あたろーの日記
DiaryINDEX|past|will
旧暦9月15日。 今日は満月だ。銭湯に出掛けるときに、雲のない空の高いところに浮かぶまんまるお月様に見下ろされていた。 昨日は部屋の本の整理と、チャリンコ漕いで、北隣の区の図書館にCDと本を返却に行き、ついでまたCDを借りて、その足で南隣の区の図書館に行き、またまたCDを借りて来た。CDは落語、圓生、志ん生、三木助ばかり14枚。と、小沢昭一の「日本の放浪芸」という、7枚組のものを。iPodに入れたら、落語はとうとう300話になった。なんだか自慢したい気分。ポッドキャストを最新10番組ずつしかiPodに入れないように設定したので、本体の容量をちょっと節約できるようになった。それが良いのか悪いのか、また落語CDをせっせと図書館から借りてきて、入れたくなっている。願わくば「圓生百席」を全部入れたいんだけどなぁ。・・・と調子に乗っているとまた容量足りなくなるぞ。 今日は、自宅でごろごろ。『ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法』(福田和也・PHP文庫)、『頭がいい人の習慣術』(小泉十三・KAWADE夢新書)、『映画を見ると得をする』(池波正太郎・新潮文庫)を読む。最近書くことがなくなってきたので、読んだ本、観た映画を日記に書くことにしようと思います。これまでは、なんだか、読んだ本や観た映画なんかを書き連ねるのは、野暮だと思ってたんですが。ほんとに、発想が枯渇してきたので(泣)。 『ひと月に・・・』はかつて読んだものの再読。嬉しいことに私は読んだ内容をすぐ忘れるので、1冊で2度美味しい人間なのだ。『頭がいい人の・・・』と続けて読むと、この2冊がほとんど同じようなことを述べているのがよく分かる。2冊とも、書店へ足を運び、書棚・平台を眺め、実際に本を手にとって買うか買うまいか迷い、入手することの大切さを指摘。また、おおむね、新聞や本などの情報を整理することに溺れて、情報を扱うことが目的になってしまうことに注意を促し、あくまで、情報を自分のものにしていくことの重要性を強調している。 池波正太郎もリドリー・スコット監督の『エイリアン』を観たんだなあ。と、ヘンなところに感心してちゃいけない、結構、大切なことが書いてある本。映画は脚本が大切。「映画というのは、何よりもまず脚本です。脚本がよくなかったら、どんな監督がやってもどうにもならない」等々。人は何故映画を観るか、お芝居を観るか、小説を読むか・・・「つまり自分が知らない人生というものをいくつも見るということだ。もっと違った、もっと多くのさまざまな人生を知りたい・・・・・・そういう本能的な欲求が人間にはある」 解説がアリエール・ペンという方で、どういう人かぜんぜん知らないけど、こちらも読んで面白かった。どういう人か・・・「フランス人主婦」と肩書きにはある。なんか、こう、ムッシュイケナミの人脈の奥行きを感じた。
旧暦9月13日。 車谷長吉『鹽壺の匙』(新潮文庫)を読む。 この人の私小説を読むと、夜、夢でうなされそうだ。しかし、それにしても、ぺっとりとした吸引力のある書きよう。 規則正しく起床し、ごみを出して、洗濯を済ませてから、電車に乗って東京駅まで。八重洲ブックセンターをうろついてから、「はなまるうどん」でうどんを食べて、京橋にある東京国立近代美術館 フィルムセンターにて、溝口健二監督『祇園の姉妹』(1936年)と『愛怨峡』(1937年)を観る。『祇園の姉妹』では、昭和10年代初頭の山田五十鈴にクラッとなる。『愛怨峡』は結構好きだ。昔どこだったかで観て寝ちゃったような気がするのだけど、今観ると引き込まれる。結末が特に好き。
映画を見終わってちょっと銀座を歩く。伊東屋に寄り、ノートを買う。それからまた歩き、教文堂書店に入ろうとして、ふと空を見上げると満月に近い月がぽっかりと、ビルの谷間の空に浮かんでいた。はあ、と見とれていると、携帯電話に友人からメールが入る。十三夜の月がとても綺麗だね、と。なんともいいタイミングで、笑ってしまう。書店に入ると閉店の音楽・・・が、蛍の光、テープがガタガタらしく、確かに蛍の光なんだけど、ぶちぶちっとキレまくり。また笑ってしまう。入ったと思ったらすぐに出てきたが、書店を飛び出したところで、同じ職場の人に、ばったり出くわす。目が合うも、最初、よく似た人が世の中にはいるもんだなあ、とそのまま行こうとして、ん?と振り返る、と、相手も同じようにおもったのか、あっ、という顔をした。 世の中ってホントに狭いのう。と、再び笑ってしまう。
旧暦9月12日。 『ある映画監督-溝口健二と日本映画-』(新藤兼人・岩波新書)を読む。没後50年の日本映画の巨匠を、その弟子であった新藤兼人の視点から追う。映画を創る人間の、浮き沈みの激しい人生。ちょうど書店で入手した『月間百科』という平凡社のPR誌11月号に、「巨匠、溝口健二没後五〇年」という短いエッセイ(岸川真)が掲載されている。なるほど、今月13日に、平凡社ライブラリーから、『溝口健二の世界』(佐藤忠男)が出る。こちらも楽しみ。
昨日チャリンコをのんびり漕ぎながらの帰宅途中、大塚駅近くの商店街で、脇道から飛び出してきたおばさんにぶつかりそうになった。あぶないなあと思っていたら、おばさんは私の方には気づかず、近くの文房具店の前で周りの人(知り合いのよう)に「110番して!!110番!」と飛びつくように叫んだ。よく聞き取れなかったのだけど、どうやら、近くの信用金庫に店の売り上げを預けに行く途中で、バイクに乗った男にバッグをひったくられたらしい。「○○ちゃん、そういう時は大声出さなきゃダメだよー」と、知り合いらしいおじさんにたしなめられていた。 その後私は近くの書店に入っていたのだけれど、パトカーがサイレンを鳴らしてどんどん商店街にやってきていた。 街の中にいろんな視線が混ざって居るんだと思うと、今更ながら、恐ろしい世の中だなあ、と。。。
いつも利用している駅近くに、新しいスーパーマーケットが出来た。私も2回行った。先月末に開店したので、まだ混んでいる。すごく混んでいる。老若男女がカゴをぶらぶらさせて、店内をうろついている。 今夜銭湯で、おばちゃん達が話しているのによれば、野菜は安いけど肉や魚はさほど安くない、とのこと。でもお総菜とかお弁当とか多いから、学生さんとか商売やってる人にはいいんじゃない、それから売っているのは食品だけなので、洗剤なども買いたい場合はあっちの店こっちの店と行かなきゃならないとなると、やっぱり今まで通っていたスーパーのほうがいいわよね、とのことだった。ふむふむ、みんな考えることは同じなんだな。
お風呂上がりに缶ビール買って帰ろうと、セブンイレブンに寄ったら、ケーキの試食を勧められた。クリスマスケーキなんだそうだ。カップに入ったケーキ、3口分くらいだけど、おかげで甘いお菓子を買わずに済んだ。店内で戴いた分で満足できたので。美味しかった。
|