は、 「う○こすることがそんなに偉いことなのか?」と、 たかだかう○こで虚勢を張りたがるその心理が 本当に分からない。 おしまい。 ... キャリア - 2003年10月21日(火) バイトで受付に座っていると、時たま「ギャハギャハァ〜」 とか、「ウ〜ワ〜ハハハァ〜」ってなかんじの到底常人の ものとは思えないような大きな笑い声が、 事務所の方から聞こえて来る時がある。 その声の主はTさん。 あられちゃんふうめがねをかけた可愛らしい女性である。 彼女の仕事は、照明担当。 私のバイト先を運営している会社、実は舞台建築とか舞台演出を 手がけている会社でもある。 だから、社員のほとんどが照明とか舞台設計とか音響などの 技術を持っている人ばかりで、そのキャリアはちょっとやそこらじゃ 習得できないものばかり。 彼女のすごいのは笑い声だけではない。 挨拶も大きな声でハキハキと〜!と西川きよしばりである。 彼女の元気で明るい挨拶は、バイト身分の私に対してもなんら変わることがない。 受付で鎮座している私の前を通るたび、 「お疲れさまで〜〜す!」と勢い良く声をかけてくれる。 こちらとしては、ぜんぜん疲れていないので、その度に 「すみません・・」と恐縮してばかり。 だが、私は知っている。明るいのは目を合わせた時だけだということを。 そう、彼女が大きな声で挨拶したりニコニコしたりするのは一瞬で、 それが終わり、視線を外した途端、顔が能面のようになっているということを。 その表情の変わりようは、急な変化に良く顔が破れないなぁ〜、 と心配してしまうほどで、あのニッコリとした顔の裏で、 いったい本当は私のことをどんなふうに 考えているのか?と不安になることがあったりする。 例えば「暇な蕎麦屋の招き猫みたい・・」とか思っているんではなかろうか?と。 で、そんな31歳の彼女がどうやら近々結婚するらしい。 私と仲の良い風船ソックリなSちゃんが教えてくれた。 相手は同じ会社の音響担当の人で、結婚と同時に会社を辞めるのだそうだ。 もったいないと思った。 なので、どうして辞めるのか?と聞いて見ると 「照明の仕事は夜遅いから両立できないと思ったんじゃないんですかぁ〜 ご飯とかちゃんと作ってあげたいって言ってましたし」 とSちゃんはくったく無く笑うのだった。 う〜ん、、両立とは何か? 仕事を捨ててまでやり遂げなければならないものなのか? 家事は協力してもらえばいいじゃないか。 女性は年齢を経るとともに、どんどん社会的には立場が厳しくなる。 せっかく積んだキャリアを、しかも再就職が難しそうな照明という仕事を、 なんであっさりと捨てるのか? そこで私はSちゃんに 「今からでも遅くない。辞めることをやめてくださいっていいなよ。 料理なんてオリジン弁当があんじゃん」と提案してみた。 するとSちゃんは 「じゃあ、そう言ってあげてくださいよ〜私からそんなこと言えませんよ〜。 大先輩ですからぁ〜、」と私に言うのであった。 が、私は言えない。いや、言うのが怖い。 だって今度こそ、あの満面の笑みに隠された心が見えそうで。 「余計なお世話よ。な〜に言ってんのこのおばさん」っていう本心が。 おしまい。 ...
|
|