2007年09月28日(金) |
「ウエディング・クラッシャーズ」 |
2005年アメリカ 監督 デヴィッド・ドブキン キャスト オーウェン・ウィルソン ヴィンス・ヴォーン クリストファー・ウォーケン レイチェル・マクアダムス アイラ・フィッシャー ジェーン・シーモア
昨日に続いて「ウエディングもの」何故?いや、意味はないんです、娘がWOWOWで撮ってたので。 うむむむ・・久々にどう感想を書いたらいいのか分からない・・映画だ・・(汗) 全米2億ドルのメガヒット作!ほぉ〜〜〜、そっか。(え?それだけ?苦笑)
いやいや、設定とかストーリー運びとかはね、なかなか面白いと思うんですよ。 離婚調停人を勤めるビジネスパートナーでもあり、私生活でも親友の二人、ジョンとジェレミー。彼らの趣味は“結婚式荒らし”、他人の結婚式に紛れ込み、好みの女性を見つけては一夜を過ごす。そんな彼らがある日目をつけたのは、財務長官の娘の結婚式!超豪華な式に長官の美人姉妹!盛り上がる二人だったが・・いつもとは違う展開がそこには待ち受けていて・・ ね、ほら、結構面白そうでしょ、テンポも良かったし、オーウェン・ウィルソン ヴィンス・ヴォーンのコンビも面白いし。なによりオーウェン・ウィルソンは可愛いよね(笑)長官役には、クリストファー・ウォーケンが相変わらずの強烈キャラぶり、「きみに読む物語」のレイチェル・マクアダムスも可憐なんだけど。 前半はともかく(長官の娘の式で、ジョンがスピーチをフォローするシーンとかいい感じなのよ〜)後半、いったいどこまで暴走するのか、どうなっていくん?と少々持て余しちゃったなぁ・・ 特にやさぐれた(?)ジョンが一人で他人の式をめちゃくちゃにしちゃうところとか・・見てられない〜、これはやっちゃいけないのでは? 最後の告白シーンも、はぁ・・やっとここまで来たか・・って思っちゃったよ(あぁ・・いつになく酷い) オーウェン・ウィルソン、可愛いのに〜(こればっかり!)ヴィンス・ヴォーン面白いのに・・もったいない〜。
まあ・・でもあまり考えずに見ればいいのかな、きっと。とりあえず、ハッピーなんだし(なんじゃ・・それーー、何故か私の感想も暴走気味・・)。しかし・・下ネタ多いなあ(苦笑)
そうそう、ノークレジットでコメディの大御所さんが登場しますよ〜。この方の暴走ぶりは、そりゃあもうすごいです。いや、もうここまでやられると・・いいか・・って思うくらい(笑)
日本未公開・・ええ、分かるような気がします。 お葬式で○○・・とか、最後の、結局またやるの〜!!のシーンとか。軽く考えればいいんだろうけど・・日本人にはやっぱり抵抗あると思う。私もいい感じは持てなかったなぁ。
2007年09月27日(木) |
「ウエディング宣言」 |
2005年アメリカ 監督 ロバート・ルケティック キャスト ジェニファー・ロペス ジェーン・フォンダ マイケル・ヴァルタン ワンダ・サイクス
じぇ・・ジョニファー・ロペスって。 やっぱりなんてボリュームあるボディなんだ・・・、はちきれそうだよぉーー。 はっ・・見終わって一番の感想が・・これかい!(苦笑) だってね、いっぱい、いっぱいいろんな服を着るんですよ、それがもう。あらっ、可愛いじゃない、って思うのもあったり、んん?それはちょっとどうなん?って思うのもあったり。そういうのをいろいろ見ていたら、なんだかストーリーそっちのけで彼女のファッションチェックのような気持ちになっちゃった(汗)
ストーリーは、そうですね。 素敵な彼氏を射止めたら、なんとも強烈な母上の妨害がついてきた!さあ!どうする!!っとこんな感じでしょうか。 強烈な母上を演じるのは、ジェーン・フォンダ。うわ、久々ですよね。でもやっぱりオーラが出てて、迫力ありましたよ。 叶わないわ、こんな母上には。絶対そう思っちゃう・・
だけどね、ジェニファー・ロペス演じるチャーリー。負けちゃいないんですよ!! 気持ちがいいほどさっぱりしてて、言うこともはっきり言うし。女ふたりのバトルなのに、意外にさっぱりしてて、ねちっこくないところがいいかな〜。 平手打ちを互いに浴びせあう!!なんてシーンまでありましたよ。
結婚式の最中まで、バタバタとどうなるかと思ったけれど、最後はちゃんとほろりとさせてくれました。いやぁ・・だけどあんなに張り手打ち合ったあとで、あんな風に円満になれるものだろうか・・(とそんなことは思っちゃいけないか・・叩き合ってすっきり・・したとか?)
素敵な彼役のマイケル・ヴァルタン、たしかに、なかなかの好男子。素敵な殿方なんですが・・二人の女性の迫力にはすっかり影が薄くなっていましたね(そういう役どころなんでしょうけど)
脇を固めるチャーリーの友達や、母上のマネージャー。彼らもうまく生かされていました。
う〜ん、だけど。結婚式のチャーリーは。 やっぱりパンパンに張ったウエディングドレス・・・だ。(やっぱりジェニロペは・・。もういいって 笑)
2006年日本 監督 土井裕泰 キャスト 妻夫木聡 長澤まさみ 小泉今日子 麻生久美子 塚本高史 森下愛子 中村達也 平良とみ 大森南朋 船越英一郎 橋爪功
沖縄の言葉で「涙がぼろぼろこぼれて止まらない」という意味の「涙そうそう(なだそうそう)」 まさにそのとおり、私思った通り見終わって「涙そうそう」状態です・・
家族ものには弱いのです、特に・・妹や弟思いの兄・・なんて登場した日にはそれだけで胸がいっぱいになっちゃうんですね。しかもそれが妻夫木君が演じてるとなると!! あぁーー、切ない〜。悲しすぎる〜。
お互いをとても大切に思っている兄と妹。唯一の家族。 妻夫木君の頼れる兄にぃにぃ(にぃにぃ・・っていうらしい、お兄ちゃんのことですね)と、長澤まさみちゃんの妹の可愛らしさ、明るさ。 高校に通うために生まれ育った島から出てきて、久々に再会するふたり。 明るくて微笑ましいやりとり・・の中にも、お互い隠しているある秘密や思い・・なんかあって。そういうのが時々顔を覗かせるんですよね。 浴衣姿の妹に思わず見蕩れたり、兄の恋人とのやりとりに寂しそうだったり。 そういうふたりをいつまでも観ていたい・・と思ったら。 現実は、厳しいね。 あんなに頑張っているにぃにぃを騙そうとする人なんているんだ!!(怒)いや、私今回本気で腹が立ったわ!!親もいない、妹を幸せにしようと頑張っている若者に!なんてことするんだい〜〜〜!! 自分の力でお店を作ってみんなを招待して・・。「なんくる」ってぴったりだったのに。
あとはちょっと切なかったな〜。 二人が鼻をつまんで涙をガマンするシーンにも思わずこっちまでつまみたくなったり。 台風の日にもちゃんと妹のところにかけつけるにぃにぃ・・! アルバムを抱えてうたたねする妹のほおに・・指が・・のシーンにはドキドキしましたね。
「どんなに悲しくても、人は生きて幸せになることができる・・・」 う〜ん、このメッセージがね・・なんだかもっと伝わるラストにして欲しかったなって正直思います。 涙そうそう・・状態で、私どんより終わっちゃいました(涙) 最後は、兄妹のあの思い出のシーンじゃなくて(あれはあれで・・別のところで使って欲しかった)未来のシーンとかで、ちょっと笑顔・・なんて見せて欲しかったな。 心弱い私には、ちょっと涙ばかりが残る、「涙そうそう」でした。
妻夫木君のにぃにぃ・・あんな兄さん、欲しかったわ〜。(男性はきっと長澤ちゃんみたいな妹が欲しいに違いない!笑)
ふたりのアパートがとても可愛かったなぁ。南国の花の溢れるテラス、雨漏りしても・・いい雰囲気でした。(笑)
2007年09月21日(金) |
「ザ・シューター/極大射程」 |
2007年アメリカ 監督 アントワーン・フークア キャスト マーク・ウォールバーグ マイケル・ペーニャ ダニー・グローヴァー ケイト・マーラ イライアス・コティーズ ローナ・ミトラ
久々にだんな様が張り切って借りてきましたよ!!「ザ・シューター」 凄腕スナイパーのお話ですね。
たしか、これって原作が「このミス」の海外部門で1位に輝いた作品じゃなかったでしょうか。 映画でも、冒頭のシーンから、陰謀に巻き込まれるくだりまで・・一気に見応えある展開で引き込まれましたよ。 特にあの大統領暗殺を食い止めようとするシーンの、あの驚き!! あそこはビックリしましたね。
骨太な、寡黙なヒーローは、やっぱりいいですよね。 とはいえ、やっぱり私どうしてもマット・ディモンとかぶってしまう・・ごめんなさい〜。
巻き込まれる、新米FBI捜査官がいい味出してました。 主人公は、ほら、絶対死なないだろうなあ・・っていう安心感があるけど・・でも彼はどうなるんだろうか・・ってドキドキするし。 そして懐かしい方が出てましたよ〜!!ダニー・グローヴァー!グローヴァーといえば、やはり「リーサル・ウェポン」マータフ刑事ですよね! あぁ・・でもマータフ〜〜(汗)ううっ。
しかし・・なんていうか。恐いところですね・・アメリカ(いや、アメリカだけじゃないと思うけど) 最後まで、どうなるのか・・そしてどんな風に彼が反撃していくのか、目が離せなかったです。 あの雪山のシーンがクライマックスかと思ったら・・またまた・・展開して。 でも最後はかなり・・どうかなあ・・って思うやり方でしたけど。う〜ん、あれではまるで仕事人・・?では(苦笑)
新米捜査官のその後が気になったのですけどね〜、どうなったのでしょうか。
それにしても。 最近こういうアクション系を見ると・・なぜにこんなに息切れするのか(汗) いやだわ〜(苦笑)
2006年アメリカ 監督 クリス・ヌーナン キャスト レニー・ゼルウィガー ユアン・マクレガー エミリー・ワトソン バーバラ・フリン ビル・パターソン ロイド・オーウェン
とても誠実でチャーミングで、愛すべき映画でした。 胸にも、目にもこみ上げるものがいっぱいで・・ポターの作品の1ファンの私にとって、こんなに素敵な映画を作り上げてくれた監督、スタッフ、そしてキャストの方々にお礼がいいたい・・そんな気持ちでいっぱいです。
女性の自立が快く思われない・・そんな時代。オースティンの作品に登場する母親たちも常に「娘をいかにして裕福な殿方と結婚させるか」と奔走していましたよね。 ビアトリクスも母の頑なな願いを心の底では「自分を思っているから・・」と分かっていながらも。でも自分らしく生きることを決して諦めない・・そんな彼女のパワーと才能がスクリーンいっぱいに伝わってきましたね。レニー・ゼルウィガーのひたむきで、おおらかな魅力。顔中広がる笑顔がとても魅力的でした。 そんな彼女を支える編集者のノーマン。こちらを演じるユアンもなんて素敵だったことでしょう!!末っ子ではじめて任された仕事に発奮し、彼女の挿絵に魅入る彼の姿! あのクリスマスのダンスのシーンなんて!!歌いながらそっと寄り添う二人・・優しくて温かくて、心震えるラブシーンでしたね。ユアンの歌も聞けたし!! 駅での別れのシーンもとても良かった。雨に濡れたノーマン。「これでお別れなんて・・」と見詰め合うと・・ 発車の合図が鳴り響いて・・あの蒸気の煙が二人を包むんです・・あぁ・・そして。う〜ん、映画っていいな、素敵だな・・って。ああいう撮り方って映画ならでは・・ですよね。
脇を固める方々も良かったですね。エミリー・ワトソンの存在感。髪型もファッションも個性的で!彼女の存在がなにより嬉しかったですよね。 ビアトリクスの両親も!お父さんの優しさ・・お母さんもね・・いろいろいいながら・・でもトゲトゲしく描かないでどこかユーモラスなんですよね。 お目付け役のミス・ウィギンも可愛い〜。
お屋敷や、お茶の時間(たっぷり!いっぱい!!嬉しかった!これについてはゆっくりと別の場所で)。 湖水地方の自然の美しさ。 そしてもうひとつ。忘れちゃいけないのが・・ポターの描く動物達。 時々ちょっとイタズラして動いてみせる彼らの見せ方も洒落てましたね!!決してやりすぎないのね・・。 ジマイマがおしり振ってるのが可愛くて〜。
ロマンスも素敵に見せながら、でも甘〜いだけのお話じゃない、自分らしく生きたいと願い、こころのふるさとを見つけた一人の女性の物語をしっかりと誠実に描いてくれた作品。出会ってよかった・・と心から思います。
あ・・・それから。 少女の頃のビアトリクスが青年の頃のヒーリスと話すシーン。こちらの若きヒーリスを演じた青年はどなたなんでしょうね?彼もとっても素敵でドキドキしちゃいましたよ(笑)
2007年09月15日(土) |
「トリノ、24時からの恋人たち」 |
2004年イタリア 監督 ダヴィデ・フェラーリオ キャスト ジョルジョ・パゾッティ フランチェスカ・イナウディ フォビオ・トロイアーノ シルビア・オルランド
シネマ・ミュージアムで夜警をしているマリティーノ。バスター・キートンの映画を愛する無口で孤独な彼。でも誰でもそうであるように・・彼もまた小さな秘密を持っている。 ハンバーガーショップで働くアマンダ。今の生活にちょっと疲れ、不満を覚える彼女。 そして、アマンダの恋人アンジェロ。車泥棒なんてやってるけれど、仲間との絆は強く、女性がほっとかない、魅力も持っていたりする・・。 そんな3人が真夜中のトリノで出会い、不思議な関係が生まれてゆく。 「人が出会う時、心は甘美な音楽を生む」 3人はどんな音楽を奏でてゆくのか・・
イタリア、トリノ〜、そしてモーレの国立シネマ・ミュージアム!!俄然行ってみたくなりました。 なんて素敵な舞台だったんでしょう。 夜のシネマ・ミュージアムで林檎をかじりながら映画に魅入るマルティーノ。無口でバスター・キートン的恋愛(?笑)を夢見る彼・・物静かで、どこかちょっと不思議な雰囲気を秘めた男性は大好きですよ!!おまけにルックスもGood! ところが・・もうひとり。対照的なアンジェロ。彼もまた魅力的なんですよね。女クセは良くない・・ふらふらしてる。でもやる時にはやってくれる!統率力有り!あまけにこちらも素敵なルックス!! これは〜〜、非常に困ります(爆) なのでね、これはアマンダが決められなくても私、文句は言いません(笑)むしろ、3人でいるシーンが好きだったなぁ。このちょっと不思議なムードの三角関係が・・いい感じに見えたのですけど。
逃げ込んだアマンダにマルティーノがミュージアムの中を案内するシーンも楽しい。本当にあんな風に部屋のセットがちゃんとあるのかしら。面白いですよね。 二人で自転車に乗るシーンや、マルティーノが自分の作った映画を見せるシーンも良かったですよね。(この映画のシーンは、最初にマルティーノが観ていた古いドキュメンタリーを覚えているとより面白い!) そして所々に登場するキートンの映画!! 実はこの夏、息子がずっとキートンの映画を見ていたおかげで、私も結構覚えていて。登場するたびにああ!これ!!とか・・思い出しては楽しめたのでした。サンクス!息子よ〜。 こういう懐かしい映画へのオマージュが溢れた作品でしたね。
映画の中の世界から、現実へと踏み出したマルティーノ。 現実の世界に疲れたアマンダは夢見る世界を垣間見る・・ そしてアンジェロの現実は、今・・・。 舞台と小道具、そして登場人物たちが魅力的で。 じんわり〜余韻に浸った映画でした。
ファッションもなかなか素敵でしたね。スレンダーなアマンダは東洋風な衣装も似合う、ボーイッシュな格好もキュートな女性。 黒の皮ジャンで決めるアンジェロ(黒いマフラーも素敵!)に、マルティーノのニット姿!こちらも負けてないわ(笑) それにしても・・睫毛長い〜男性達。男前だわね!でもやっぱり濃いよ〜〜(笑)
2007年09月08日(土) |
「カンバセーションズ」 |
2005年アメリカ 監督 ハンス・カノーサ キャスト ヘレナ・ボナム=カーター アーロン・エッカート ノラ・ザヘットナー エリック・アイデム
ウェディングパーティの席上に、喜びのムードに似合わない・・退屈そうな女性がひとり。やっとタバコに火をつける場所を見つけた彼女に一人の男性が声をかける。 初対面のような会話を交わす二人・・けれでも彼らには一緒に過ごした日々があった・・
10年ぶりの再会・・二人は現在38歳。 映画って見る年齢、立場によって全然感想が違うと思うけど、この作品は特にそうだと思う。 これはねぇ・・やっぱり別れた恋人をひとり(以上でもいいけど 笑)は持ってる・・そういうお年頃の方たちにはたまらないよね。そして私も一応ひとりは持ってる(ということにしておこう〜)いい歳の女性なので。 なんだか彼らの言葉の端々にいろんな思いが感じられたわ〜。
「デュエル・フレーム」って言うらしいんですけど、画面を分割して見せる・・という面白い試みの映画です。 二人のそれぞれの側から映して見せたり、現在と過去を並べてみたり、中にはこっちが現実でこっちは願望?っていうシーンもあったり。 いろんな風に想像できたり、あ、こっちはこんな風に思ってるんだな・・って感じたり、面白かったんですけど・・でもずーーーっと分割されてる・・っていうのもキツイものはありますよね。これだと吹き替えの方が見やすかったかも。 (あ、あとで教えていただいたんですけど、普通映像に切替ができる特典があったそうなんですよ〜、そっちでも見てみたかったわ)
ホテルの一緒の部屋に行ってしまうと・・もう、戻れなくなる。 エレベーターの前で躊躇する彼女。 とにかく、今は彼女と二人きりになりたい・・彼。 ついにエレベーターに乗り込んだ二人の間に、男の今の恋人の友人が乗りこんでくるあのシーン。あれは・・ぴりぴり・・と流れる電流がありましたね(女性って・・。差別するわけじゃないけど、男の友人ならきっと言わないと思うなぁ 苦笑)
ホテルの部屋での二人の会話は、きれいごとじゃないというか・・とてもリアルで・・思わず唸ってしまいました。 「肌の感じが違う・・」とか〜。
「どうして(パーティに)来た?」と何度も彼女に問い掛ける彼。 まだ過去に戻れると信じていたいけど・・自分からじゃない・・彼女の口からそれが聞きたい・・「男はずるいロマンチスト」
今、現在があってこそ・・それは揺るがないけど・・でも過去の時間も捨てられない。「女は罪なリアリスト」 このコピーは、なかなか深いですよね〜。
アーロン・エッカートもヘレナ・ボナム=カーターもとても良かったですね。 表情も、しぐさも・・そして、お互いそんなにバッチリ鍛えられたナイスバディじゃないところも(笑) 過去の二人・・彼女の可愛さ。彼は・・ふふ・・長髪でしたよね(笑)
彼女がシャワーを浴びている間に、彼が告白する言葉。面と向かってじゃないんですよね・・ここもまた。でも言わずにいられない・・やっぱりずるいロマンチスト。 そして聞こえないふり・・をする彼女。でもあんな言葉を聞いて嬉しくないはず・・ないですよね。かって愛した・・今ももちろん気持ちが残っている・・人から。やっぱり罪なリアリスト。
最後のタクシーのシーンは、2分割がとっても上手く生かされた・・ニクいシーンです。 過ぎ去った時間と、これからの時間・・・。 二人の表情にいろんな思いが見えて。
「しあわせになるのは難しい」 ほろ苦い思いも噛み締めながら、でも甘さも優しさもちゃんと感じられる。そんな大人な映画でした。
2007年09月02日(日) |
「世界最速のインディアン」 |
2005年ニュージーランド・アメリカ 監督ロジャー・ドナルドソン キャスト アンソニー・ホプキンス ダイアン・ラッド ポール・ロドリゲス アーロン・マーフィー アニー・ホワイト
1967年に68歳で1000cc以下の部門で世界最速記録を達成した(そしていまだにその記録は破られていない!)伝説のライダー、バート・マンロー。 監督は71年に生前のマンローを取材し、以来映画化の夢を温めていたそうなのですけど。でもそんな思い入れがこの作品をものすごい感動作!に仕上げているかというと、そうじゃないんですよね。尖ったものも、よけいな力も入らない、普通に夢を語り、ただそれに向かって進んでゆく・・まるでバート・マンローの人柄のように・・こころ暖まる、いい作品でした。
バートを演じるアンソニー・ホプキンス。 これまでのどこか隠し切れない毒?を感じさせる役柄じゃない、ちょっと変わってるけど愛すべき人!そんな老人をしっかりと魅せてくれましたね。 彼がちょっとした時に喋る言葉が、また、とっても味がある。 刻まれた皺のように深くて・・。これはね・・やっぱり生きてきた深さかな。でもそればっかりじゃなくって、「こころは18歳!」だから(笑)夢を追いつづけることを忘れてないんですよね。
そんな彼が伝説のライダーの聖地、アメリカのボンヌヴィルを目指す旅が、この映画の軸になってます。 もちろん、最後には見事な記録を達成して、そこはとっても感動的なんだけど、でもそれ以上に、旅のシーンがいいですよね。 モーテルの受付のティナ嬢や、風貌はちょっと怪しい車のディーラー、高原で出会ったインディアン。そして夫を無くした一人暮らしの女性・・などなど・・ 行く先々で出会う人々との触れ合いが、とっても素敵でしたよね。 誰にでも「バート・マンローだ」と名乗りながら手を差し出し、媚びることも、気負うこともなく、自然体で接する。そんな彼だからこそ、みんないつしか笑って、彼を助け、一緒に過ごす時間を楽しむのですよね。 別れ際にクラクションを鳴らして、次の場所へ向かうバートを見ていると、今度はどんな人に出会うんだろう・・ってとても楽しみになってしまいましたよ。
そしてラストも。華々しい凱旋の様子を見せるのではなくって、彼がまた地球の反対側の故郷の町へ帰ってきて、お隣のトム少年と自分の家へ帰ってゆく・・ そんな地味なシーンが、かえってこれからも続くだろうバートの夢への挑戦(いつものようにアイディアいっぱいの改良を繰り広げたり、チタンの味のするお茶を飲んだりする・・そんな様子が)が想像できて良かったですよね。 バートと接する人々も、それぞれに素敵でした。でもやっぱり一番なのは、彼ですよね!!一番の理解者、お隣のトム少年。とっても可愛くて、表情も素晴らしかったわーー。彼が一生懸命入れるお茶のシーンの可愛さに、思わずTea&Cinemaに挙げちゃいました。この映画らしい、お茶のシーンだったのですよ。
それにしても!インディアン!!速いですね〜!! 思わず「おおおーーーーーー!!」ってこちらも力入りました。 タイヤを肉きり包丁で削いでみたり、ウィスキーの蓋を使ってたり。その型破りさにもビックリ。 あのゴーグルをつけたバートの顔は、「紅の豚」さんに似てましたよね(笑)
世界最速ですが・・感動はむしろ速さじゃなくって、じんわりと、しっかりと長くこころに留まる映画だと思います。
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