サーズ - 2003年04月22日(火) 世界中を震えあがらせているサーズ(SARS)。 ここマレーシアも例外ではない。 死亡者は1名。その他既に死亡している2名も サーズが原因だった可能性が高いという。 この国の人口の3割が中国人であるせいか、マ レーシアのビジネスマンは中国、台湾、香港、 シンガポールを訪れる者が多い。 また、東南アジア屈指の観光国ゆえ、こういっ た国からの訪問者も多い。 日本と比べて、危険度が高いといえる。 僕の会社のある顧客が、年に一度の仕入れ業 者を集めた会合を開く。今回は明確な参加基準 が設けられていた。 「会合開催日から数えて10日以内に海外渡航 した者以外」 サーズの潜伏期間が10日ゆえ、この基準なの だろう。 200人は集まる会合。なかなか厳しいものが ある。 もちろん僕も招待を受けていた。 参加基準があり安心できるとはいえ、できるだ け人の多い場所を避けたかったので、参加する ことに消極的だった。 すると出荷担当の中国人ワーカー、ジャネット が言う。 「私の方がもっと怖いですよ。だってマレーシ ア航空のスチュワーデスをしてる姉と一緒に 住んでるんですから。」 しかも彼女の姉は香港、台湾方面のフライトが 多いという。 勤務中はマスクをし、日帰りでマレーシアに帰 って来るとはいえ、命がけの仕事である事に疑 いはない。 つまり、普段は華やかで美しい彼女達でさえ、 時には近づかないでほしいと敬遠されてしまう 事がある、という事だ。 ...
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