あたろーの日記
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2004年12月25日(土)

 旧暦11月14日。
 神保町へ。
 電車通勤の日は通り道の駅であるので、週に2〜3回は徘徊する町なのですが、昼間時間を取って回るのは月に2〜3回。古書店は平日も閉店が早いので、ゆっくり見て回るとしたら、土曜しかありません、平日勤め人には。。。
 で、数店見て回って、古書会館入って、結局何も買わずに出て三省堂書店へ。そこで文庫本3冊買う。『旨いものはうまい』(吉田健一・角川春樹事務所)←結局買ってしまった・・・『詩の日本語』(大岡信・中公文庫)『美の法門』(柳宗悦・岩波文庫)。ほかに、『彷書月刊』の最新号。
 
 知人の、それも自分より2歳下の女性が体調を崩したこともあり、最近心底お酒を楽しめなくなってきた。。。といのも、彼女もお酒好きだったから。お酒を呑んでいて、頭はしっかりしているか否か、そればっかり気にしていた、でも、頭以外では気づかぬ部分が悲鳴をあげている、それが働き盛りの30代なのかも。それで、自分も人ごとではないような気がして、お酒を心から楽しむことが出来なくなってきたようで。正直言って、自分の身体にとって、どれだけの量のお酒が害になるのか分からない。これは単に酔った酔ってないの違いではない。私の肝臓、胃、他の臓器、細胞は、一体どれくらいの量のアルコールまで耐えられるのか・・・・・一般に、これまで言われてきた、酒が強い、という基準なんて、その場限りのものでしかない。身体には少しずつでも、アルコールが毒として蓄積されているのかもしれない・・・と考えてしまう。そう考えると、お酒が強いなどとタカをくくっていてはいけない。肝臓のアルコール処理能力だけでお酒と身体の関係を判断してはいけない。というわけで、このところ、心底お酒を楽しめない。
 と言いながら、新しい本を神保町で買うと、週末でもあるし、近所の居酒屋へ出かけていく。例の、年配のご夫婦のやっている、古い居酒屋。
 忘年会シーズンなので、グループ客が多い。いっとき客足が引いて、1人客が私含めて3人になったときに、電話が鳴る。おかみさんが、電話で話す声が店内に響く。・・・はい、13人ですか、9時45分頃に・・・鍋もの、はい・・・。
 おかみさんが受話器を置く。あよ10分後に13人来る。あたふたと席を準備するおかみさん。私含め1人客は、では今のうちに、と、肴を追加注文して、席を移動したり。
 客はほとんどが常連、近所の人達なので、たとえ話をすることがなくても、店内にはどことなく、おっとりした仲間意識が働いているようです。で、店を切り盛りしているのがご夫婦2人きりなので、店が混んでくるとてんてこまいになる。そこんとこ、お客もわきまえていて、気長&ちょっと気を利かせたりすることも。
 そういう雰囲気を楽しみながら、カウンターのはじっこで、吉田健一の酒にまつわるエッセイを。
 あっと、常連のおじさん二人組の会話から抜粋。
「俺なんか、今日、大掃除しちゃったよ」
「俺なんか、年柄年中掃除しちゃってるから、掃除大臣だよ」
 ・・・ってさ、なんか巧いなあって、ちょっと嫉妬した。これ、ろれつの回らない舌で言ってるんですよ、


2004年12月24日(金) クリスマスに蕎麦とはオツなもので。

 旧暦11月13日。
 友人と、銀座の松玄凛というお蕎麦屋さんに飲みに行った。銀座のビルの一角にある洒落た造りの店。若い客から年配カップルまで需要が高い店だ。蕎麦味噌、卵焼き、焼き物、サラダ、それからお蕎麦はコシがあって薫り高く、日本酒も美味しかった。店員さん達の振る舞いが丁寧で、とても居心地の良い店。雰囲気にも味にも満足で、会話も弾む。
 松玄凛の次は、ガルリ・カフェ(系列の店舗が銀座にいくつかあって、名前もそれぞれ違うので今夜行った店の名前を忘れてしまった・・・)。ここの和栗のモンブランは絶品です。友人に初めて連れ行ってもらい、食べて以来、大ファンです。他の人にはあまり教えたくないような、でも教えまくりたいような、とにかく美味しい。上の栗のクリームの下はほどよい甘さの生クリームで、その下はシャキシャキした歯ごたえのメレンゲ。こんなモンブラン、どこにも売ってない。食べることが出来るのはガルリ・カフェ系列のお店のみ。今夜久々に味わうことが出来て幸せです。
 
 クリスマスの銀座はさすがに賑やかでした。車体を低く改造した車やバイクに、トナカイやサンタの着ぐるみを着た若者達が乗り込んで、道行く人達の注目を浴びていた。トナカイの着ぐるみの上に電飾もつけてピカピカ光っている人もいた。ああいう目立つことを一度やってみたいような気もしないでもないけど。。。


2004年12月23日(木) シンクロニシティ

 旧暦11月12日。
 朝から寒かった。この冬一番の冷え込み。身体でひしひしと感じる、肉を刺すような冷たい空気。セーターの上にフリース着て、足は極太毛糸の虹色ソックス、それからフリースの膝掛けを腰から下に巻いて、ハロゲンヒーターを身近に寄せて、でもまだ寒い。動けない。私の部屋、もの凄く寒い(-_-)ま、理由はいろいろあるだろうけど。。。
 
 2、3日前のこと。いつも会社の昼休み、集団行動が苦手&昼休みはさっさとご飯食べてしまって時間を有効に使いたい私は机で食事を済ませるのだけど、たまたまその日は同じフロアのとある女性の席に行って、一緒にご飯を食べた。なんだか彼女とおしゃべりしながら食べたい気分になったので。
「あ、そーだ、今朝新聞読んでてあなたに見せようと切り抜いてきたのがあるのよ、ちょうど良かった」
 と、彼女が言うのを聞きながら、社員食堂で買ってきたお弁当を食べ始める。で、確か、今売れている『電車男』の話から、ベストセラー本の話題になって、いつしかブックオフのことに。
 ブックオフと言えば、私は先日、白川静の『字通』が格安で売られていたのを、タッチの差で別の人に買われてしまったことをまだしつこく根に持っていたので、「あーブックオフと言えばですね、ちょっと聞いてくださいよー」と、「白川静の『字通』がですね・・・」などと始めたのですが、そうしたら、彼女の表情が固まった。
「・・・ちょ、ちょっと待って。あなた、今白川静って言った?」
 と言いながら彼女は机の下のバッグをごそごそやって、
「これ、今朝の新聞の切り抜きなんだけど」
 私に手渡したのは、なんと白川静の『字統』(『字通』じゃなく)が20年ぶりに大改訂して発売されたという平凡社の出版広告の切り抜きだった。
 まったく、驚いたのなんのって。こうして文字に書くとごく普通のありふれた出来事のようにしか表現できない自分がもどかしいのですが、あの時はお互いびっくり、狐につままれたような感じでした。私が彼女に白川静の話をしたのはその時が初めてで、それまでは白川の白の字も出してない。でも彼女はその朝新聞読んでいて、下の広告欄に目が行ったとき、これは私が興味を持ちそうな出版物だ、と思って切り抜いたのだそうです。しかも、彼女とはそれまでにたびたび本の話をすることはあったけれど、何かを切り抜いて持って来たのはやはりその日が初めてだったのです。
 普段別々に食事しているのにその日に限って一緒に食べて、食べながらおしゃべりの中でいつしかブックオフの話になって、会社で字典の話なんてしたことないのにたまたま思い出して話したところ、相手もたまたまその話題の著者の切り抜きを私のために持ってきてくれていたという・・・。
 これはシンクロニシティですな。
 


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