台所のすみっちょ...風子

 

 

ニュース。。。 - 2005年01月30日(日)

先週金曜日、「白バイ隊員がコカインを所持!」

というニュースが日本列島を駆け抜け、

「えっ?白バイ隊の警官がぁ〜?」
「うそ〜、白バイ隊員なのにぃ〜?」

と、私達国民を驚かせた。


だが、私が事件そのものより驚いたこと。

それは、ニュースに映った、コカインを所持していた隊員の

住んでいる警視庁の独身寮とやらが、

「高輪の高級マンションか?」と錯覚させるほど豪華だったことである。



おしまい。




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知識人 - 2005年01月28日(金)

手前みそで申し訳ないが、私の父は本当に物知りである。

得意な分野は政治と経済。

あれはどのくらい前なのか忘れたが、妹夫婦と私んとこと

四人で実家に帰った時、前日まで仕事でヘトヘトだった二人の婿を

前に、インドネシア情勢について延々と語ったことがあった。

もちろん、聞いてるふりして彼らは口あんぐりである。


こんなふうに相手が自分より若かったりすると、

新聞やニュースで培った、自分の豊富な知識を

すぐに話したがる父だが、

この前の冬、実家に帰った時、友人達と飲み会をやったちゃんこ屋が

美味しかった、と私が言ったら、

「店の名前は?お〜!お父さんそこ知ってるがな〜。
 そこの主人はもと相撲取りで大阪に修行に行ってたんだて。
 有望だったんだけどな〜、年上の女に引っかかったんさ。
 それで、その女を連れて2年足らずでこっちに帰って来て、
 ああやってちゃんこ屋をやってるんだて〜」

と何の淀みもなくペ〜ラペラ喋ってくれた。


下世話な巷の話題にもそんなに詳しいとは・・と本当に感心した。


おしまい。


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検診。 - 2005年01月27日(木)

今日、ポストに無料のがん検診のお知らせが入っていた。

「あれ?私のは9月に終ったばかりだけど・・?」と思い、

良く見てみるとそれは旦那宛てであった。


うちの地域のがん検診は35歳からである。

そうか、そうかぁ〜、ついに彼に来たか〜。


年下でまだ若い、まだ若いと思っていたのに、

成長したものよのぉ〜・・と目頭が熱くなった。


おしまい。


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ピクルス。 - 2005年01月26日(水)

新潟の実家から、欲張ってジャガイモ一箱を持って

帰った私だが、実はもう一つ欲張ったものがある。

ピクルスだ。

母の手作りで、とっても美味しい。

私はそれをらっきょう代わりにカレーのお供にしたり、

細かく刻んでスモークサーモンと混ぜてクラッカーに乗せたりする。


初めて貰ったのは2年前。

本当にビックリするくらい美味しくて、

たちまち「次に帰った時も欲しい!」とお願いした。


母親というのはどこでもそうだと思うが、子供のそういう

言葉がうれしくて、ついはりきってしまうようだ。

夏より冬、また夏・・とその量はどんどん増える一方。


そしてこの冬、実家に帰った時は、

果実酒用の8リットル容器に2つ、

通販でもやるのか?というぐらいできていた。


そんなわけで、我が家の夕げには必ずピクルスの小皿がつくようになった。

例えおかずが焼き魚であろうとも、煮物であろうとも、必ずつく。

初めは「カレーでもないのに、単品で食べるのはきついな〜」

と言っていた旦那と私だが、最近ではその酸っぱさも気にならなくなり、

沢庵を口に運ぶ如くにするする食えるようになった。


この東京砂漠で肩を寄せ合って生きる私達夫婦。

何かとお疲れ気味である。

酸っぱさに抵抗感がないのは、体が酸を猛烈に欲しているからに違いない。

そう、少なくとも食べすぎで、

舌が麻痺しているとは思いたくない。


おしまい。


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彼女んち。 - 2005年01月25日(火)

今日、家の近所のスーパーで、バイト先の同僚Sさんと会った。

彼女はご近所さんだが、外でバッタリ会うのは初めてである。

手に持っていたカゴの中はまだ空っぽで、

「もうずいぶん買ったのね〜夕飯は何?」と

私のを覗きながら質問する。

「うちはね〜、今日ビーフシチュー!」


「ビーフ」という言葉を口に出すのがうれしくて、

つい、声が大きくなった。

だって牛肉はお高くて、ビーフシチューなんて

我が家ではめったに食べられるものではない。

今日は新潟の実家にあった肉をかすめて冷凍しておいたものを、

使う予定だった。


「なんか面倒くさくなっちゃったなぁ〜。」

彼女はカゴをブラブラさせながらそう言い、

「私、やっぱ惣菜買って帰るわ!じゃあね〜」

とデリカコーナーへ行ってしまった。


数分後、ビーフシチューとはまったく関係のないゴマ油が見つからず、

売り場をうろうろしていたら、また彼女にあった。

カゴには予告通り、お惣菜が入っていた。

鳥のモモ肉1枚をから揚げし、あんをかけたものと、

かぼちゃの煮物が5切れぐらい入ったパックが1つずつ。


彼女は旦那さんと2人暮らし。だが、それにしては少ない。

思わず、「S家は少食なんだね〜」と言ってしまった。


さて、夜、うちの食卓に並んだのは、

シチュー皿にたっぷり盛ったビーフシチュー。ぜんまいとちくわの煮付け。

トマトサラダ。新潟から持って帰ったピクルス。同じく母手作りの切干大根。

たらこを焼いたもの。それと、残っていたジャガイモの煮物。


私はマジマジとそれらを見た。

そして、Sさんのことを思い出した。

彼女んちの少なさは、それで健康を維持していけるのか?と

心配になるが、うちのこの多さもどうなんだろう・・と。


おしまい。


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ジャストイン! - 2005年01月22日(土)

それはおとといの昼、マンションを出てすぐの出来事。

横断歩道を渡るべく、軽快に歩を進めていると急に足が動かなくなった。

左足がまったくうんともすんとも言わない。

恐る恐る足元を見たら、

ハマっていた。横断歩道の白線のすぐ脇のマンホールに。ヒールのかかとが。

マンホールのふたに5つぐらい空いてる穴の一つに、

あつらえたようにヒールのかかとがピッタリとハマッている。


当たりをキョロ、キョロッと伺いながら、靴を履いたままグイグイ動かしてみた。

だが、かかとは一向に穴から抜けない。

右からも左からも車がやってくる。

仕方ない。靴を脱いだ。そして思いっきり引っ張った。

ヨイショ〜ヨイショ〜。

2、3回引っ張ってようやく靴は抜けた。

かかとはもうボロボロだった。


取りあえず胸を撫で下ろし、顔を上げ、改めて当たりを見回すと、

右にも左にも私を中心として車が繋がり・・・渋滞になっていた。


迷惑かけてすみません。


おしまい。



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経験。 - 2005年01月21日(金)

男性というものはどうして痛みに敏感で弱いのだろう?と

旦那を見ていていつも思う。

体に少しでも痛みがあると、もう大変な騒ぎだ。


昨日の夜も、腹をさすり眉をしかめながら

「ねえねえ、お腹が痛いんだけど・・」と私に訴えてきた。

そこで、そっと手を彼の腹に当てながら、2、3質問してみた。

「なんか張ってるね。うんこ出てる?」
「ううん、イマイチ」

「腹の脇の方、片腹が痛いんでしょ?」
「うん、、そう。」

「あ〜、そりゃガスが溜まってますね」
「良く分かるね〜」

テキパキした私の診断。それに旦那は大いに感心したようであった。


そうだろう、当たり前だ。

なぜなら、私はガスが溜まりやすい体質で、

高校一年の時には、猛烈にお腹が張って腹の片側が痛くなり、

保健室で「腸結石かもしれない」と言われ、

慌てて病院に行ったら、ただの「ガズ詰まり」だった、

という経験を持つ女なのだから。


私は早急にトイレに行くことを彼に勧め、腹痛はトイレで彼が

無理矢理踏ん張ったことで治まった。


こうして、彼はまた元気になった。

けれど、その影には

彼より長く生きている、そう、年上の女房ならではの

私の豊富な経験があったことは言うまでもない。


おしまい。


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ミュージカル♪ - 2005年01月20日(木)

シェルブールの雨傘という映画をご存知だろうか?

フランスのミュージカルである。

この前の深夜、テレビでそれをやっていて、

偶然観た旦那が非常に驚いていた。


シェルブールの雨傘は、私は前に観て知っていたのだが、

他のミュージカル映画、「ウエストサイドストーリー」とか

「サウンドオブミュージック」とは少し違う。

出演者どうし普通に語る場面が一個もないのだ。

つまり簡単な会話にも節がつく。全てのセリフが歌だ。

例えば劇中に出てくるガソリンスタンドの店員と主人公の会話の

シーンもこんな感じ。

「♪ガソリンはぁ〜スーパーにしますかぁ〜。レギュラーですかぁ〜♪」

「♪レギュラでぇ〜お願いぃ〜〜♪」


映画は終わりの方だったので、

ちょっと観て「FIN」になってしまった。

けれども、それが旦那に残した影響は多大なものだったらしく、

その後、台所に行ってタバコを吸っていた私のところに

やって来て、冷蔵庫を開けながら

「♪牛乳〜を〜飲もうかなぁ〜♪」などと歌い始め、

私が答えに窮していると、「ほらぁ〜、おまえもちゃんと歌えよ」と

催促までする始末。


仕方無い・・私は歌った・・ソプラノで。

「♪どうぞぉ〜〜〜飲んでぇ〜〜♪」」


おしまい。


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日付 - 2005年01月19日(水)

負け犬の代表と言われた杉田かおるが

ついに結婚した。

それも御曹司だそうだ。

彼女は私達視聴者に教えてくれた。

冴えない人生でも充分大逆転は有り得るのだと。


だが、彼女のこの出来事は私に別のことをも

教えたのだった。

彼女が入籍した日付は1月11日。

それを聞いた瞬間、何かの日付と似ている、と思った。

1月11日・・1月11日・・。

2度ほど心の中で繰り返し、私はハッとした。

その日付は1月21日、そう私の結婚記念日と一字違い。

ありがとう、杉田かおる。

あなたの結婚がなければ、今年もまた結婚記念日を忘れるところだった。


おしまい。


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魂の暗示。 - 2005年01月17日(月)

「三年寝太郎」という昔話がある。

冬眠したかのように丸々三年間熟睡した男が、三年経ったある日、

いきなりガバチョと目を覚まし、村の困り事を瞬く間に解決した、という物語だ。


こんなふうに、人間にはやたらと眠い時期があって、

それは転機の予兆なのだという。

先日、ふと本屋で手に取った本にそう書いてあった。

曰く

「もの凄く眠い時期はありませんか?
 それはあなたに転機が訪れる暗示なのです。
 転機を迎えるために充分に休息する。そのためには
 しっかり眠らなければならない。だから眠くなるのです」


それを目にして以来、昼近くまで蒲団と友達の私は

毎日この一説を思い出し、首を傾げるのだ。

こんなに寝ているのに、私に一向に転機は訪れない・・と。


おしまい。


...

ジャガイモ - 2005年01月16日(日)

この冬の帰省で新潟の実家からジャガイモを貰って帰った。

丸々ダンボール一箱である。

なんでも、11月に実家の風呂を改築した際、それが意外に値段の

張る、業者にとってはおいしい工事だったらしく、

施工会社の人がお礼に、とジャガイモをダンボールで2箱もくれたらしい。


実家は母と父の2人暮らし。毎日食べても減らすのは容易ではない。

そこで、娘の登場である。タダでくれるものは何でもいただくのが

私の信条。こりゃ〜いいや!と一足先に帰る旦那の車に

意気揚揚と積んで持って帰ってもらった。


私が東京に戻って今日で9日が経った。

この決して長くない期間の我が家の夕食メニューは

ジャガイモたっぷりのシチュー。

ジャガイモとソーセージの炒め物。

ジャガイモの煮っ転がし・・といったメニューが続き、

さらに今後もポテトサラダ、ジャガイモとピーマンの炒め煮、

カレーと続く予定である。

何故なら、ジャガイモ達の成長に目を見張るものがあるからだ。

凸凹したくぼみの部分からは、芽がニョキニョキと生え、

もはや一刻の猶予、一時の躊躇も許されない状態だ。


この世に生を受けてかなりの年月を経て来たが、

「欲張りすぎて良いことはない」と、

初めて学習したような気がする。


おしまい。


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10年目のキス - 2005年01月14日(金)

日曜日の夕方、どういう訳か急に旦那とキスがしたくなった。

マンションの前に停めた車中でのことであった。


あたりはぼちぼち暗くなり始め、

街灯や建物のオレンジや黄色の灯りが

夕闇に少しばかりの色を添える。

「ねえ」と私は旦那に声をかけた。そして振り向いた彼に

「キスしようよ」と言って、タコのようにすぼめた唇を、

彼の口に近づけた。


ところが彼は自分の唇を突き出さそうとはしない。

何度私が試みても、顔を横に向け、頬で私のキスを受けようとする。

そしてその度に「だって恥かしいだろ〜」と彼はむくれ顔なのだった。


旦那と結婚して10年。お互いのスッポンポンな姿も見過ぎて、

もはや躊躇うものなど何もないというのに、

たかがキスごときで恥かしいとは片腹痛い。


すかさず彼に喝を入れた。

「頬を出さない!横に逸らさない!唇は中央に、中央に持って来いよ!」


私の迫力に負けて、観念するかと思いきや

「な、なんだよ!そんなこと強制されてできるかよ!」

と逆ギレされた。


その後、暫くの間

「しろよ!」
「い〜や、やだね!」の押し問答が続けられ、

結局、私の「車中キス大作戦」は失敗に終った。


おしまい。



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暗示。 - 2005年01月12日(水)

新しい年が明けて、まだちょびっとしか経って

いないというのに、早々と失業することが決まった私。

思えば今年の正月は、初っ端から私の身に起こったこの不運を

予想させるものだった。


それは正月の二日のこと。

歯が急に痛くなったのだ。それももの凄く。

実家に帰る前はなんでもなかった歯が、新年早々痛くなり、眠れないほどだった。

痛みは丸二日、私を悩ませ、せっかく母が作ってくれた

新潟の郷土料理「切干大根」や、わらじのようなジューシーな

ハンバーグも食べられなかった。

美味しそうな料理を前に、一人寂しくあまっていた年越し蕎麦

をすする・・本当に辛かった。


そして、今日の夕方、クレジット会社から

「お金が引き落とせませんでした」という旨のハガキが届いた。

何度考えても不可解であった。入金はギリギリの金額だが入っていたはず。

しかし、さっき火災保険会社から来た保険更新のハガキを目にして

すべての謎が解けた。

旦那名義の火災保険。その更新料の引き落とし口座が、何故か私の口座

であった。クレジットが引き落とせなかったのは、

先に火災保険でお金が持って行かれ、残高不足だったのだ。


さらに今、セーターを脱ごうとしたら、ビリビリ〜と右わきの下あたりの

部分が破れてしまった。

昨年買ったばかりのいっちょうらだったのに・・。


今年はまだ始まったばかりだが

次から次へとやって来る問題に、早くも耐えられない。


おしまい。



...

桃色吐息 - 2005年01月10日(月)

高橋真梨子の歌に桃色吐息というのがある。

♪咲かせて 咲かせて 桃色吐息

綺麗と言われる時は短すぎて♪


こんなふうに、「良い時期」というのは、

一生の中で、大抵、ほんのわずかしかないものである。

決して長くは続かないのだ。


昨日、「あっけましておめでと〜ございます!」

などと脳天気に初出勤したら、副支配人から

バイト先が3月いっぱいで閉鎖される旨を告げられた。


高い時給。あくびや体操、果てはペットボトルまで頭に乗せ放題の、

私のバイトにたった2年で終止符が打たれることになったのだ。

つまり、4月からは無職である。

ガ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン!!!!



おしまい。


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駅 - 2005年01月09日(日)

母は駅が好きだと言う。

そこにはいつも旅立ちがあり、何か新しい始まりの予感がある。

新潟からめったに出ることのない母にとって、

駅は自分を一時でもワクワクさせてくれるのだと言う。

だからなのだろう。母は私が東京に戻る時は必ず見送りに来る。

「いいなぁ〜、おまえは東京に行けて」と何度も言いながら。


母は大抵、新幹線に私と一緒に乗り込み、そして発車の7分ぐらい前になると、

ホームへと降りて行く。

ガラス越しに見る、年老いた母はしょんぼりと小さい。

私はそんな彼女から寂しさと悲しさとあったかさを

めいっぱい感じながら、発車までの数分を過ごすのが常だ。


だが、昨日は少し違った。

母が新幹線から降りた後、私が荷物を棚に置き、コートを脱いで

改めてホームを見ると、そこに立つ彼女はいつもより百倍楽しそうであった。

ゲラゲラとさえ笑っていた。

隣には体は熊、顔は豚、といった感じの温和そうなおじさん。

母はその人と大いに喋っていたのである。

警察官のような格好をした、たぶん鉄道警備の人だと思われる。

「誰を見送るんだね〜」
「娘ですてぇ〜」
「どの人だね〜」
「あの子、あの向こうの窓際に座ってる子」

そんな会話が交わされたのだろう。暫くするとその警備のおじさんが

私に笑顔を向けた。そして手ま振ってくれた。


発車のベルが鳴り、新幹線がゆっくりすべり出した。

私は手を振り続けた。

母と赤の他人の熊吾郎のような警備員さんに。

いつまでも、いつまでも、彼らが視界から消えるまで・・。


「おめさん、これから家までどうやって帰るんだね〜」
「バスで帰りますてぇ〜」
「さ〜むいっけ気をつけなせ〜」
「ありがと〜」

新幹線の中で、残された母と警備員のおじさんが

そう話しているような気がして、私はなんだか可笑しかった。

分かっていたことだが、

新潟から出ずとも母は充分楽しく生きていける、と。


おしまい。


あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします!

風子



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