マンションの近辺で、ムクドリが大発生している。 私は、黒いものの大群が大嫌いだ。好きな人はいないのかもしれないけど、これには中学生の頃からのトラウマがあるのだ。
家族で北海道に旅行し、サロマ湖に行った時、茶色のベンチがあった。そこに近づくと、それはビッシリとついていた焦げ茶色の虫で、いっせいに飛び立ち、本当は黄色のベンチだったのだ。体中がゾワゾワし、全身に鳥肌が立った。田舎育ちなもんで、虫の一匹や二匹は平気で触ることができる。だけど、大群はダメ!サロマ湖のベンチを思い出してしまうのだ。
ずいぶん昔の話になるが、てんとう虫が大発生した時も大騒ぎだった。てんとう虫は冬、固まって越冬する習性があり、植木鉢の下などに、大群がビッシリ。そして極めつけは一生のベランダ用のサンダル。中をのぞいたら、てんとう虫君達は固まって越冬していた。
ぎゃ~~~~!!!
それに私は、フナ虫を言うものを知らなかった。私の生まれ済んだところの海にはいなかった。主人の実家の横須賀の海に行った時、初めてフナ虫を見た。岩にへばりついていて、大群が同じ方向に移動する。この時は、本当に気持ち悪くなり、 主人の妹に、 「大丈夫?」 と言われたほどだった。
一斉に、同じ方向に移動するのはやめてくれ!
そして、今回のムクドリ。 昨日二葉と学校に行った帰りに、 「気持ち悪い」と言いながら、駐車場に車を停めてムクドリの動きを見ていた。 大きな木にどんどん集まってきた、電線に止まっているのも、マンションにいたのも全部、他の大きな木に大集合! それが一斉に飛んだら、気持ち悪いに決まっているのに。「キモミタ」 略語は嫌いなんだけど、気持ち悪いけど、見たい!の意味で私が作った。 二葉と車に乗ったままずっと見ていた。
第一弾が飛び出した。マンションの木の方に移動した。 「ふたば!ふたば!ぎゃ~~!」としがみついた。 次から次へと飛び出した。 「ふたば!ふたば~!気持ち悪いよ。ぎゃ~ぎゃ~ぎゃ~!!!」 鳥肌が立つ。 「お母さんうるさいよぉ」と笑っている。
大きな木に止まっていたムクドリ達はみんなマンションに移動した。 その後どうなるかが知りたかった。でも、やはり気持ち悪いからやめた。
家に帰って、一生にその話をした。 バケツいっぱいに黒ゴマを入れて、それを一気にぶちまけた感じ。 その表現で、なんとなくわかったらしい。説明しながらも鳥肌が立った。
ムクドリの大発生を気持ち悪いと感じていたのは、私だけじゃなかったようだ。 今日、マンションの木の上の方が切られていた。
しかし、道路の向こう側に大きな木がある。みんなそこに集合するのだろう。 夜になると鳴き声がさらにうるさくなる。今盛んに鳴いているところだ。 想像しただけで鳥肌が立つ。
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