雪さんすきすき日記
リサイクル戦術シミュレーション『リサイクルプリンセス』 倒れてもその場で復活するリサイクルSLG。全力で応援中!
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2015年03月01日(日) 続々・東方久遠境 別府のこと

 出発前に一風呂浴びようと6時に起きたら雨。げんなり。ホテルに備え付けの温泉は早朝にも関わらず大盛況であった。
 朝食後、バスで大分空港へ移動。出発まで時間があったので空港の売店を覗いてみたのだが、特産のかぼすを使った調味料を始め、肉も魚もお菓子もどれもこれも魅力的なものばかり。欲しいものを全部買い物かごに入れていったらとてもお金が足りないので、断腸の思いで数点に絞る。それでも、いつもの旅行(あまり遠出はしないが)に比べると遥かにお土産の量は多くなった。

 お土産の一部。かぼす三昧。その他にもとり天や明太子、鯖の一夜干しを購入したが、こちらは冷凍で宅配に回した。

 大分空港を昼前に出発し、成田空港に昼過ぎに到着。本来なら福岡空港から茨城空港に戻るはずだったのだが、民事再生法適用で便数減少のあおりを喰らい、昼の福岡−茨城便が欠航になってしまった。これが無ければ、帰りもソニックの旅が楽しめて、博多駅で美味しいものが食べられたかと思うとつくづく残念である。

 茨城空港に車が停めてあるので、成田空港から茨城空港まで陸路で移動。石岡駅から茨城空港行きのバスが出ているのでそれを利用してみた。鹿嶋鉄道の跡地をバス専用道路として利用しているので快適かと思いきや、途中の小川駅以降は地元民しか走らないような細くて両側に民家が建て並ぶ裏道を走るように。その光景は、本当に空港に向かっているのか不安になるほど。空港に向かうバスは空港利用者の利便性を最優先にしており、整備された道を颯爽と走って短時間で連絡するという印象が強かったので、この路線でそれを根底から覆された感がある。というか、道の細さと停留所の多さでかなり時間取られているので、バス専用道が終わってからの路線は地元の路線から独立させて欲しいところ。

 帰宅後、DORCE LATTEの大分紹介本を読んで旅の思い出を反芻。そして、Amazonでつぶらなカボスというご当地ジュースを1ケース注文。
 今回の旅行で、大分を始め九州が一気に好きになってしまった。別府ですらまだ行きたいところは沢山あるし、地獄蒸し焼きプリンも食べてみたいので、必ずやまた九州に行くことを決意。


2015年02月28日(土) 続・東方久遠境 別府のこと

 今日は東方久遠境 別府の開催日。とはいえ、開場が12時半からなので、それまで温泉にゆったり浸かることに。
 行ったのは、竹瓦温泉。非常に歴史が古く、その外観はまるで老舗の旅館のよう。また、温められた砂を体にかぶせる砂湯という珍しい温泉も体験できる。ここは当然ながら砂湯を選択。砂場に横たわると次々と暖かい砂が掛けられていくのだが、これが意外と重く、体全体にかぶせられた後はまるで身動きができない。なるほど、土砂とかの下敷きになったら助からないわけだと妙なところで納得。入浴時間は15分ほどだが、終わる頃には全身ほどよく温められて汗ばむほどに。内装は壁のスクラッチタイルが時代を感じさせ、2階分の高さはあろうかと思われる板張りの天井は開放感に溢れており、実に風情溢れる空間であった。


 昼頃に駅前で地元のフォロワーさんと合流し、開場のビーコンプラザに向かう。距離的には駅からさほど離れていないのだが、勾配がきついという地元のフォロワーさんの忠告を受けて、素直にタクシーを利用。到着後、ビーコンプラザに隣接するグローバルタワーが早速目に留まる。地上100mのデッキから別府市内を一望できる展望台なのだが、エレベータを降りたら即ガラス張りのデッキという恐怖しか感じない構造に、地上からでも足が竦む思いであった。茨城から同行したフォロワーさんは嬉々として登っていったようであるが。


 待機列がそれほど長くなかったので、列が解消したら入場しようかと皆でソファーに座ってくつろいでいたのだが、開場時刻が近づくにつれて列は勢いをつけて伸びていき、遂には建物の外まで突破。開場後も列は全く解消されず、それどころか入場制限が掛かった様子。地元のフォロワーさんも会場の容積的に参加者が収容できるか怪しくなってきたと判断したので急遽並ぶことに。開場後1時間ほどして漸く入場できたのだが、会場内は物凄い混雑で移動も侭ならぬほど。スタッフの方もここまで参加者が来るとは予想してなかったらしく、列整理や場内移動の調整などで慌しく動いていた。
 混雑のために全サークルの頒布物をじっくり見る余裕は無かったものの、それなりに買いものを済ませ、記念グッズの手ぬぐいも無事入手。14時頃に会場を離脱したときもまだ入場列が伸びており、イベントの盛況振りを改めて思い知らされた。これほど多くの参加者が来場して、大々々成功だったのではないかと思われる。

 その後、ファミレスでだらだらと時間を過ごして地元のフォロワーさんとお別れ。夕食は駅前の居酒屋で大分名物のとり天を楽しむ。下味の染み込んだ鶏肉と衣のさくさくの食感が絶妙で、全国区で無いのが本当に惜しまれる料理である。

 今回のイベントの戦利品はこんな感じ。

 一番の収穫は、DORCE LATTEの大分紹介本。作者の方が別府出身で、別府の魅力や大分あるあるを地霊殿キャラで紹介していくというもの。その内容は地元愛に溢れており、地元の魅力をしっかりと理解しているからこそこれほどまでに楽しく魅力的に紹介できるのだと、甚く感動した。


2015年02月27日(金) 東方久遠境 別府のこと

 今日は有給を取得。東方久遠境 別府に参加すべく、別府までの移動日とする。実は、九州に行くのはこれが初めてなので、いろいろと楽しみ。

 行きは茨城空港から福岡空港へ空路を利用。航空会社は先日民事再生法を適用したスカイマークだが、茨城空港の国内線はここ1社なので頑張ってほしいところ。2時間弱で福岡空港に到着したが、国内線だと移動距離が短いので、上昇したと思ったらすぐ下降であった。あと、上昇中と下降中の機体の振動には慣れないせいもあって、割と緊張した。
 福岡空港の立地が市街地のど真ん中なのには驚かされたが、おかげで博多駅までは地下鉄で5分と交通の便は抜群。ちょうどお昼だったので、博多駅で昼ご飯。お店を見て回り、直観的に天神ホルモン 博多1番街店に決定。目の前で肉やホルモン焼いてくれるので香りが食欲をそそり、味も申し分無い美味しさでご飯が凄い勢いで進む。辛味噌、塩、ぽん酢の3種類のタレで味の変化も楽しめて、大満足の食事であった。器がアルミホイルという合理的なところも面白い。

 博多から別府までは特急ソニックを利用。折角なのでグリーン車を使ったのだが、これがまた大正解。革張りの電動リクライニングシートと広々としたシート間距離は極上のくつろぎ空間であり、2時間の移動でも全く疲れることはなかった。値段的にも自由席に比べてもそれほど高いというわけでもないので、これなら積極的に使っていきたくなる。地元でも人気の高い特急のようであったが、至極納得。ただ、小倉駅で進行方向が変わるのでシートの向きを変えるということを知らず、いつまでも座っていて間際で慌ててシートの向きを変える羽目になったのは焦った。


 別府に到着して、先行していたフォロワーの方と合流。夜は地元のフォロワーさんと一緒に食事。東方のほぼ全作品について攻略からキャラまで話が大いに盛り上がった。3時間近く東方や同人ゲームの話をすることができて至福の時間であった。


2015年02月26日(木) お休みのこと

 今週末に向けて仕事を前倒しで片付けまくっているため、帰宅後にゲームをする余裕も無く。まあ、止む無し。


2015年02月23日(月) 「MECHA Ritz」のこと

 歳なので、一昨日のイベントの疲れは今日に出る。

 「永夜抄」は妹紅の通常弾が全然見えなかったので早々に切り上げ。「MECHA Ritz」の通常モードをまったりとプレイ。さすがにHARDMODEで鍛えられただけあって、残×5であっさりクリア。ラスボスまではノーミスで到達したのだが、そこで被弾しまくって最終段階前でミスしてしまったのは残念である。
 私のプレイでは動画化してもあまり見栄え良く無さそうだし、リプレイも公開するほどの内容でもないので、そろそろ一段落にしようかと。


2015年02月22日(日) 休日のこと

 昨日のイベントの疲れを癒すべく昼まで寝ていたかったのだが、仕事を片付けなければならなかったので9時頃起床。いろいろ片付けて帰宅したのが13時過ぎ。そこから18時までぐっすり。

 日中はそんな感じで過ごしてしまったが、疲れも取れたのか「永夜抄」住人組EXではノーミスインペリ落としまで達成し、「MECHA Ritz」もHARDMODEをクリアと快進撃。やはり休息は大切である。
 「MECHA Ritz」のHARDMODEクリア時の結果はこんな感じ。最終的には最大ランクがスコアを決めるのだが、200を越えるともう付いていけない。


2015年02月21日(土) 東方合同祭事参のこと

 今日は東方合同祭事参に参加。10イベント合同という多彩な内容である。
 9時から来場可ということで、開場のPiOに丁度9時ごろ到着。カタログを購入して待機場所の小ホールに向かう。そういえば、小ホール入るのは初めてかも。ここで列を6本形成して、抽選で入場順を決めるという仕組み。とはいえ、今日はとりたてて強く行きたいようなサークルも無い(というか事前にほとんどチェックしてなかった)ので、何も考えずにF列に並んだところ前から2番目。そして、アフターイベントのように準備会と参加者とのじゃんけん大会による抽選の結果、F列が一番最初に入れる列に。すなわち、前から2番目で入場できることに。無欲の勝利であろうか。あと、待機中に行われた年齢アンケートでは、当然のことながら最年長組だった。
 折角早めに入れたので、列ができそうな場所を最初に回ってあとはのんびりと見て回る。popricationのお猪口とイベント記念グッズの夫婦箸はしっかり入手した。丁度「永夜抄」をプレイしているだけあって、「永夜抄」本に興味を惹かれることが多かったかも。あと、秘封倶楽部サークルの雰囲気というか熱気が、他よりも飛びぬけていた気がする。新刊もさることながら既刊にも新たな発見が多々あり、この規模のイベントにしてはかなりの出費となって嬉しい限り。
 一通り回った後に、悠遊亭のきなぎ悠さんにご挨拶。今まで沢山の楽しい作品をプレイさせていただいたお礼をば。
 13時頃に、同じくイベント記念グッズの日本酒「蓬莱泉輝夜」の販売が始まるが、販売前から長蛇の列。その時はみんな日本酒好きだな〜、くらいにしか思っていなかったのだが、実はこの蓬莱泉という銘柄は相当なものらしく、このことを知った日本酒好きの友人が動揺していたほどで納得。日本酒は呑めないが、そういうことならば買っておけば良かったとちょっと後悔。まあ、蓬莱泉のレビュー本は買ったので、そちらで楽しむことにしよう。

 開場を離脱後は、秋葉原に行ってマックジャパンでジョイスティックの部品を購入。そして、常陸野ブルーイングラボへ向かう。万世橋駅再開発で誕生したマーチエキュート神田万世橋にあり、馴染み深いネストビールと軽食が楽しめるビアバーである。店内はそれほど広く無いが、それでも14時くらいから結構な人で賑わっていたのに、人気の高さが窺えた。ここではブルーイングラボ限定のビールであるギャラクシーとピクルスを注文。注文してカウンターで受け取る形式で、手軽で気軽なところが好感触。また、料理がワンカップの瓶に入っているのが見た目にも楽しく、食事後でなければもっといろいろ頼んでしまうところであった。食材にもこだわりがあるようなので、次はお腹を空かせて行こうと決心した次第。

 帰宅後は疲れとアルコールが入っていたこともあって、即轟沈。

 それにしても、今はイベントでこんなものまで買えるようになったとは。本物の漁師さんが参加されていた様子。


 あと、また1つ歳取った。もういらない。


2015年02月18日(水) 「MECHA Ritz」のこと

 一昨日に山場は越えたと思いたいと書いたが、そんなことはなかった。

 というわけで、何だか仕事が忙しい上に、風邪の予兆もいろいろと感じてしまっているので、帰宅後は「永夜抄」をちまちまプレイする程度に抑える。昨日今日とあまり進歩は無く、疲労が溜まっているせいか弾が見えなくて詰むこともしばしば。そうなると、フェニックスの尾が非常にきつい。

 あと、「永夜抄」と平行して「MECHA Ritz」(平凡)もプレイ中。
 人類を滅亡させた天才科学者の少女に、人類の怨恨が乗り移った戦闘機が立ち向かう縦STG。フリーソフトである。
 自機は移動とショット、ボムという一般的な操作系。ショットは押しっ放しで移動速度が遅くなり、特殊攻撃となる。また、自機はシールドを装備しており、被弾するとシールドが減少、シールドが0のときに被弾した時点で初めてミスとなる。
 特徴的なシステムとして、ランクシステムとアイテムシステムがある。ランクシステムはゲームの難易度が動的に変動するシステムで、一定時間被弾しなかったり、上限を超えてシールドやボムを補充する等スコアが入る要素を満たすと上昇し、ボムを使用したりミスをすると低下する。ランクが上昇すると敵弾の速度上昇や撃ち返し弾が出現するだけでなく、自機の攻撃力やスクロール速度も上昇する。この作品には制限時間があり、制限時間が無くなると真のボスにたどり着けないため、真のボスと戦うにはスクロール速度を上げて各面のクリアを早める必要がある。
 アイテムシステムは、アイテムキャリアーを破壊したときの距離でアイテムの内容が変化するもの。緑のアイテムキャリアーは得点アイテムを、紫のアイテムキャリアーはボムまたはシールドのアイテムをそれぞれ出すが、紫を接近して倒すとボムとシールドの両方が増えるダブルアイテムを出す。これが攻略上極めて重要となる。なお、スコアアイテムは距離により得点が変化する。

 攻めるSTGと謳っていることに偽りは無く、ダブルアイテムによるシールドとボムの回復を盾に力で押して行くような内容。ランクも動的とはいえ、ランクを上げて敵の攻撃が激しくなっても自機の攻撃力がそれ以上に上昇するので、小手先の調整は不要の上げまくり上等な調整となっている。この単純明快で小難しいことを考えずにプレイできるところは、最近では稀有な魅力といえるかと。ボス戦も基本的に短期決戦なところが展開の小気味良さに拍車を掛けており、徹頭徹尾攻めの面白さが堪能できるところは好印象であった。
 ただ、ランクシステムで初心者に配慮しているとはあるものの、上がる要素が多くて上げずに進める方が難しく、効果的に作用しているという印象は無かった。また、アイテムシステムは上級者に優しく初心者に厳しいところは否めないかと。
 単色のキャラにFM音源と、演出面では昔のハードの作品を大いに意識している。幕間のイベント絵もベタ塗りなところが徹底しており、個人的にMSXの作品を思い起こさせるものが感じられた。ボス登場時の妙に人間味のある煽り文句と、人類が滅んで機械のみとなった世界設定との相性が面白い。
 軽い気持ちで手を出した作品だったが、全機体クリアまでしてしまった。攻めていける展開が非常に気持ちよいので、ついプレイしてしまう魅力がある作品である。そして、プレイしていると芯の通った方向性が明確に伝わってきて、嬉しく思った次第である。


2015年02月16日(月) 「東方永夜抄」のこと

 今週は仕事がいきなりクライマックス。何とか片付けたので、山場は越えたと思いたい。

 「永夜抄」住人組EX、フェニックスとパゼスト落とし。何とかなりそう。


2015年02月15日(日) 「さとりのアトリエ」のこと

 今日も6時から11時まで外でお仕事。

 漸くまとまった時間が取れたので、「さとりのアトリエ」(コココソフト)の感想をまとめることに。

 幻想郷の嫌われ者であるさとりさん、人気者になるべく地上でプリンのお店を開くことを思いつき、早速地上へと向かう。しかし、折しも地上は謎の組織であるブラック人形帝国の侵略を受けている真っ最中。帝国の手先、クローン霊夢に因縁をつけられたさとりさんだったが、すんでのところで咲夜さんに助けられ、帝国に工房を乗っ取られたアリスとも合流。帝国の弱点はずばり金!しかも、金さえあれば友情すら買うことができる!ここに、帝国を倒したい咲夜さん達と人気者になりたいさとりさんの思惑が一致して、幻想郷を救うべくさとりさんのお店経営が始まった。

 ショップ経営+タワーディフェンスという、類希なるジャンルの東方二次創作ゲーム。お店を経営してお金を稼ぎ、トモダチを増やして勢力を拡大、最終的にブラック人形帝国を倒すのが目的。
 ゲームはショップ運営モードとユニット配置モードを切り替えて進行。ショップ運営モードがショップ経営に相当し、お店の9つの部門に人材や資金を分配する操作を行う。素材の調達、商品の開発、生産を始め、人材の育成や仕入れ先の買収、人件費の調整など、商品の販売以外の裏方的な全てのことはこのモードで行う。育成に関しては、コココソフトお馴染みのボーナスポイント配分とスキル装備による強化システムも実装。
 そして、生産された商品を販売するのがユニット配置モードによるタワーディフェンス形式のお店バトル。画面左から流れてくるお客に、配置した店員をぶつけて倒すことで商品を売りつけるという仕組みとなっている。また、お客以外にも毛玉や盗人といった属性のキャラも登場。お客には接客部門、毛玉には清掃部門、盗人には防犯部門と、それぞれの属性に有利な部門があり、ショップ運営モードでの人員配置が最終的に売上に影響を及ぼす。
 トモダチとなってくれる幻想郷の住人達は50人以上。接客向きや裏方向き、即戦力から大器晩成とその能力は千差万別で、適材適所への人員配置と育成がお店を繁盛させる基本となる。
 ゲーム進行はターン制で、1ターン毎に売上と経費の精算が実施される。売上に応じて場所代が徴収され、支払えない分は借金となる。そして、借金には利子が付き、この利子を払えないとゲームオーバーとなる。逆に、利子さえ払えれば借金はいくら嵩んでもゲームは進行する。

 ショップ経営+タワーディフェンスという前代未聞なジャンルの割には、システムの解説はかなり簡素で、とりあえずプレイしてみればという製作側の姿勢。初回プレイは安価なアリスの人形を数人雇ってプレイしてみたものの、全然お客が倒せずに売上が伸びず、そのまま借金ばかりが増えて2日目でゲームオーバー。次のプレイでは高額だが接客向けのキャラを雇ってみたところ、次々とお客を倒して売上も上々。なるほど、こうしてシステムを読み解いていく作品なのだということを把握。ゲームシステムを把握したらクリアしたも同然とメモに記されていたのも合点がいった。その後も様々な課題や困難が次々とさとりさんに降りかかるが、都度試行錯誤を繰り返してシステムを理解することで突破。システムに振り回されていたのが、いつしかシステムを使いこなせるまでになり、この一連の過程は手応えもさることながらシステムの独自性の高さによる新鮮味も大きなものが感じられた。
 そして、大きな感銘を受けたのが最終日のブラック人形帝国との決戦。それまではショップ経営がゲームの主体でお店バトルはその手段であったものが、最後の最後でお店バトルでの勝利が主目的に大転換。システムにタワーディフェンスを組み込んだ意義の大きさを感じたと共に、様々な困難を乗り越えてお店を繁盛させてきたのは全てこの一戦のためだったという劇的な展開に心が奮い立ち、今までの総括ともいえる戦闘に挑戦意欲も大いに掻き立てられた。さらに、破幻の瞳による全体攻撃でプレイヤーの操作の余地をしっかり用意することで緊張感を持たせる配慮には最早感服するしかなく、高揚感に満ちた戦闘で大いに楽しませてもらえた。なお、破幻の瞳は、「さとりのダンジョン王国」でも散々苦しめられた攻撃で、ファンサービス的な面でもまた楽しませて(?)もらえた。

 2周目以降はキャラの能力や仕入れ先ランク、実績解除による売り上げボーナスといった様々な引継ぎ要素のおかげで、1周目の鬱憤を晴らすがごとく破竹の勢いで資金が増えていく展開に。有り余る資金で成長率を上げまくってキャラの全部門能力を最大にしたりと、最早負け無しの状況は、1周目の苦労があったからこそ実に痛快であった。ここで活用したのが、仕入れ先や素材、商品のマスク機能。ショップ経営システムのやり込みの終盤で陥る未入手の素材や未開発の商品を埋める手間が大いに省けたのは有りがたい限り(バグを使わないと開発できない商品が1つあったのはご愛嬌)。また、高額の商品を率先して作れることで、資金のカンストもできて大きな達成感も得られた。
 実績については条件が不明なものに関して一部Wikiに頼らざるを得なかったが、これも全て解除。借金エンドは恐らく自力ではたどり着かなかったであろうけど、「既存の枠組みにとらわれず、いろいろ試して遊んでみてください。」と取扱説明書に書いてあったのはこういうことかと思い知らされた。

 キャラや物語は、お金が絡んでいるだけあってか下種さがいつもの2〜3割益しな印象だが、笑えてしまうところに独自のキャラ路線を貫き続けてきたことによる説得力の大きさを感じる(過去作をずっとプレイして慣れてしまったせいもある)。さとりさんも相変わらず不憫な目に遭いまくりだが、まあコココソフトだから仕方無いと割り切っている。そんな中で、早苗さんが不気味なくらい大人しかったのと、布都の真面目な策士ぶりが際立っていた。
 あと、この作品に限ったことではないが、ショップ経営システムで膨大な数の素材や商品を用意するだけでなく、その1つ1つに楽しめるような解説をつける発想と労力には常々感服してしまう。

 実績全解除や資金カンスト、全キャラ全部門技能最大など一通りやり込んだ後に総プレイ時間を確認したところ、40時間に達していてそんなにプレイしていたのかと正直驚いた。プレイ時間についてはまるで意識していなかったので、文字通り時間を忘れて没頭していたことに。ショップ経営+タワーディフェンスという組み合わせが生み出すシステムの新鮮味と、そのシステムを読み解いていく過程の手応えはとても大きく、非常にプレイし甲斐があり満足度も極めて大きい作品であった。
 そういえば、以前ショップ経営とタワーディフェンスという組み合わせをどうやって思いついたのか疑問に思ったところ、即売会がきっかけだったという話を聞いて仰天した。即売会での人の動きがタワーディフェンスを思い起こさせるものがあったというところに、創作する人の視点というものを垣間見た気がする。


氷室 万寿 |MAIL
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