我が家にドイツから持ってきた、いのししの毛皮がある。 知人の知人の猟師さんに、近所の森で射止めたいのししの毛皮のひとつをもらった。鉄砲の弾のあとが6ヶ所ぐらいあり、結構生々しい。 堅くて毛が長いいのししの毛は、シェービングブラシに使われているけど、確かにお父さんたちのお髭をしゅるんしゅるんと泡をつけるのにはうってつけかも。
そのいのししの毛皮、お掃除の際に、バルコニーの手すりにかけておいたら、いつの間にか風で吹き飛ばされて無くなってしまった。ちょっと見たところ、バルコニーの下あたりにはいのししの毛皮は見当たらない。 はてさて、どこにいってしまったんだろう? いやぁ〜、それにしても、結構重たいものだから、上からばたんばたんと落ちてきたときの衝撃、もすごかっただろうなぁ。 それよりも、第一発見者、びっくりしただろうなぁ。芝生の上に横たわるなにものかの獣の毛皮。ちゃんと耳や鼻の顔までついている。
などと余裕を持って今、書いていられるということは、すぐに見つかったからこそ。ドイツの思い出の品でもあるので、無くなったとわかったときはさすがにショックだった。 早速捜しに行くと、地下ガレージの大家さんのスペースにありました。きっとここの管理人さんが見つけて運んでくれたのでしょう。 いのししの毛皮が床につかないよう持ち上げると、なんとこの私より大きかった。全長1m60cmぐらいかな? うぅっ、前が見えない・・・。 地下から三階までエレベーターに乗った。エレベーターの箱の中で、私はいのししの毛皮の内側にすっぽり隠れるようにたった。
あっという間に三階についた。 いのししの毛皮を持ったまま、素早く我が家の玄関に滑り込んだ。 ただ、そこは旅行代理店もあるフロアなので、時々エレベーターの扉が開いたところで、見知らぬ誰かと出くわすことがある。 もし、こんなときに扉の外に誰かいたら・・・いやぁ、びっくりさせちゃうだろうなー。
| 2003年04月18日(金) |
ワルシャワ南部新興住宅街 |
理人の新しい同級生のお友達の家に遊びに行ってきた。
ワルシャワを南北に結ぶ地下鉄の南の終点で、カバティという駅の近くに住んでいる。このあたりは近年発達した新興住宅街で、新しいマンションがいっぱい建っている。
飛行機でワルシャワに着陸するとき、色とりどりのかわいいマッチ箱みたいな町並みが機上の窓から見える。カバティ上空で高度を下げているので、乗客が見ているのはきっとこのあたりなのであろう。
ワルシャワの街は森や農地を侵食していくように、徐々に外側に拡がっている。区画整備されたこの辺りは、本当に文字通り新興の住宅街である。 その友達は、8年前にマンションを買ったそうだ。廻りは森以外何にもない土地だったという。 ところが今、窓からの景色はどこまでも続くマンションの背比べだ。郊外だから空気がきれいだ。いいなぁ。
中心部よりの我が家のあたりは、ワルシャワの中でも特別に空気が汚いのかもしれない。 どこかに古い工場があり、まっくろな泥炭の燃えカスが飛んでくる。窓なんか開けておくと、廊下が一日ですすだらけになる。幹線道路からの排気ガスも風に乗って飛んでくる。 だから毎日せっせと雑巾がけをしないといけない。
空気が汚いからいやだな・・・と知人たちにこぼすと、誰もが南部(ウルシノフ)に引越しすれば? という。 でもね、中心部に近いからひそかに便利だと思っているんだなぁ、ここ。近くに大きな公園もあるし。何よりも、主人の通勤の便を考えると、ウルシノフは通勤圏外。引越しも面倒だし。
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そのお宅で二時間近く、お話してきた。お母さんはポーランド人。日本で8年間暮らしていたので、日本語も話す。でも極力ポーランド語を使うよう心がけた。日本語2割、ポーランド語8割ぐらいかな。 私の怪しげなポーランド語、何とか通じていた。たいした内容じゃないけど。
実は、先週、ポーランド語の最後の授業だった。 基礎コースはとっくに終了していて、そのまま新聞コラムを読んだり、授業で映画を観にいったりなどして今までどおり続けていた。 ところが、春休みに三週間以上休んで、ハイまた再開・・・という段になると、仲間三人三様、勉学への士気が思いっきり下がってしまっていた。その後も、三人のスケジュールがかみ合わない。そこで、ネェこれからどうする? ということになったのだった。話し合っているうちに、誰からともなく、二年間もずっと頑張ったのだから、そろそろやめにしても・・・ということになった。 いい先生だったし、時々一緒に映画を見たり、オペラに行ったり、美術館に行ったりとお付き合いは継続することにして、授業は春休みのあとに一度みんなで再会して、それで終了とした。
ポーランド語の授業がなくなると、何とかして習ったポーランド語を話さなければならないという意識が働いたのか、案外すらすらと口からついて出てきた。 忘れていることも多いんだけど、あとはポーランド人の中にはいって実践のみなのかな。
今日は、新しいPTAのお母さんたち、4名の歓迎会。一時期よりも人数が増えてバラエティ豊かな顔ぶれになった。子供たちの人数も合計24名。少しは学校らしい雰囲気が出てきた。
歓迎会のあと、少し早めに学校に行って、下校の時間まで図書室で本を読んでいた。 上の階では、中学生の授業中。 先生と生徒たちのにぎやかで楽しそうな声が聞こえてくる。以前はマンツーマンで討論するほどの人数がいなかったけど、今年度からははるかに授業らしい雰囲気が感じられる。 女の子たちの活発な声はすずめのさえずり声のようでもある。お箸が転がっても可笑しい年頃なのだろう。 発言の合間々々に爆発的な笑い声があがる。その笑い声に誘われて、階下にいる、部外者の私までがクフフと頬を緩めた。
笑い声に気をとられながら、満腹の昼下がり、陽あたりのいい図書室で本の文字を追うのはさすがに無理であった。 濃紺のソファにでもごろりと横になったら気持ちいいだろうな、と思った。でも横になったら最後、そのままぐーぐー寝てしまいそうだから、姿勢を正して座ったまま、チャイムが鳴るのを待った。 内緒だけどね、実は以前ごろりと横になっているところを警備員さんに目撃されたこともあるんだよ。あはは、結構恥ずかしかった。
「ソノママ、ネテイテクダサイ」だって。日本語で。
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