あまおと、あまあし
あまおと、あまあし
 2008年07月22日(火)


向日葵の芽を踏めやわらかき足よ


たわめて、ぱんと空へ放たれるために
青さを待っている
みずけの全くない風に、緑色の影がふえてゆく

あなたの声はまだここにあるけれど
だんだんと遠くなってゆく
真っ白なたまごが生まれたら
届けに行かなければならないだろう
せめて、かけらを




 2008年07月09日(水)


胎を蹴る君の足待つ夏の庭

 はらをける きみのあしまつ なつのにわ


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白い庭のその土が、
生まれたての君の足にやさしくあるように
向日葵の種をかってきた
背たかく伸びたその葉が、
君のために日影をつくるだろう
どれほど日差しがきつくとも
私の手のひらと共に
静かな日影をつくるだろう



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 著者 : 和禾  Home : 雨渡宮  図案 : maybe