ネットに感情を吐き出し
暇を見つけては人の文章を読み
自分に取り入れ
そしてまた吐き出す

数字と言葉に埋もれた僕の言葉は
それでもたまには人の目に触れ
ありきたりの言葉を並べた僕の言葉は
それ以降はその人の目には止まらないのだろうか

共感者を探し見つけ
心を触れ合わせ
お互いを慰めあい
その人の心で充足を得るも
移り気な僕はさらに
探し見つけ

肥大した感情は
僕の手を離れ
それでも一端は制御しつつも
それが本心なのか
そうではないのか

感情を埋めようと
心をかき集め
嘘で対価を支払い
そのつけがいつ訪れるのか
感情が破裂し
修復され
つぎはぎだらけの僕の心は

いつも大事なものを
隙間から落としてしまっている

目に見えないほころびは
次第に大きくなり
着実に僕の心を蝕む

それでも僕は集めつづけ
心を拡張し埋めつづける

充足に気づかずに
痛んだ胃袋を酷使しながら

ここにしか書けない
想い、言葉がある

誰にも言えない
伝えられない感情

御しきれない自分



頬を伝う涙は
誰がためになんの為に流れるのか

心が軋みをあげる
忍耐が音をあげる

この楔は誰が打ちつけ
何を縛るものなのか

いつからこの道に迷い込んだのか

引き返せるのなら
今の全てを捨てよう

いつかの自分はどこへ

何も見たくない
何も聞きたくない