薔薇園コアラの秘密日記

2004年09月15日(水) 薔薇になる

 先週末、来客があったので、慌てて薔薇の花束を買ってきた。

 私のポリシーとして、来客の際には、最低限冷えたビール同様、リビングになにがしかの生花を用意しないと気がすまない。

 大ぶりの白いすりガラスの花瓶に、何気なく投げ入れてある赤い薔薇。
 今、艶やかに開ききっている。今回は本当にきれいに咲いた。
 中くらいの花なのかとおもったら、咲くと意外に存在感がある。

 サイドボードに飾った花瓶の上の壁には、ドイツの田舎の風景画。
 淡緑色の麦畑に点在するポピーの赤色が印象的。

 一応この絵画にマッチするようにいつも赤色系の生花を用意している。

 *  *  *  *  *  *  *  *

 それから、ワルシャワに来てからの、薔薇にまつわる小さな思い出。

 2年前。夏の始まりのとある晩。
 ブリストルホテルのフレンチレストラン「マリノヴァ」で、二組の夫婦(子抜きで)で食事をしたことがある。

 ちょっとおしゃれして。4人でキャンドル囲んで。シャンパン飲んで。

 高級感のあるテイストとサービスとワインにすっかり酔った頃、そこの支配人らしき男性から、私たちマダムたちに、大輪の真紅の薔薇を一輪ずつプレゼントされた。

 大きくてとても立派な薔薇だった。
 花びらもビロードみたいに深い艶を持っていて。
 ついついそっと触ってみたくなるような。

 その薔薇、家で一輪挿しに活けておいたんだけど、リビングのテーブルの上で、そのあと、なんと二週間ぐらい私の眼を楽しませてくれた。
 
 そして、一輪挿しの中できれいに開いた状態でドライフラワーになった。

 一輪の花として美しい生涯の終り方であった。
 
 あの時の、大輪の薔薇を眺めていたときのリビングの空間。
 枯れることなく私を楽しませてくれた穏やかな時間。
 今でも私の胸に鮮やかな記憶として残っているんだな……。

 そりゃぁ、ブリストルでのディナーの後の昂揚感はあったけど、あの薔薇の美しさのインパクトは生涯の思い出にも匹敵するの、私にとって。

 *  *  *  *  *  *  *  * 

 私もいつのまにか40歳。
 今は現実的な生活に翻弄されながら暮らしている。すごくもどかしい。

 でも、私は常に視点をずっと遠い先において生きている。
 自分なりの将来図もちゃんと描いている。
 
 私、このまま歳を重ねても、華やかで誰からも愛される存在でありたい。
 凛としたあの薔薇のように。

 花瓶にいけて、二日後に頭を垂れる普通の薔薇なんかじゃないの。
 最後の最後まできれいに咲き続ける薔薇の花。

 しかも、小ぶりの花なんかじゃなくて人目を惹く大輪の薔薇でありたい。 

 そう、私、やがて一人でも存在感のある大輪の薔薇になる。
 そして、最後まで魅力的で、華やかな薔薇に。

 ふふふ。
 私はね、そうなるように、もう自分の運命を設定しちゃったの。
 後は自然に任せて時間が過ぎるのを待つのみなのよ。 

 PS
 あ、でも、薔薇には棘があるのに……と思った人、いる?
 もしかしたら、心に何かトラウマでもある?
 私の薔薇には棘なんかないの。だから大丈夫。 
 
 
 



2004年09月14日(火) お弁当箱ちゃんと出しなさい。

 深夜11:40
 明日のお弁当の準備をするために台所に入った。
 が、誰もお弁当箱を出していない。ったくもー。
 お弁当箱回収に各部屋を回る。

 で、清二の部屋。カバンの中より。
 今日のお弁当箱と水筒と、2日前のお箸。……なーんだ、そのお箸、どこかでなくしたんだと思ってたよ。まぁ、いい。

 他にも何かないかとバッグの中をチェックしたら、太鼓の楽譜が出てきた。毎年恒例の学習発表会で演奏する和太鼓のリズム譜である。

 すっとん、すっとん、とろつくとんとん、
 すっとん、すっとん、とろつくとんとん。

 深夜12時前、清二の部屋にて。絨毯の上にあぐらをかく。
 カバンの中から取り出したお箸で、私もまねしてリズムをとってみる。 

 リズム譜をカバンの上に載せて。
 ぱっしゃん、ぱっしゃん、ぱっしゃんしゃん。

 すっとん、すっとん、とろつくとんとん、
 すっとん、すっとん、とろつくとんとん、
 
 おう、のってきたぞ〜、ママ。

 すっとんどどんこ、すっとんどどんこ、
 すっとんどどんこすっとんとん

 おう、ばちに力がはいる〜、(いやいや子供サイズのお箸だってー)

 とろつくとんとん、とろつくとんとん、
 さんとこさんとこさんとこさんとこ
 どっこいどっこいどっこいどっこい
 うんとこどっこいうんとこどっこい
 うんとこどっこいうんとこどっこい(以下続く)

 はぁ〜、久々に燃えてしまった。太鼓叩きは楽しい。
 子供を差し置いて、私が出演したいくらいだ。

 ふと気が付けば……。清二のリズム譜、お箸で叩きまくってぼこぼこ。
 あちゃー。先生、清二、すみませーん。

 私も真夜中に何やってんだか。
 今からお弁当箱三つ洗って、お米を研いで寝ます。では。 



2004年09月13日(月) 国際結婚ブーム

 週刊文春9/16号 林真理子の「夜ふけのなわとび」によると、今、日本ではものすごい国際結婚ブームなのだそうだ。

 それは実際に結婚している人の数ではなく、憧れとして結婚したい人の数なのだそうだ。面白いことに、アジア人は人気がなくて、アメリカ、オーストラリア人より、ヨーロッパ人のほうが人気があるという。

 著者の知人の、パリ在住のオリエンタル美人によると、
「白人は意地悪でけちだし、ろくな奴はいない……けど、口説き方がうまい」
らしい……とのこと。

 ワタクシ、腹を抱えて笑ってしまった。
 パリ在住オリエンタル美人に1票。
 
 白人男性といえども、ラテン系からゲルマン、スラブ系まで様々だけど、どこもまぁ、同じようなもんだろう。ラテン系の温かい土地の人は上記の性格に「嘘つき」というのが入ると思ってもらって間違いないだろう。

 *  *  *  *  *  *  *  * 

 ドイツにいた頃、語学学校で、いろんな国の人を見てきた。11年間、周りのドイツ人とも濃い付き合いをしてきた。

 欧州人は、ホントに口説くのがうまい。

 パリ在住オリエンタル美人談としても書かれていたけど、隣に座って、ずっと手を握っていたり、顔を覗き込んだり……するそうだ。いや、するのだ、実際に。何でもかんでも褒めちぎったりもするな。褒め殺し攻撃。

 こんなことを書くと、また周りがびっくりするかもしれないけど……。
 実はかつて私、ドイツ人4人から、プロポーズされたことがある。
 私、既婚で子有なのに。(でも内二人は半分冗談だけど)

 彼らにとって、その時点で相手が結婚しているかどうかは、関係ないらしい。相手が気に入ったか、愛しているか、一緒になりたいか……が重要なポイントなのだ。後先考えずに、その時点での本人の気持ちにすこぶる率直といえばいいか。

 手は……愛おしげに私の手の甲を何度もすりすりしていた。そういえば。
 きれいな手……なんだと。私の手が。ふーん、初耳。

 目は……ちょっと見ただけで吸い寄せられるのだそうだ。まぁ、瞳の色が違うから、ものめずらしいのだと思うけど。
 澄んだ瞳……なんだと。私の瞳が。ふーん、まぁ濁ってはいないけど。

 髪は……よくなでなでされた。子供にするみたいに。硬くてまっすぐだから、さわりがいがあるらしい。まぁ、ネコ毛のドイツ人の髪よりは魅力的だと思うけど。

 キャラは……世界一屈強の女集団・ゲルマンウーマンの中に入ると、控えめな日本人女性なんか女神みたいに思うらしい。
 自分でも思う。こんな私でもドイツ人女性よりは奥ゆかしさがある。

 そういえば、ニッポン人・YUKOは、ドイツ人にいつでもどこででもちやほやしてもらった。ケースバイケースで笑顔の作り方うまいからね、私。
 人当たりがいいし、外国人に愛されるキャラなんだな、きっと。

 そういえば、ここポーランドでも、いつもそこそこに丁寧な扱いを受けているかも。お店とか窓口とかで。ちょっとちやほやされたりして。
 うん、そういうキャラなんだきっと、私。ははは。
 
 *  *  *  *  *  *  *  *  

 で、今、国際結婚ブームなのかもしれないけど、私個人の意見としては、恋愛ぐらいはできても、実際に結婚するなら、同じ国籍人同士のほうがトラブルもストレスも少ないし、結婚生活が楽かもな……と思う。

 かつて、どんなに愛されているとわかってはいても、そのドイツ人と一緒になりたいとは思わなかったもん。

 国際結婚組で、一方が現地人、片方が外国人だと、互いに感じるストレス感の相違から、夫婦関係がうまくいかなくなることが多い。これまで何組もそういう夫婦を見てきた。

 国際結婚組で、ずっとうまくいくカップルというのは、感じたストレスを相手にきちんと伝えれる語学力と話術を持っているか否か、相手に包容力があるか否か……にもよるんだと思う。

 独身女性の皆さん、マスコミで国際結婚ブームって持ち上げられているけど、軽はずみにブームに乗って、やがて後悔することのないようにね。
 
 うまくいかなくなったときのダメージっておっきいですよ。
 
 欧州人って、手のひら返したように冷たくなるからね。


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祐子 [MAIL]

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