先日、ガレリアモコトフのエンピックで、「マジソン郡の橋」のDVDを買ってきた。
A面がドイツ語でB面が英語。字幕は欧州19ヶ国の言語。欧州版なので、残念ながら日本語は無い。 私は馴染みのあるドイツ語の音声で観た。普通の映画より、これはよく理解できた。 初対面の男女のやり取りだから、会話がシンプルで聞き取りやすいのだろう。事前に文庫本のほうでも読んでいたこともあり、原作に忠実に再現されているから、会話が頭に入りやすかった。 DVDはうまく利用すれば、外国語のヒアリングの訓練にもなると思った。数少ない日本語のDVDの映画で、英語の音声で観たのがいくつかある。 ヒアリングだけの理解力では心もとないので、いつも同じ言語で字幕も入れる。でも、字幕の文章は意訳で結構シンプルな文が多く、単細胞な私は、耳からと目から入ってくる情報が違うので混乱してしまう。 英語の場合は、まず読んで理解してから、音声を聞いて、 「あ、そう言っていたのか・・・」 などと認識することが多い。ネイティブの英語はわかりにくいからね。
「マジソン郡の橋」はドイツ語の音声なら普通にほとんど聞き取れる。英語はまだ試していないけど、ドイツ語ほどの理解力は期待できないと思う。 頭だけで勉強した英語と、現地に暮らして体を使って勉強したドイツ語では、断然理解力が違うだろうから。
それにしても、フランチェスかとロバート。 あぁ、なんて美しい大人の恋愛。 女は何歳になってもオンナ。 この話に触れた世の中の既婚者女性なら誰しもが、自分の配偶者を見てため息のひとつぐらいついただろうな。 「そうよ、あなたはリチャード(夫役)そのものなのよ、はぁ・・・・・・」 なんてね。 思い出と記憶を胸の裏側に封印したまま。
| 2003年01月24日(金) |
モノトーンのワルシャワの街 |
今朝のワルシャワの街は、濃く深い霧。車の運転に気を使うほどに視野が狭い。
8:45に自宅を出て、ポーランド語の授業のためサディバへと向かった。グヴァルディア・サッカースタディアムのあるラクワヴィツカ通りから、テレビポーランドが面するヴォロニーチャ通りへ抜ける。 このあたりは、周りに近代的な建物は無いせいか、少し前の時代を彷彿させる。 今朝は特に、白く濃い霧が他の街中の色彩を吸収してしまっているせいか、どこもかしこも、モノトーンの世界。 霧の合間からうっすらと見えるのは、排気ガスと泥炭のすすで薄汚れた灰色のモルタルのアパート、古いモデルの路面電車、電信柱と黒い鉄柱、やせっぽっちの枝と幹だけの街路樹。手前に霧、遠くに霧。 いつからかずっと時間が止まっているみたい。 唯一、現実の時間が流れていることを教えてくれるのは、信号の霧をも貫く赤いシグナルのみ。 ポーランドに住み始めて2年足らず。今朝ほど、あぁ、なんてポーランド的な光景なんだろう、と感じた日は無かった。
ポーランド人は、日常的に木いちごシロップをよく使う。
ポーランド料理では、肉料理に木いちごソースかけというメニューもよく見かけるし、デザートにも赤紫色の木いちごシロップがアクセントに添えられている。
この木いちご、ポーランド語で、malina 文字通り「マリナ」という。 息子たちのお友達にも、万里菜ちゃんという子がいるので、この単語は難しいポーランド語の中でも、かなり早い時期に頭に入った。
最近、かなりはやいペースでこの Sok malinowy (木いちご濃縮シロップ)を消費している。 紅茶を普通に入れ、お砂糖の代わりに、このシロップをたらす。すると、木いちごティーにはやがわり。少し甘味もあって、とてもおいしい。 聞くところによると、ポーランド人の民間療法として、これを風邪の引き始めに飲むらしい。
ビールでカクテルも作る。 少し前から、お酒が弱くなってしまったせいか、若いころのように勢いよくビールを飲まなくなった。 ドイツにいたころは、ドイツ人と同じペースでビールをがぶがぶ飲みつづけると、絶対こちらが先につぶれてしまうので、ビールをスプライトで割った「ラートラー」というものを飲んでいた。アルコールもこれだと普通の半分の摂取量ですむ。(カクテルという、おしゃれなものではないですね、ハイ、ただ薄めただけです) ここでは、そのスプライトの代わりに、木いちごシロップと炭酸水でまず木いちごソーダを作り、それとビールを1:1で合わせる。 ファンタやスプライトで割ったものも作るけど、木いちご味もポーランド風でなかなかいけるものだ。ちょっと甘味のあるビールが私の味覚には合う。ベルギーにもフルーツ味のビールがあるから、これも邪道ではないだろう。
もしドイツ人おじさんたちが味見をしたら、 「こんなもんビールじゃないぞ〜」 なんて、お髭にビールの泡をつけながら、苦虫をつぶしたような顔をするのがまぶたに浮かぶようだ。 おじさんたち、徹底的に生粋の生ビール好きだったからな。
隣接した国で、農産物とかも似通っているけど、やはり国ごとに料理法や味付けが違う。木いちごだってドイツにもあったけど、これほど頻繁には使わなかった。 わたしもこちらで、すこしずつポーランドの味覚に慣れてきたのだと思う。いつかドイツに帰ったときに、ドイツ料理が「あぁ、懐かしい味・・・」って思えるようになったかもね。
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