2007年10月27日(土) |
「SAW」を3作観てみた・・・ |
怖いのも、ううっとなるのも、痛いのも嫌いなのに・・なぜに観てしまったのか・・。誘われてホラー再びです(苦笑) しかも・・3作続けて観てるし(汗)
SAW 2004年アメリカ 監督ジェームズ・ワン キャスト ケアリー・エルウェズ リー・ワネル ダニー・グローヴァー モニカ・ポッター マイケル・エマーソン ケン・リョン いたたたた・・(涙)なんだかもう、映画観てる間中、自分が鎖に繋がれているような気持ちになって。なんでこんな目にあってるのか、どうすればこの事態から逃れられるのか・・、ゴードンたちの苦しみ、絶望、痛みがここまで伝わってくるとは・・。 そして、ただ怖がらせるだけ、血みどろだけのホラーとは違う、その脚本の上手さ、特異さ、展開のスピード感は確かに見事でしたよね。 でも・・でも見事だけど・・。やっぱり、やっぱり・・ここまでやることないじゃん!!って腹が立つし、手を下してないって・・どこがやねん!!って思うし、子どもにまで恐怖を味あわせることない!!って思うよぉーー!! なんかねぇ、そんな腹立たしさが、ジグソウの言葉で「え?もしかして、これって正論?」なあんて思わされてしまうところがよけい悔しいし(苦笑) う〜ん、しかし、全くもって一番腹立たしいのは、とてもとてもこの映画を忘れることが出来ないって点だわ・・。衝撃の大きさも、ジグソウの理屈もすごく印象に残ってしまったのは・・この作品にやられた・・ってことだよね・・。
SAW2 2005年アメリカ 監督 ダーレン・リン・バウズマン キャスト ドニー・ウォルバーグ ショウニー・スミス トビン・ベル エリック・ナドセン フランキーG グレン・プラマー ダイナ・メイヤー
続編は、なんだかあの「CUBE」を思い出させる設定でしたね・・。怖さ、緊迫感、スピード感は「1」よりもかなり減速していました。 そして語られるジグソウの哲学。ああーー。全くもってまたまた腹立たしい、腹立たしいのに、その語りや静かな表情に気になるものが感じてしまうのが・・く・・悔しい〜〜(汗) 結局、あの数字は・・なんだったのでしょう?あれもやっぱり「CUBE」を思い出すけど・・。 そして最後は・・そっかーー、そういうことだったのか・・と。「1」ほどの衝撃は無かったけど、影の人物も出てきて続きへの設定は上手いというべきなのかな。
SAW3 2006年アメリカ 監督 ダーレン・リン・バウズマン キャストトビン・ベル ショウニー・スミス バハール・スーメキ アンガス・マクファデン ダイナ・メイヤー
う〜ん、ジグソウの生命力って。いやもう、こんなにパワーがあるのなら、もっと他のことに使えば良かったのでは・と真剣に思ってしまったわ。 今回のううっ・・のシーンは、なんと言ってもあの手術のシーンですね・・(あんまり見ないように観てました・・が)あ・・思い出したくないのに・・また脳裏に・・(汗) 1や2の回想シーン、ネタバレシーンがいろいろ出てきてちょっと複雑な心境になりましたよ、だって、謎は謎のままで・・っていう方がいいこともあるし・・。 でも・・ここで見せることが後半の展開に繋がっていたんですね。 ラストあたりの展開、ジグソウの筋書きには・・う〜ん、悔しいけど(悔しがってばかりだよーーー)やられて・・しまいましたね。 ドクターの家族のことも、最初のシーンの見せ方で勘違いしてた(させた・・・んですよね、あの見せ方で)ので驚いたし、ジグソウが最終的に誰に「ゲーム」を仕掛けていたのか・・っていうところも衝撃でした。 だけどねーー、「人を許すことを学べ」って。 いや、それを学ぶべきはジグソウ!自分自身だろうーーーー!!っとやっぱり今回も腹立たしいのでした・・。
「4」がもうすぐ公開だとか・・。 いやいや・・見ないぞ。見ない!!絶対!劇場では(えっ?ってことは?)。
2007年アメリカ 監督アダム・シャンクマン キャスト ジョン・トラボルタ ミシェル・ファイファー クリストファー・ウォーケン ニッキー・ブロンスキー アマンダ・バインズ ジェームズ・マーズデン クイーン・ラティファ ザック・エフロン
劇場で観ていた2時間ちょっと。もう我慢できなくて、出来なくて。 思わず足がムズムズ・・、踊れないくせに、自分もしっかり踊れるような気がして。足が自然に動き出しそうになりましたよ〜。
朝起きた時からしっかりとパワー全開なトレーシーの歌声とダンスに引っ張られて、冒頭からなんだか訳もなく楽しくなってきましたよ。 あの髪型、小さなからだから惜しげもなく発散される彼女の明るさ、可愛さには最後まで元気づけられましたね!
そんな彼女の周りの人々も!ママ・トラボルタは最高だし、パパ・ウォーケン(彼がミュージカル出身だとは!知らなかった)も可愛い。 パパとママが、洗濯物を抱えながら歌って踊るシーンがとっても素敵でしたよ。
あらっ!ザック・エフロン可愛いじゃない・・とか、イライジャ・ケリーの声はよく響いてるわ!とか、クイーン・ラティファの歌声の素晴らしさに涙が出そうになったり(あのデモ行進のシーンの歌なんて!すごく胸に響きましたよね)、あっとビックリの親友役のアマンダ・バインズの歌声とか(彼女、特に今回私のお気に入り。髪型も可愛い〜)・・。 書ききれないくらい、みんな良かったですよね。 誰が歌いだしても踊りだしても、ゾクゾクしちゃいましたよ。すごいわ〜。
中でも!! もうーもうーーもうーー!!言わせて!言わせて(笑) ジェームズ・マーズデン!良かったですよぉ。 サイクロップスもきみに読む物語もSPリターンズも、そりゃあJMは素敵ですけど幸薄かったから(苦笑) こんなに弾けるJMを見れて嬉しいのなんのって(笑)笑顔に光る白い歯♪ 歌はもちろんバッチリだし!踊りも可愛い! それにあの声、あんなに響くんですねぇ!司会者役にはぴったりじゃないですの!! 細身のスーツって好みですよ〜、パープルのスーツにはメロメロです(笑)
自分達と違うものを排除しようとすることへの反発、新しい世界への一歩を素晴らしい歌と踊りで見せてくれました。 そして、愛し合い、思い合うことも。 楽しくて、幸せな気持ちになれる、嬉しい作品でした。
DVD買ったら、絶対一緒に踊りますとも!(笑)
2002年中国 監督 張元 キャスト 姜文(ジャン・ウェン) 趙薇(ヴィッキー・チャオ) 方力均 王海珍
みみこさんの「ちょっとお話」で教えてもらった映画です!! これは見なきゃいけないでしょ、「緑茶」ですもん!お茶ですよ!
喫茶店で知らない男性たちとデートを重ねる大学院生のウー・ファン。 男性達の内側に何を探そうとしているのか、彼女が何を求めているのか・・。不思議で、神秘的な雰囲気、話す会話も独特で。 いったい彼女ってどんな女性なのか、何を思っているのか。 どんどん惹かれながら見ちゃいましたよ。 あの「衝撃的な友だちの話」の続きも気になって、気になって。 その彼女がいつもオーダーするのが緑茶(GreenTea)なんです。
ガラスのコップにお湯が入ってて、その中に自分で茶葉をいれるんですよ。 そうすると茶葉は舞うようにだんだんと開いてきて。ガラスのコップに鮮やかなGreenが!思わず見蕩れるほど綺麗でしたね〜。
そんな風に知り合った一人、ミンリャンも彼女もちょっと不思議な雰囲気に惹かれていって。 二人はそれからいろんな場所であって、いろんな話をして。その会うたび彼女が手に持ってる緑茶がとっても印象的でした。 茶葉の揺らめきがまるで彼女の心のように思えたり。
すごく面白い不思議な雰囲気の映画でしたよ。 映像もとっても綺麗で、色の使い方も印象的だったし、二人の会話や言葉とかもね・・。 大学院生のウー・ファンとホテルでピアノを弾くランラン・・二人を演じるヴィッキー・チャオが綺麗です。 肌も白くて透き通っているようですよ。 カンノちゃんに似てるんですよね。 髪をふわ〜っと降ろしたランランも綺麗なんですけど、私はかっちりとした服に、上げた髪、メガネのウー・ファンがいいな。硬く守られたものの中に、ちらりと何かが見えたりすると・・。そういうのって絶対忘れられないものじゃない?
ウー・ファンとランランは同一人物なのか、それとも別人なのか・・。 最後まではっきりとは明かされませんね。どうなんでしょうね〜。 二人の愛の行方は、茶葉占いでどう出たんでしょうか。
私も茶葉占い、紅茶だったら出来ますよ〜。 あ、でも愛の行方は占なったこと、無いな・・(笑)
1999年アメリカ 監督デヴィッド・コープ キャスト ケヴィン・ベーコン キャスリン・アープ イレーナ・ダクラス ザカリー・デヴォッド・コープ
原作はあの「ある日どこかで」を書いたリチャード・マシスンだそうですよ〜!!これは読んで見たいですよね。
愛する妻と息子に囲まれて幸せながらも・・平凡な毎日を嘆いていた配線工トム。しかし、義理の姉に催眠術にかけられた日からトムの生活は一変する。不思議な現象、霊との遭遇・・しだいにトムは行方不明になった近所の少女サマンサの事件にとり憑かれてゆく。
催眠術によって「扉が開かれた」トム。 わけもわからないままに、彼が目にする不可思議で不気味な映像を、見ている私たちも一緒に見る・・これって結構恐くて衝撃です。突然家の中に現れる少女の霊は・・「シックスセンス」を思い出したり。 なにより一番ゾクゾクしちゃったのは、5歳の息子のジェイク君ですよ・・。名前が監督さんと同じなんですけど・・息子さん?真ん丸い目で霊に向かって怒って見せたり・・すごい〜(汗)でも見たくないのに霊にゾンビの番組を見せられて怒ってる姿は可愛かったな〜。
ストーリー展開は、そんなに衝撃的でも凝ってるのでもないんだけど、なによりケヴィン・ベーコンが見せてくれます!! 裸で(細いけどなかなか鍛えてますよね〜)つるはし振り上げて地下室の床を掘ってる姿。狂気迫っててさすが(?)って思っちゃいましたよ。 あと奥さんがまたすごいの。きゃーーきゃーー言ったりしなくて、逆に叱ったり、正気に戻したり。いやあ・・普通は夫と子どもがあんな風だと逃げ出しちゃいそうですけどね。
ただひとつ、最後まで分からなかったのは、結局あのギターで弾いてた思い出せない曲・・っていうのはどういう関係だったのでしょう? それが気になりました。
2007年10月14日(日) |
「記憶の棘」(ネタバレあり) |
2004年アメリカ 監督ジョナサン・グレイザー キャスト ニコール・キッドマン キャメロン・ブライト ダニー・ヒューストン ローレン・バコール アリソン・エリオット アーリス・ハワード アン・ヘッシュ ピーター・ストーメア テッド・レヴィン カーラ・セイモア ミロ・アディカ
ジョギング中の心臓発作で夫のショーンを失くしてから10年。いまだに彼を忘れることが出来ないアナだが、長年自分を思い続けてくれたジョゼフと新しい人生を歩いていこうと決意する。しかし・・そんな彼女の前に突然現れた10歳の少年は、「僕はショーン、きみの夫だ」と名乗るのだった・・。
※今回ネタバレ感想ですので、未見の方は注意してくださいね。
生まれ変わりを名乗る少年とのロマンチックなラブストーリーを想像しながら見ていたら。 そういうものでは無かったですね。 まず、映画の中でとられる「間」。人物たちの動きや台詞の間の「間」、これが独特でちょっと不思議なムードを持ってて、これは面白いと思いました。 でも見ている間は、少年のかなりの強引さや一途さが恐かったり(キャメロン・ブライトの目力はすごいよね)アナに対してもええ〜!!って思うところがあったり、何より、ショーンの生前の浮気の露見が・・あまりにショックだったので・・むむむ・・と思いつつ観終わったのですけど。 でも・・これがね、見終わったあとで。ずーーっとこの映画について考えてたりする自分に気づいて。 映画の中で見えていたものが、もしかしたら、もっと他の意味を持っていたんじゃないか・・とか。別の視点では違うものだったのではないか・・とか。 そういう意味ではとっても後引く、魅力のある作品だと思います、きっと見た人ひとりひとり、全然違う印象を持つ映画じゃないかな。
少年は本当に夫の生まれ変わりだったのだろうか・・ 生まれ変わりを信じてる私にはそうであって欲しいと思うけど(出来れば大島弓子さんの「つるばら つるばら」のような生まれ変わりだと嬉しかったけど)もしかしたら、ショーンの一部の記憶が彼に宿ったものかもしれない・・とか。 死んだ時にショーンは浮気を後悔してもう一度アナを愛するために生まれ変わったのかもしれないとか・・。 いろんな風に想像しちゃいますよね。
クララの話が全て本当かどうかは分からないけれど、でも夫であるクリストファーが「彼はショーンではない」と言い切ったのは、少年が迷わずクリストファーに抱きついたから・・ですよね?夫も妻と彼の浮気を知ってて、二人の間は生前からおかしくなっていたとしたらショーンのこの行為はおかしなことだから・・。
そこでね・・ここから先は見終わってからひっかかったことなんですけど。 アナがクリストファー夫婦を訪ねたとき、「(ジョゼフとの)婚約パーティには来てくれないかと思ってた・・」って言ったあの言葉はどういう意味だったのでしょう? (ショーンを含めて)この4人には何かもっとあったのだろうか・とか。
そもそもアナは、本当にショーンの浮気を知らなかったのだろうか。 もしかして、アナが何か感づいていたのだったら。 生まれ変わりだという少年の一途に自分を想う気持ちがどれほど嬉しいものか、もう一度新しく二人でやり直せるかもしれない・・とすがりたい気持ちになるのではないか・・とか。 これは私の全く勝手な想像かもしれませんが・・そんな風まで考えたりしちゃったんですよね。そう思うとなんだかとっても切なくて。
アナの入浴中に少年が入ってくるシーン。あんなにぽちゃぽちゃしてる(しかも白いパンツ!)男の子がお風呂に入ってくるだけのシーンなのに、なんであんなにドキドキしちゃうんでしょうか。とってもイケナイシーンに思えるのは、少年の見つめる目と、ニコールの美しさのせいでしょうか。 短髪のニコールの美しさ!(長い時より好みなんです)背中も綺麗ですよね!! ローレン・バコールが!!また!貫禄なんですよ〜!!そこにいて、しゃべる・・。ただそれだけでオーラが出てる! そして私的にとっても嬉しかったのはピーター・ストーメアですね、いろんな映画で個性的な役で出てる彼ですが、最近ずっとプリズンブレイクの彼を観ていたので思わず「アブルッチ〜!!」って思いながら見てしまいました(笑)
印象的なシーンといえば、 少年がアナに拒絶されたために気絶したシーンがありましたよね、最初のあたりで。 そのあとジョゼフと音楽会に出かけて演奏を聴いている・・はず・のアナの正面のアップ。ずっと、ず〜〜っと彼女の表情を追っているあのシーンは、すごかったですね。 彼女の中であの時、どれほどの感情が渦巻いていたのか、高まる感情や思いが伝わってくるシーンでした。
あとは・・・あのシーンですね。 静かな怒りを覚えていたジョゼフの・・爆発するシーン!!大人気ないけど・・なんだか分かるような気も(苦笑)いや、だって・・あんなに長い間、待って、やっとのことで婚約・・なのに邪魔をするのが10歳の少年でしたものね・・。
いろいろな切ない思いが残る中で・・でも私が一番辛いと思ったのは 「僕はもうママの子どもじゃない」 10歳の息子にこういわれた母親のショック。これが一番辛いんじゃ・・って。
原題は「Birth」。これは邦題の方がいいですよね。
2007年10月10日(水) |
秋になって、何故か怖いのふたつ・・ |
めったにホラー系は見ませんが(超怖がりなんですもん〜〜)なぜか続けて2つも見ちゃった(汗)もちろん一人でなんて絶対観れませんけど・・。
怖いので(?)ふたつまとめてちゃちゃ・・と感想書いてしまおう・・。
「ハイテンション」 2003年フランス 監督 アレクサンドル・アジャ キャスト セシル・ドゥ・フランス マイウェン フィリップ・ナオン フランク・カルフン アンドレイ・フィンティ ワーナ・ペリーア
スプラッターホラー、R15指定です・・ええ、ものすごく血が飛びます・・飛びすぎです(涙) 田舎の友人の家に篭って試験勉強をしようとやってきた二人の女の子。とうもろこし畑に囲まれたものすごく静かな一軒家に夜が訪れると・・なんとトラックに乗った殺人鬼がやってきて・・。
とにかく殺人シーンはものすごい残酷です。見てられないほど酷いです。ナイフから、斧から、最後はチェーンソーまで登場します。 だけど、そんな中にもフランス映画っぽい・・ちょっと意味深なシーンがあります。二人の女の子の会話の部分とか、目線とか、最初に出てくる夢の意味とか。 あとラスト近くまで、逃げ回る女の子が殺人鬼には出会わない・・女の子の方からは姿が見えてるのに見つかりそうで見つからない・・これって一番怖いですよね。いつ?いつ見つかってしまうん・・?って。半泣きになりそうでしたよ。
でもこの意味深なシーンの数々や、出会わない訳・・を後で思うと、驚きのどんでん返しに繋がっているわけです。 でもねぇ・・映像的にはこれはちょっと反則気味かも・・って思いますが。 ふぅ・・とにかく、食事のあとにも前にも絶対お薦めは出来ないな・・。うぅっ。
「怨霊の森」 2006年アメリか 監督ラッキー。マッキー キャスト アグネス・ブルックナー パトリシア・クラークソン レイチェル・ニコルズ ローレン・バーケル エマ・キャンベル ゴードン・カリー ブルース・キャンベル、 こちらは心霊系でしょうか、サスペンスホラー。 深い森に囲まれた全寮制の学園に転入してきたヘザー。 いじめや森から聞こえてくる奇妙な声に悩まされ、学園から逃げようとするヘザーだが・・・。
深い森に囲まれた全寮制学園の閉鎖的な雰囲気はよく出ていたと思います。 先生達は怪しい雰囲気いっぱいだし・・ヘザーの屈折した心理(母親に対する)もあの年頃の少女?ぽくって良かったと思うんですけど・・ですけど。 でもなんていうか、結局どうしてヘザーたちの力が必要なのか(あれだけ力があれば・・別に彼女達がいなくても・・)クララたちの話も意味もわからなかった。 分からないまま、終わってしまった・・。
しかし・・ねぇ。お昼に行動しようよ!お昼に!! っといつもホラーを見ると思ってしまうんです(それじゃあホラーにならないか・・)
2005年アメリカ 監督 トニー・ギグリオ キャスト ジェイソン・ステイサム ライアン・フィリップ ウェズリー・スナイプス ジャスティン・ワデル
武装した強盗団が銀行を襲撃し、40人の人質とともに立てこもった。 彼らのリーダー・ローレンツは、交渉人としてコナーズ刑事を呼ぶよう要求する。 以前担当していた事件での失態で問われ謹慎処分中のコナーズだったが、新人のデッカーとコンビを組むことを条件に謹慎を解かれて現場に復帰した。 さっそく指揮をとるコナーズだったが、ローレンツの意図が掴めない。 一方、デッカーは、「混沌<カオス>の中にも秩序はある」というローレンツの言葉が気になるのだった・・。
現金を奪わなかった銀行襲撃の意味するところは何なのか、 なぜコナーズが指名されたのか。コナーズたちが処分された人質事件と何かかかわりがあるのか・・。さまざまな謎が混沌と存在する・・その展開の面白さ。 登場人物たちにも魅力があるので引き込まれて見ちゃいましたよ。 コナーズとデッカーの即席コンビも、よくある熟練刑事とフレッシュ刑事・・っていうだけじゃない、面白さがありましたね。 特に嬉しいのが、デッカー刑事(ライアン・フィリップ)の活躍ぶり!こんなに活躍してくれるとは正直思ってなかったのですよ。
「迷った時には最初の道に戻ってみる」なんていう仏陀の教えを呟いてみたり、かと思うとコナーズのお株を奪うかのような大胆な手を使ってみたり。 頑張ってましたわ〜。 ジェイソン・ステイサムやウェズリー・スナイプスも渋いしねぇ。
二転三転するスリリングな展開!!これは思わぬところでいいもの見ちゃった。 もちろん、最後の最後まで気を抜かないでくださいね。
先日、アクション系を見ると最近息切れすると書いた私ですが、すみません。前言撤回いたします!! アクション系でもイケメンが出てると大丈夫だってことが分かりました!(爆) ライアン・フィリップ〜!!頑張れ〜!!
1947年フランス 監督 クロード・オータン=ララ キャスト ジェラール・フィリップ ミシュリーヌ・プレール ジャン・ヴァラス ジャン・ドビュクール ドニーズ・グレイ ガブリエル・フォンタン シルヴィー ジャック・タチ
ず〜〜っと以前に一度見た作品、あぁ・・でもこんなお話だったんだ・・。 以前見た時はフランソワの若さ、優柔不断さが歯がゆくて、悔しくて。 でも年月は過ぎ・・私も熟女(歳だけはすっかり熟したわ 笑)になったのかしら? 彼の若さ、未熟さがなんだかとてもいとおしく思えてしかたなかった。
自分の感情のまま、ぶつけてくる恋情、不安定な気持ち。 背伸びしてみせたり、でも子どものように(こどもなんですけど)すねてみせたり。父親の言うことに説得される部分や、逆にマルトをリードしようとしてみたり。 大人びた表情と、ビックリするほど子どもっぽい顔と。 ジェラール・フィリップのみせるいろいろな表情に魅せられちゃいましたよ〜。 この作品を演じた時は23?24?歳くらいだったのかしら?でも10代の少年の幼くてどんどん変わってゆく表情を見事にみせてくれました。
印象的なシーンもすごくたくさんあって。 初めてのデートでフランソワが渡した花束が(マルトの母の手で)捨てられるシーンや オリーブの木を燃やす暖炉の火(この火は、いろんなシーンで印象的に使われていましたよね)、フランソワが選んだベッド・・。(なかなかに意味深だわ・・)
フランソワのちょっとした迷いから、マルトの夫に全てを打ち明けることを躊躇してしまうシーンがありましたね。 桟橋で待ち合わせしていたのにフランソワがためらっているのを知り、失望を覚えながらも彼に「愛してる?」と聞くマルト。 逆に、フランソワとの愛に疲れ、離れていこうとするマルトにフランソワが「愛してる?」と尋ねるシーンもあって。 このそれぞれの別れのシーンの「愛してる?」・・に思わず唸ってしまいました、私。 こういうみせ方って、粋というか、切ないほどにお洒落ですよね。
フランソワを子ども・・と言いながら「私を抱く時は大人なのに・・」と呟くマルトの台詞にドキッとさせられたり、 マルトの夫に打ち明ける・・と男気を見せながら、実はものすごく不安でたまらなかったんでしょう、お水を一気に何杯も飲み干すフランソワの姿もとても印象的でした。
まだ若い、若すぎるフランソワの、揺れ動く気持ちに振り回されながらも、彼に対する気持ちを抑えられない年上の女性マルト。 (膝枕ですもん!フランソワ〜) 以前見た時には考えてもみなかった彼女の思いや苦しみも今回とっても感じました。
ラディケの原作も学生時代に読んだきり・・。こちらも再読してみようかなと思います。
2007年10月06日(土) |
「善き人のためのソナタ」 |
2006年ドイツ 監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマハク キャスト ウルリッヒ・ミューエ トーマス・ティーメ セバスチャン・コッホ ハンス・ウーヴェ・バウアー マルティナ・ゲティグ ウルリッヒ・トゥエル
ドイツがまだ東西に分かれていた時代。 旧東ドイツを支配していた国家保安省(シュタージ)の優秀な局員ヴィスラーは、劇作家ドライマンと彼の恋人でもある舞台女優クリスタが反体制的であるという証拠を掴むよう・・命じられる。 ドライマンの部屋のありとあらゆる場所に仕掛けられた盗聴器、屋根裏部屋での昼夜を問わない監視・・。そしてヴィスラーのもの言わぬ冷たい表情。
冒頭のヴィスラーのけっして眠らせない取り調べのやり方や、ドライマンの友人イェルスカへの弾圧・・など。 シュタージの怖さ、恐ろしさが、悔しいほど伝わってきました。
そんな優秀な局員であったヴィスラーが・・何故、自分のしていることに疑問を持っていったのか・・その気持ちの変化は、はっきりと言葉で表されたり、表情に出ていたりはしませんでした。 ほとんど変わらない・・何を考えているのだろう・・と思われるようなヴィスラーの表情。けれども、たとえば、最初にクリスタの舞台を見たときの彼の目に現れた表情や、自暴自棄になりかけたクリスタに「ファンからの言葉」を伝えた時の顔。 ドライマンの部屋から持ち帰った本を読むシーンに。そして、盗聴器から流れてくる「善き人のためのソナタ」に聞き入る彼の表情の中に。伝わってくるものがあるんですね・・静かな目に込められた力でしょうか。
ドライマンたちの芸術への思い、彼らの愛ある生活・・を知ることで、心の中にこれまで知ることの無かった違う人生、生き方が・・ヴィスラーの心に芽生えてきたのだろうか。プレヒト大臣の私欲にからんだ監視・・を疑問に思う気持ちもあったのだろうか。 いろいろなことを思う中で、私が忘れることが出来ないのは、ドライマンの舞台(クリスタが演じていた)を見たプレヒト大臣がドライマンに言った・・「君はいまだに人が善である・・ということを信じているらしい・・」(ちょっと違うかもしれませんが・・こんな感じの)。 この言葉が、後の展開や、最後のシーンにずーーっとつながっているようで。とても印象的でした。
最後まで緊迫感溢れる展開、ドライマンとクリスタの想い、プレヒト大臣とヴィスラーの上司も(憎らしいけど・・憎らしいけど上手いわねぇ)・・演じる方々も素晴らしかったですね。
流れてきた「善き人のためのソナタ」が、意外なほどに地味なメロディで、決して華やかであったり、重厚なメロディでは無かったのが、逆に私にはラストで(通りを一人で仕事をしながら歩いていく)ヴィスラーの姿に重なるものがあるような気がしました。善なるものは、決して、派手に見せびらかすものではない、自分の心に恥じない・・静かな力だ・・と。 でもだからこそ、そのヴィスラーの善が最後にあんな形で返ってきたことがとても嬉しかった。最後の言葉に思わず涙が溢れました・・
統一後のドイツ・・でも、シュタージの監視下で、友人や家族に裏切られ、また裏切ったことで人々の心には長く、重くて苦しい気持ちがあったことでしょう・・ 自身も実際に監視下に置かれていた・・という体験を持つミューエさんならなおさら(54歳の若さで亡くなられたと伺いました。素晴らしい作品をありがとうございます) 人々が口を閉ざし、隠したい過去であった・・シュタージの監視下。 けれども、変わってゆくヴィスラーの姿に、人の善を信じる気持ちを持ちつづけたい・・と願う、そんな思いが伝わってくる・・素晴らしい作品でした。
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