度々旅
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あたくし、無職だったら今ごろ前の会社の人と北海道に向けて家を出てた頃でした。あああ、よさこいの桟敷席用意してもらってたのに。ああ、人の運転で美瑛とか行ってたのに。でも今は、家にいる。そして、こんな朝早くから起きる体になっている。 そ、そうなのです。実は、1ヶ月ほど前脱無職してました。1年前みたく、散々不安を書き連ねたあげく、行って三日で断ってきたってことになったら、なんだかもう恥ずかしいので、ちょっと内緒にしてました。あまりにもあっさり採用されたので、オイオイ大丈夫かい?この会社って思い、またヤバイかもと思い。そして、すぐ辞めたくなるかもなーという自分に対する不安も大だったもので。 けど、すっかり生活のペースは、朝型に戻り、休みの日の今日まで六時半になんか起きちゃって、ど、どうしようってかんじです。前の会社では今日は忙しいだろうから早く行こうなんて思わなかったのに、なぜだかこの一ヶ月、なんとなく早く行って仕事したり、1人で残って事務所閉めたり、お昼もロクにとってないのに、苦痛じゃない。ふ、不思議だ。楽しいか?といわれたら、楽しいって答えられる段階にまでまだ達してないし、なんだかあっちこっちで、ああ、ゴメンナサイってことだらけだけど、それでも別にへこまないでいるわけで。なんだかな。 「その業界なんて半年でみんないろいろ会社変えるのよ」という業界の先輩からのお言葉が、かなり私の気持ちを軽くしており、社長も上司も、いつまでいるんだか知らないけれど、どこいっても使えるようにするからまあ修行だと思って働けと、常々私に言い。そういう、なんか縛られてないって感覚で、ストレスが軽減されているような気がする。どうやら、あたしは続けなければならないってのが、とてもストレスになる性質らしい。 とにもかくにも、人数少ないところで、てんてこまいになりながらの日々を送っております。
土曜日、大学時代のとっても大切な仲間の1人の結婚式だった。あたしは二次会の受付をやったが、式には参加していない。式は、それはもうとんでもなく盛大なものだったらしい。当事者は、芸を職としている人なので、次から次へとどんどん出し物が出てくるし、スピーチやらコメントやらは、どれも爆笑だったらしい。少なくとも、新郎側には。 二次会も70人近い人が参加し、若者の結婚式とは思えない程年寄り率も高かった。 その後、仲間達で朝まで飲んだ。なんだかとっても素敵な夜だった。学生に戻ったみたいだった。この人達に囲まれている幸せみたいなものを、ずーっと感じることができた。たくさんむかつくことやら、問題もあったけれど、皆がそれぞれの道を歩み始めて数年。それでも、仲間としてのそのつながりは、段々強まっているのかもしれない。そして、私もその中になんとか滑り込めていたというのは、ちょっと嬉しい。 私は、彼らにずっと隠していたことがあった。それが、今はすべての人が知り、そのことを受け入れてくれた。そして昨日は祝福の言葉までもらえた。まさかこんな日がくるとは・・・と感慨深かった。 これからも、この繋がりがいつまでもいつまでも続きますように。
小さい頃からずーっと大切にしている夢って、まあ、誰でもあるでしょう。あたしの場合、あれになりたいとか、これになりたいってものは、何ひとつなかった。もちろん、その時々に描く将来っていうか、夢ってものはあったけれど。 そんなあたしだけれど、唯一、ずーーっと思い続けてきたことがある。それは、銀座和光にて指輪を買ってもらう。 前、一度書いたことがあるかもしれないけれど、小学生の頃親につれていかれた和光で(もちろん買い物に行ったわけではなく見に行っただけだ)、本当に素敵な老夫婦を見た。なんて素敵なの!!って思った。顔は覚えていないけれど、二人よりそって品物を見ていた位置まで覚えている。おじいさんは帽子をかぶってて、おばあさんは白髪だった。 そのときから、私は、絶対に重要な指輪は和光で買ってもらう。そう決めていたのであった。 で、それからかれこれ15年以上経ったでしょうか。とうとう、その願いが叶えられましたですよ。そして50年後には、誕生石の翡翠を手に入れようという次なる夢、もとい野望が今では新しく生まれました。 しかし、和光。もらった通信販売用?なのかな、商品を紹介している月間雑誌。す、すげえ。こういうものを、カタログで見て、あら素敵♪なんて買ってしまう人も、世の中にはいるんだろうなあと思ったら、ため息が出てきた。あの和光の私のようなビンボウ人を寄せ付けない風格。けれど、私にさえ丁重に説明してくれる接客の素晴らしさ。そして日曜はお休み、午後6時に閉店という時代に流されず、客に媚びないそのあり方。いろんな海外ブランドが、簡単に手に入るようになっている中、そうやって変わらず和光が存在し続けていたから、小さいときからの憧れが持続したんだろうなと強く思った。そして、夢を叶えたけれど、やはりまだまだ永遠に憧れの店だなと思ったのであった。
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