台所のすみっちょ...風子

 

 

銀座。 - 2003年05月23日(金)

普段、何の違和感もなく、下町っ子となって、

ここら辺の風景にしっくり馴染み、自分を省みることもなく、

またそれが普通だと思っていた私。

だが、友人の薦めである人の個展を見に銀座に行った今日、

自分が周りの社会と、実はものすごくかけ離れた人間だということに、

気が付かされたのであった。


銀座の街を歩く人々は大変なおしゃれさん達ばかり。

特に女性は、「仕事も格好も決めてやる!」的な携帯片手の

キャリアウーマンや、

「ママも私も断然エルメスと決めています。○○さん(家事手伝)」

てな感じで、あなた、雑誌JJの読者紹介に載ったことがありますね?

と聞いてみたくなる、金持ちげな人生なめてるふう娘がわんさか。

その中で一人私だけが、

いたずらに茶色に染め上げただけで、5ヶ月も美容院に行っていない髪、

ベルボトム調のあせたジーンズ、黒いTシャツ、、といった出で立ちで、

「夢の〜坂道は〜、、木の葉〜模様の〜」と、小椋佳の曲でも

聞こえてきそうなほど、往年の中村雅俊か、田中建。

または、ムッシュかまやつひろし。

こうなると、おしゃれのつもりで履いていったミュールはまさに下駄。


非常にショックだった。

最近バタバタしていたとはいえ、こんなにも社会の一般女性達と、

かけ離れてしまっていたとは・・・。

いや、かけ離れた・・というより、もはやすっかり「女」ってものが、

なくなってしまったと言っても良いぐらいだ。


帰りに立ち寄ったコーヒーショップで

いったい、私はどういった経緯で、こうなってしまったのか?

と振り返ると同時に、今の私を旦那はどう思っているのかと考える。

そして、

そういえば、月曜日から火曜日まで福岡に出張していた

旦那は、一日ぶりの会話にはしゃぎ、しゃべりっぱなしの私に対し、

「う〜ん」とか「へ〜」とか、適当な相づちを打つのみで、

目はテレビのユンソナや、カワイイ女の子に終始釘付けで、私のことなんか

大して気にも止めてない様子だった・・と思い出す。


その時は、

「おまえも普通のオトコだなぁ〜、、若い女などにかぶれてぇ〜」

などと大人の女性として余裕満々で流したのだが・・・。


そりゃ〜そうだ、そりゃそうだよな、

なんてったって、自分の妻がムッシュや雅俊と並んでも

見劣りしない下駄風味な女ときちゃ〜、、。



ええ、、気持ち分かりますとも。





おしまい。


...

半信半疑。 - 2003年05月22日(木)

ここ2日ばかり、私はまったく寝起きが悪い。

今日は目が覚めた瞬間から頭が痛くて、

あまりの痛さに鎮痛剤を飲んで小一時間横になっていたほどで、

昨日は自分の「ウッ、、ウゲェ〜、、」という不気味な声に驚いて目を開けた。


その声は夢から来るものであった。

六角形頭のボルトを、自ら一つ、また一つとゴックリ、ゴックリと

ただ呑み込んでゆくそれだけの夢で、

3つ〜4つ目ぐらいのところで、ボルトが

喉に詰まって、苦しくて声を上げたのだった。

ウゲェ〜、、って。

鵜飼いの鵜じゃないんだから。


しかしまた、何故、よりによってボルト?


ボルトですよ、皆さん、ボルト。

まったくわけが分からないじゃありませんか。



自分の潜在意識を夢で判断するってのがあるらしいけど、

このボルトも、それってこと?


大した生産性もない毎日を送っているので、

「何か作りたい!」ってな欲求が、実は私の中にあったのか?

例えば鉄骨組んでビル作りたいとか・・。

はたまた、、この前終わった仕事の出来が良くなかったのが心にあって、

「これはいかん!ボ〜っとしている頭を、ボルトできつくしめなければ・・」

と思っていたのか・・?


サテ、ウゲェ〜っと起きたその後であるが、

驚いたことに、喉に物がつっかえているような違和感が本当にあった。

唾を何度も呑んで、感触を確かめるのだが、ビー玉がコロコロ回っているようで、

まるで喉がラムネ状態。

夢だったんだ、夢に決まってるじゃん!と自分に言い聞かせるものの、

喉のコロコロは、私をかなり不安にさせ、

「本当に何か・・そう・・夢ではボルトだったが、
 実は違うものを夢遊病者のように無意識にゴックンしてしまった
 のではないか? 何かなくなってるものがあるかも?」と、

寝ていた布団の周りを見回してみたり、挙げ句の果てには

「もしかして、時計のネジか?」なんて、時計に異常がないか、

四方八方から眺めたりする、バカ丸出しの有様。



結局、紛失した物は何もなく、そうやって自問自答しているうちに、

喉にも違和感を感じなくなったので、

やっぱ夢、そうよね夢・・で落ち着いたのだった。


が、私にはあのリアルさが忘れられない。


あれからというもの、、とはいってもまだ2日間ぐらいなのだが、

腹を大波が襲い、トイレに行くたびに、

「もしかしてボルトが混じってるんじゃぁ〜・・・」

と、チラリ見たりして、今だ半信半疑なのであった。


おしまい。



...

久しぶりの夕食作り。 - 2003年05月21日(水)

「私は仕事がありますんで」と、先週の木曜日から、

月曜日まで、我が家の夕飯のほとんどは、弁当であった。

弁当屋の弁当。コンビニの弁当。旦那と私、足りない栄養を

高麗人参ドリンクで補うという有様。


しかし、仕事も終わった今日。

さすがに、「今日は何弁がいいですか?」と仕事中の旦那に

メールするのは忍びないと思い、だるい体に鞭打って、夕食は

豚しゃぶサラダにしてみた。

栄養バランスに欠ける弁当三昧の生活では、

日々の疲れがとれているわけはない。

ここ最近私たち夫婦の体には、疲労回復の特効薬、ビタミンB2が

絶対足りない!と踏んだのである。

もちろん旦那の大好物のこのメニューを作るにあたっては、

日頃”ジャンクな妻”と見せかけて、

実は私が、彼のことを考えている”隠れ良き妻”

である、ということをアピールする目的があったのは言うまでもない。


夕方、「豚肉も、しゃぶしゃぶ用の薄切りでは生ぬるい」と

B2をより多くとるために、普通のモモスライスを購入。

みそ汁を作り、ご飯を炊いている途中に、豚の湯通しに取りかかる。

肉が厚いので、やや長めに湯につけ、通常の冷しゃぶ肉の質感とはまったく

違ったガッチリとしたものに茹で上げ、冷水に浸けたのち、

あらかじめ用意しておいたちぎったレタスたっぷり、千切りのキュウリたっぷり

の上にそれをのせ、スライスしたタマネギまであしらうと、

ハハ〜、、肉の厚みも”あだ”となってか、、もう、、まるでピラミッド。

これでもか、と積み上げられたさまは、食べ崩すのがもったいないほど、

おもしろいものであった。


が、今日の私はそれだけでは終わらない。

豚を湯につっこんでる最中、先日テレビで見た、

「私はしゃぶしゃぶのゆで汁を使ってもう一品スープを作るんですよ〜」

と自慢していた”倹約奥さん”のことを思い出していた私は

急遽スープ作りにも挑戦。

残りのゆで汁にネギ、生姜、酒、塩、こしょう、しょうゆなどを入れてみる。

「え〜すごい!おまえこんなのまで作ったの〜!」

頬を紅潮させながら、私を尊敬のまなざしで見るであろう旦那の顔を

想像しながら・・。


そして、数分後。

そこに、出来上がったスープを捨てようか・・と、迷う私がいた。

何故かというと・・・・


「豚臭くて飲めね〜や・・」ってな感じで。


その臭さは、尋常ではない。

私の何がいけなかったというのだろう。

生姜もいれた。ネギも入れた。酒だって入れたのに。

何より、いい奥さんをやってみたかった、いやアピールしたかっただけなのに。


最後の一本だったネギをむしょ〜〜に惜しく思いながら、

こうして、私の久しぶりの夕食作りは幕を閉じた。


がんばって損したブー。


おしまい。


...




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