2005年アメリカ 監督 デヴィッド・S・ゴイヤー キャスト ウェズリー・スナイプス クリス・クリストファーソン ドミニク・パーセル ジェシカ・ビール ライアン・レイノルズ パーカー・ポージー 何度も何度もビデオショップに足を運んでもレンタル中だったらしい・・「ブレイド3」 借りれただけで、すでにもう満足げなだんな様ですが・・(笑)
私はというと・・「1」や「2」のお話の内容を忘れてしまいましたよ・・・結局どうなってたんでしたっけ。 ブレイドのW・スナイプスの髪型が前と違うのは分かる(短いのかな?笑)ええ〜っと、ちょっと可笑しい(ごめん〜) 相棒のウィスラー クリストファー・ウォーケンが健在なのは嬉しい(なのに・・ね 涙) 今回ブレイドは罠に落ちてヴァンパイアの奴隷と化した人間を殺してしまったため、連続殺人鬼としてFBIに逮捕されてしまう。窮地にたったブレイドを救ってくれたのが、ウィスラーの娘アビゲイルとハンニバル・キング(なんて名前でしょうか)が率いる人間のヴァンパイアハンター集団“ナイトウォーカー”。
アビゲイルを演じるジェシカ・ピールは最高にカッコいいです!もしかしたら、ブレイドよりもカッコいいかも。「ステルス」もそうだったけど、ジェシカ・ピールってこういう役がすごく似合うんですね。 しかも弓(ですよね、一応)使いに弱い私(爆)いやぁ〜、参ったわ。 ハンニバル・キングはどっちかっていうと、口八丁でタフが売りですよね。なんだか雰囲気が変わっちゃいます、彼のシーンでは。
それに比べて、今回の敵はどうでしょうか〜!! ヴァンパイアの始祖ドレイク!最強なんですよね・・・最強の敵のはず・・・ なのにねえ・・なんて姑息なんだ〜!!いや、そういえばブレイドの敵ってみんな結構やることが小さいですよね。 正々堂々と闘えばいいのに・・いない間に基地を襲ったり、子供を人質にとったり。最強の敵のやり方とはとても思えませんよ〜。はぁ〜〜・・敵がこうだと・・がっくりですね。
ブレイドの殺陣も以前より少ないような気がしたのですけど。 爆破シーンとか派手なシーンは多かったですけど。 ウィルスのブレイドへの影響も結局どうだったんでしょう・・・はっきりしないまま。 これで最終章だとすると・・・ちょっと不満が残ったなぁ。 それにしても、ブレイドの赤シャツ・・血の色?う〜ん、派手でした(笑)
2004年アメリカ=イタリア 監督マイケル・ラドフォード キャスト アル・パチーノ ジャレミー・アイアンズ ジェセフ・ファインズ
子供のころ、少年少女向けに書き直してくれたお話を読んだのがシェークスピアとの出会いでした。 その後大人になってから「リア王」「ロミオとジュリエット」「マクベス」「真夏の夜の夢」などは戯曲を読み直したのですが、この「ヴェニスの商人」だけは、子供の頃の印象そのままで特に読む返すこともしないまま・・でした。 他の作品に比べると特に登場人物の印象が薄かったせいでしょうか。肉1ポンド!っていうなんとも残酷な言葉だけは子供心に刻み付けられたのですが。悪人が裁判に負けてめでたし、めでたし・・で完結・・っていうお話のはずだったのです、私の中では。
だからねぇ・・・ちょっと驚きましたね。 いきなり顔につば・・でしたから。 ユダヤ人たちは、ゲットーに隔離され、蔑まれて生きている・・その理由が利子をつけてお金を貸すから・・って今の時代なら普通のことなんですけど・・この時代では金に汚ない、欲深い行為だとは。なら、借りなきゃいいのに・・。 バッサーニオ・・もポーシャに求婚するためにお金を借りるなんて・・しかもなんでしょう、当たり前のようにアントーニオに頼むのですからね・・お金がないなら、身分不相応な結婚を望むんじゃない!なあんて思わず思ってしまいましたわ(苦笑) アントーニオはバッサーニオの親友なんですよね??親友・・・・ う〜〜ん、なんですの?アントーニオのあの目線。恋人を見るかのような・・ ジェセフ・ファインズ、可愛いですよね、睫毛もやっぱり長い(笑)時代物の似合うこと。そんなバッサーニオ(ジェセフ)ににっこりお願いされて、ああいうことになってしまうアントーニオ。なんともふがいない・・。しかしふがいない役がとても似合うジェレミー・アイアンズの斜陽的魅力(いや、誉めてます) しかし、しかし、頬にキスじゃなかったよ・・あれってどうみても(ごにょごにょ・・以下略・・にしとこう 笑)
シャイロックを演じるアル・パチーノは魂こもってましたね。なんだか凄かったわ。あの日頃の積み重なった恨み、憎しみのこもった目の力。 悪役のはずの彼に最初から同情気味に見てしまったので、裁判のシーンでもポーシャの凛々しさは良かったけどなんだかシャイロックが気の毒に思えて。 財産を奪われ、娘にも去られ、しかも宗教まで変えないといけないとはっ!!宗教云々は、私子どもの頃のお話には覚えが無いなあ・・ やりすぎじゃないですの?キリスト教徒側の方たち。 なんだかとっても複雑な思いが残った映画でした。 ラストシーンのシャイロックの娘の顔にあらわれた表情・・彼女は何を思っているのでしょうね・・
というわけで、戯曲今度読んでみようかと思います。子供向けに書かれてなかったこともあったのかしらね?と思うので。
複雑な思い・・ですけど、映像や衣装、雰囲気には文句のつけようがなかったですね。中世の絵画をみているかのような・・ヴェニスの風景も見事でした。
2006年04月24日(月) |
「Mr.&Mrs.スミス」 |
2005年 アメリカ 監督 ダグ・リーマン キャスト ブラッド・ピット 、アンジェリーナ・ジョリー 、ヴィンス・ヴォーン 、アダム・ブロディ 、ケリー・ワシントン
夫婦喧嘩は犬も食わない・・と言いますが、いやぁ〜、ここまで行くとレベルが違いますね、超次元です。 南米での二人の出会い、なんともムードありましたね。 しかし・・5年いや6年でしたっけ・・バレないはずがないけどね・・などという突っ込みは置いといて(苦笑) どちらも超一流の殺し屋っていう設定が、これほど似合う二人はいないのではないでしょうか。ゴージャスです。 ブラピはもちろんカッコいいのですが、アンジェリーナ輝くように素敵でしたよね。最強でしょうか。足も綺麗です、これじゃあ、ブラピが落ちちゃってもしょうがありません(笑)
キッチンでの闘いが、なんとも凄かったですが。あのオーブン?でしたっけ、武器庫には圧倒されました(笑) どちらかというと、容赦ないのが女性のほうの・・ような気がしましたね。
いろいろ考えて見る映画が続いたので、ただただ楽しみながら見れるこういう映画もいいかな・・って思いましたが。 どういういわけか、最近地味映画づいているせいでしょうか。 あぁ・・もったいないだの、やりすぎだの・・と思う気持ちが捨てきれず(苦笑)心から楽しめなかったのですよ〜(汗) 後半、もう少し、闘うシーンを減らしてくれても良かったのでは・・と思いました。 でもまあ、中途半端にメンタル面を入れてもダメだったかなあとは思いますが。ちょっと疲れてしまったのですよ、見てて。
2004年ドイツ 監督アヒム・フォン・ボリエス キャスト ダニエル・ブリュール アウグスト・ディール アンナ・マリア・ミューエ トゥーレ・リントハート
ドイツ、ギムナジウム、美しい青年たち・・といえば・・どうしても萩尾元望都さんの「トーマの心臓」などを思い出してしまいますが・・1927年実際に起きた事件(「シューテクリッツ校の悲劇」と呼ばれているそうですが)を元に作られた映画だそうです。
若さって・・若さって・・。 「真の幸せは一生に一度しかない、後はその瞬間の思い出に罰せられて生きてゆくんだ。それはなら僕らは一番美しい瞬間にこの世を去るべきだと思わないか?」 愛をもはや感じなくなった瞬間に命を終わらせること。そしてその時には、愛を奪ったものを道連れにすること。 ワインを飲まなくても酔える・・若さをこう表現したのはゲーテでしたっけ。
誰かを想って詩を書いたり、振り向いてもらえない苦しさに悩んだり・・そういえば・・私にもそういう時はありました・・詩のノートとか持ってたし。 そういう若い時にこんな映画見たらきっとね、涙出るんじゃないかしらね。
湖畔の別荘、美しいヒルデ。音楽とアブサン(アブサン、初めて見ましたよ、萩尾さんの漫画によく出てきましたよね、なんでしょうかね・・ワインとかじゃないとろこがまたね・・なんとも退廃的で)に酔いしれて。 それなのにね・・もうしっかりと根の張ったような・・私には、彼らのこの美しい時間に酔えない自分がいましたわ(涙) 心配しなくてもまた他に好きな人は出来るよ・・とか、人生の美しい時って決して一度だけじゃないから・・とかね。 感情移入があまり出来なかった理由はもちろん私が、もうそんな繊細な思いを忘れかけているっていうこともあるんだけれど・ええ〜っと・・・キャストが・・顔が好みじゃなかったって言ったら・・申し訳ないですが(汗) ダニエル・ブリュール君、「ラヴェンダーの咲く庭で」良かったですよね。でもでも・・この映画では結構顔が丸っぽく見えたりして・・私としてはもっと細面の繊細な方にやってもらえたら・・と。あとギュンター役のアウグストさん。ヘルムート・バーガーの再来と言われているそうですが・・う〜ん、う〜ん。私はポール・ベタニーに似てるなあって(誤解されるといけませんので書いておかなきゃ。私はポールは大好きです!)けだるげなムードは良かったと思うのですが・・まだまだ退廃さが・・ね。 そして一番納得いかないのは、ヒルデとギュンター、二人に愛されるハンス!すみません・・彼のどこがいいのか・・魅力を感じないのよ〜〜。
映画の雰囲気とかはね・・とても良かったと思います。 そしてヒルデ役のアンナ・マリア・ミューエ。残酷さと無邪気さと・・少女と女性と。憎らしいけど、魅力的でした。 それにしても・・みんな色白いです(笑)
青い棘・・この邦題はなかなかいいですよね。 原題は、なんていうのか知らないのですが。 棘の痛みは、甘美な、けれでも癒えない痛み。 人生最高の時を思い出しながらも・・それを抱えて生きてゆくのも・・そんなに悪いことじゃないよ・・ね!ね!
2006年04月20日(木) |
「ブロークバックマウンテン」 |
2005年アメリカ 監督アン・リー キャスト ヒース・レジャー ジェイク・ギレンホール ミシェル・ウィリアムズ アン・ハサウエイ
見終わっていろいろ思うことがあるけれど、今すごく浮かぶのは、あのブロークバックマウンテンの空に浮かぶ雲。 イニスとジャックが一緒に過ごした、唯一の彼らだけの時間。その後、一度も訪れることの無かったその場所の夏の日々。 山の向こうに広がる空って、なんていうか平地に広がる空とはまた違うんですよね、1日1日、少しづつ違っている、スクリーンに広がるあの空は、とても印象に残りました、こういうのはやっぱり映像の持つもの・・なんでしょうね。
印象的・・といえば、二人の出会いのシーンも好きです。雇い主が戻ってくるまでずっと待っている二人。イニスはすごく辛抱強く、無言でずっと待っているのですよね。ジャックは、髭剃ったり、イニスの方を見たりして。なんだかここって二人の生き方・・まではいかないかもしれないけれど、持っている資質・・みたいなものが現れているようでいいシーンだと思います。 少しづつ・・親しくなっていくあのあたりもいいですよね。イニスがやっと喋るようになって。
世界に彼らだけしかいない・・山を下りて、別々の道を行く二人。やがて4年後に再会するときまで、彼らはお互いの存在がそれほど大きいとは自覚していなかったのかもしれないけれど。 でもあの再会は熱かったですよね・・原作を先に読んで奥さんに目撃されることを知っていたものだから・・思わず、ダメダメ・・そんなとこで・・って突っ込みたくなりましたが。しかし、奥さんにしたらね・・それはもう驚きなわけですよね。そんなこと今まで疑ってもなかったのだから。 釣り道具のことも・・なんていうか・・奥さんのあのメッセージは切ないよね。 イニスは、一緒に牧場をやろうというジャックの提案を受け入れることも出来なかったけれど、奥さんとの生活も守れなかったわけで。でもなんだかそれも彼の性格や幼いころのあの強烈な体験(父親に見せられた)からすると無理もないことなのかしら・・まさか自分がそうなるとは・夢にも思ってなかったわけだから。 どうして彼でなくてはいけないのか・・説明することなんて出来ないでしょうね、きっと。そして、お互いにお互いを求めているんだけれど・・ストレートに気持ちを出すジャックとなんでもしまいこむイニスでは、また少し違いがあって。 イニスの奥さん役のミシェルも良かったのですけど、ジャックの奥さん役のアン・ハサウェイ!ウエスタンな服がとっても似合う彼女は、私「プリティ・プリンセス」の時はそんなに好きじゃなかったのだけれど、今回とても存在感あったと思うのですよ。
原作を読んだとき、絶対映画でも泣いちゃうだろうなあって思っていたシーン。 イニスがジャックの部屋であるものを見つけるシーンですね・・あそこはやっぱりぐぐっときたのですが。 そこ以上に涙が出てきたのは、それをもって降りてきた彼にジャックの母親が見せる表情ですね。二人の間に無言で交わされる・・あの視線に・・・なんだかほろほろきちゃいました。母親はわかっていたんでしょうね、きっと。 あ、そうそうその前にイニスがジャックの部屋の窓から外を見渡していて、そしてあのクローゼットにひきつけられるシーン、あそこも好きです。
ジャックのお父さん・・は、原作ほどキツイ感じでは描かれてなかったですよね。 ジャックが幼い時に受けた体験も描かれていませんでしたから、イニスが確信した衝撃的な「ある考え」も映画では語られていませんでしたし。 なので、原作よりも優しいラストでしたよね。イニスの娘さんの話も入っていましたしね。
立っているジャックをイニスが後ろから抱きしめるシーン。 原作でジャックが語っていた、忘れられない思い出である・・このシーン、あるかしら・・って楽しみにしていたのですよ。 ありましたね・・・ でも夜のシーンではなかったですけどね。 離れ離れの辛い人生の中の、ウソ偽りのない、魔法のような幸福な時間。 二人の表情が忘れられないなあ。
2003年フランス 監督エレオノール・フォーシェ キャスト ローラ・ネマルク アリアンヌ・マスカリッド トマ・ラロップ
もの静かなクレール。 おとなびた雰囲気の中に、時折見せる(歳相応の・・きっとまだ10代なんだよね)あどけない表情が印象的でした。 スーパーのレジが仕事。家に帰ると大好きな刺繍(ウサギの毛を使ったのなんて、可愛いですよね)をはじめるんだけれど、刺繍をしてるときってなんだかキラキラしてるんですね。刺繍って言っても私が想像していたようなのじゃなくって、ビーズとかスパンコールとかを使ってるまるで芸術品のようなの。 そんなクレールが思いもよらない妊娠という事態になって・・・それをどう受け止めたらいいのか、自分でも分からないうちに・・子供の父親とはうまくいかず、母親にも打ち明けることができない。 やがてスーパーのレジの仕事も休んで。 しだいに大きくなってゆくおなかを、鏡に映してみたり・・戸惑っているんでしょうね・・ そんなとき、刺繍の先生であるメリキアン夫人の元を訪ねるんだけれど、夫人は愛する息子を失ったばかり。 命を授かったクレールと失った夫人と。言葉少ない二人の間を埋めるのは、刺繍という沈黙の作業。だんだんと、本当に少しづつ・・二人が心を通わせてゆく様子が、なんとも静かに、自然に描かれてゆく。 自殺を図った夫人のために病院に(彼女の)身の回りのものを持ってゆくクレール。夫人の心が落ち着いてきて・・人と会うのに身だしなみを整えたいんじゃないかって・・お化粧品とか持ってゆくんですね、そういう彼女の心使い、これは夫人も嬉しかったんじゃないかな。
夫人の息子と一緒に事故に会ったギョーム。彼はクレールの唯一の女友達のお兄さんでもあるんだけれど・・クレールは前から彼のこと、好意をもっていたのかしらね・・そういうところは全然説明されないんだけれど、クレールの視線、笑顔、二人のあいだに流れるもの・・そこからいろいろ想像してしまいます。
クレールって、とっても神秘的な雰囲気を持ってて、黙ってると凄く大人っぽいのに、笑うととっても可愛らしいし、悲しそうな顔だと・・かばってあげたくなるんですよね。魅力的ですよね。 お母さんに妊娠のこと、気付いてもらえるかな・・と思って思い切ってコートを脱いでみたのに・・全然気付いてもらえなくって・・すごく悲しそうな顔がね・・なんともいえなかったです。しっかし・・お母さん、なぜに気付かないかな・・ クレールの長くて、くるくるした髪、綺麗な色ですよね・・それを束ねてブルーの布で巻いて・・フェルメールのターバンの少女・・みたいでしたよね。 愛用の緑のコート、あれ、私すごく気に入りました。ああいうの、いいな〜。
やがて退院した夫人とクレールは、二人で大きな作品を作っていくのですが・・大きな赤い布の刺繍・・・綺麗ですよ〜。 最後にクレールはある決意を夫人に告げます、その決心がなんとも嬉しくて。 静かなラスト・・でも優しく包み込む。素敵な作品でした。
2005年アメリカ・フランス 監督トニー・スコット キャスト キーラ・ナイトレイ ミッキー・ローク ルーシー・リュー エドガーラミレス クリストファー・ウォーケン ジャクリーン・ビセット
だんな様がこれを借りてきた時・・え?これ見るん?と思わず言ったほど。かなり酷評を目にしていましたから期待感がなかったのが良かったのかな。 私には、それほど酷い作品には思えなかったです。
ハリウッドスターを父に持ち、モデルとして活躍しながらもセレブ的な生活に満足できず、飛び込んだ世界はなんとバウンティ・ハンター(賞金稼ぎ)。 実在の女性ドミノ・ハーヴェイをモデルにしたこの映画、きっと監督は彼女の魅力にはまった一人なのでしょうね。 ただ残念なことにこの映画の中では、彼女の持っていた(と思う)カリスマ性や魅力(だって、こういう世界で生きてゆくにはそれだけのものが必要だと思う)が生かせきってないように思う。 もちろんキーラちゃんは頑張っていると思う。短い髪、濃い化粧、キツイ口調に大胆なポーズ(おまけに下着ダンスや、ヌードだって見せちゃう・・という!)。だけれども、なんていうか、ドミノ自身の魅力っていったいなんだろうって聞かれると・・これが・・ね、なんだろうか・・と。 むしろ、彼女の仲間たちの方が魅力を放っていた。ミッキー・ロークの演じるボス、彼は今回、どちらかと言うと癖を抑えた渋い演技でそれが貫禄を感じさせる。 そして仲間でありドミノに心を寄せるチョコ!エドガーラミレスって何に出てましたっけ?彼すごく印象的でした。何かというとスペイン語で話し、キレてるんだけど、でも彼女を見る目がね・・ドキッとするんですよね。何か行動を起こす時には、結んでる髪をほどくんですよ!普通は邪魔になりそうなんですけどね・・でもまるで彼自身を解き放つように。それがとても印象的でした。 でも彼とドミノのラブシーンは、私はなかった方が良かったと思ったな。あのモーテル?のようなところで、慰めようと訪れた彼(でもまた上手くいえないでスペイン語でしゃべってしまう)に向かってドミノはケンカ口調で追い返しちゃう。 あのままの状態で・・でも最後は・・っていう方が良かったんじゃないかな。チョコには気の毒だけど。 あと別の意味で一番注目の人だった・・アラブ人の彼・・彼もまた印象的でしたからね。
ジャクリーン・ビセット(つい先日「オリエント急行殺人事件」で若く輝く彼女を見たばかりだった)やクリストファー・ウォーケン、ルーシー・リューと脇を固める方々も、みな個性的で良かったのですね。 回想の形で進められるストーリーは、前半はとてもテンポよく進んでいったと思うのですが、後半にダレてしまったのが残念でした。 そしてあの独特の映像・・あれはきっと監督さんのこだわり・・なんだろうなあ・・と思いつつも・・う〜ん、微妙だったような。
ドミノの行動や言動に共感することが出来なくて。そもそもやっぱりセレブの気まぐれや甘えのように思えてしまうから。 でも、愛する父親を無くし、買ってもらった思い出の金魚も死んで、人やものに特別な感情を抱くことをやめにして、突っ走ってきた少女が、結局そういう(捨てようとした)感情を捨てることは出来なかったっていう、その最後がね、私は気に入ってます。仲間への気持ちや、母親に最後にかける言葉(あまりに唐突ですが・・)に表された・・
あ、あとね、驚いたのは「ビバリーヒルズ白書」の二人!役柄のまま、そのままの登場でしたから驚きましたね。しかも、人質にされてますから。
実在のドミノは、この映画が完成する前に、自宅で謎の死を遂げたそうです。 DVDの特典映像で、彼女の姿を見ることができます。 細くて、独特の雰囲気のある人でした。
2006年04月06日(木) |
「イン・トゥー・ザ・ブルー」 |
2005年アメリカ 監督 ジョン・ストックウェル キャスト ジェシカ・アルバ ポール・ウォーカー スコット・カーン アシュレイ・スコット
カリブ海です!美しい海、お宝と冒険と。 もちろんサメも出てきます。海でお宝と言うと、やはりそうです、幻の沈没船。 ところが、そこには大量の麻薬を積んだ密輸飛行機がからんでくるのから・・危険な匂いがしてきますね。
TUTAYAの「ジェシカ・アルバ祭り」(「ファンタスティック4」とこれですね)でだんな様が借りてきましたわ。もちろんジェシカの水着姿が観たかったのでしょう(笑)いや、でも大丈夫(?)私もジェシカは大好きだもん。そして何より、ポールが出てますもん〜(笑) 贅肉のかけらもない、二人のナイスバディぶりは見事です! ジェシカって、変にいやらしい色気がないんですよね。可愛いわ〜。そしてポールは常にナイスガイ! なんて爽やかなカップルなんだ〜。キスシーン、結構多くて、ベタベタしてるんですけど、これがね・・全くいやらしくない。青い海に相応しい、ナイスカップルでした。
でもあまりにナイスカップルな二人だけに、やっぱり周りには一癖も二癖もある人物たちを集めないとね・・お話にならないから(苦笑) 調子のいい友達や、お金に目が無い・・みたいな友達の彼女や。そして地元の怪しい人たち・・も。 ストーリーには、もう少しなんていうか、ひねり・・というか、面白みが欲しいところでした。後半は結構むごいシーンもありましたね。
海と冒険と男と女・・と言うと、つい、思い出すのは「冒険者たち」ですね。 アラン・ドロン(細かったですよね〜)もリノ・バンチェラも。そしてジョアンナ・シムカスも全然ナイスバディじゃなかったですけど、でもすっごく印象的でした。 可笑しな映像とかもあったのですよ、見返してみるとね・・でも切なくて、いつまでも記憶に残ってる。 ついついこちらを見ながら思い出してしまったり・・したのでした。
海のシーンは、とても美しかったですね。 魚やサメと一緒に泳いでる・・・これって、本当に俳優さんたちがやってる・・って聞きましたけど。すごいですよね。 でもたしかにジェシカとポールなら出来そうですもんね。
こんな美しい海ならもぐってみたいものですね。 でもサメは・・やっぱり・・嫌だなあ(苦笑)
2006年04月04日(火) |
「レオポルド・ブルームへの手紙」 |
2002年イギリス・アメリカ 監督メヒディ・ノロウジアン キャスト ジョセフ・ファインズ・エリザベス・シュー ジャスティン・チャンバース デボラ・カー メアリー・スチュアート・マスターソン サム・シェパード
“ブルーム”への手紙・・この題名から、この映画をレンタルした私(苦笑) いや、申し訳ない・・頭を下げたい思いです。いやいや、違うか、逆だわ。ありがとう、お礼を言いたいの。借りて良かった。
15年の刑期を終えて出所したスティーブン。彼は食堂で働くことになるが、そこでは経営者は厳しく、たちの悪い客が大きな顔を利かせている。 スティーブンの救いは、本を書くことと、(刑務所に手紙を送ってくれた)少年レオポルドに手紙を書くこと・・・・・
物静かで、ちょっと不気味なほど何にも動じないスティーブンの雰囲気に、彼の過去にいったい何があったのか、そして(服役しなければいけないような)事件とはどんなものなのか、興味を覚えながら見ていましたが。 映画の中では、それとはまた別にもうひとつのお話も進んでゆきます。
少年レオポルドの物語。夫への不信から浮気をしてしまい(それは自分の間違いだったと気付いた後に)夫と娘を事故で失ってしまう母親。そのことから少年の誕生を素直に喜べず、彼に辛く当たってしまう・・そしてある日、事件が起こって・・ この母親役をエリザベス・シューが演じています。すごい・・どうしようもないほど立ち直れない女性の姿を演じきって、観ていてなんともやりきれない思いでいっぱいでした。なぜ、こんなにひきずって、ここまでダメになるのか、少年には何も罪が無いのに・・。こんなにいい子なのに・・と。
少年とスティーブンの物語が、交差する後半。これをどう解釈するのか、それは見る人それぞれに受け止め方ができると思う。 でもどんな風に受け止めても、どんな風に解釈してもいいと思う。 ただ、ここにあるのは、過去の苦しさを文章を書くことで自分の中にしっかりと取り込んで(それは決して忘れるものではないと思うから)そしてその上で、これからの人生に希望をもって生きようとする・・ひたむきさ。
どこまでも青い空の下、ただただ走ってゆくスティーブンの姿・・冒頭のシーンに繋がるこのシーンが、最後に再び登場した時、思わず涙が込み上げてくるのでした。 幸せになって欲しい、自分の人生を掴んで欲しい・・・大丈夫、大丈夫・・あなたたちなら・・・。とても、とてもそう思ったのでした。
あの母親にもね・・いろいろなことを思いましたよ、自分も母親なので・・ね。 自分のしたことを許せないから、自分の人生をめちゃめちゃにする・・自暴自棄になる気持ちは分かります・・でもね・・失ったものをいつまでも嘆くより、彼女に与えられた素晴らしいもの(息子の存在)に気付いて欲しかったな。彼女のこれから・・はどうなるんだろう・・そしてあの食堂の主人も・・・周りの人々もとても丁寧に描かれていたので、観終わった後いろんなことを思い、思い出してはいろいろ考える・・映画でした。 人は、時にはどうしようもないことをしてしまったり、自分ではどうすることも出来ないようなことになってしまったりするけれど。それでもやっぱり、どこかに小さな奇跡が起こって・・希望をもって前を向いていけるよ・・・・そんな気持ちを与えてくる・・心に沁みる映画でした。 あの母親も・・彼に与えた名前には、彼女の希望がこもっていた・・・んですよね・・少なくとも。
キャストは、とても豪華ですよね!懐かしい方々の顔ぶれも〜。 ジョセフ・ファインズの、あの瞳が忘れられないな〜。 そうそう・・睫毛・・彼の睫毛はすごい〜〜(笑)
2006年04月03日(月) |
「ア・サウンド・オブ・サンダー」 |
2006年アメリカ 監督 ピーター・ハイアムズ キャスト エドワード・バーンズ キャサリン・マコーマック ベン・キングズレー ジェミマ・ルーパー
2055年、タイムトラベルが可能になった世界。「タイム・サファリ」社では、6500万年前の白亜紀にタイムトラベルして恐竜狩をするハンティング・ツアーを売り出していた。 決して未来を変えないように・・タイム・パラドックスを防ぐため、ツアー客に徹底していたルール。しかし、完全なものなど・・やはりこの世にはなかった・・ ツアー中のある事故から、気づかぬうちに、恐ろしい未来が生み出されてしまう・・。
原作はレイ・ブラッドベリ。すごく短いお話ですからね・・映画になるとやはりかなり膨らませていますよね。人類絶滅・・とまでいってますから・・ 襲ってくるタイムウェイブ、迫力ありましたね。次にどんな風に変わってしまうのか・・ドキドキしました・・けど。 でもあの生物達・・もう・・た〜っぷり見せすぎ〜(苦笑)ヒヒとトカゲが合体したような・・あの生物は怖かった〜。なんでしょう、あの吼える声、なんともいえず、不気味でした。夜の場面が多くって・・よけい怖い。暗いところが嫌になりそうでした。 すっごい数のトカゲヒヒ(?)がナマケモノのようにぶら下がっているシーンがあるのですが・・あそこが一番怖かったですね。 サファリ社のツアー同行者隊長トラビス役のエドワード・バーンズ。強くて頼れる〜て感じより、どちらかというと・・ま、どうにかなるんじゃない・・って風な顔に見えて(苦笑)目が下がってるせいかしら(笑) ベン・キングズレーは曲者を演じるのは上手いですよね。でも意外と出番は少なかったですね。
これでもか、これでもか・・といろんな生物たちが出て来るものだから・・そして、やっぱりだんだんと仲間が失われていって(そうして、それはやっぱり次はあの人かしら・・っていう順で)パニック映画らしい、つくりでしたね。 でも最後まで気が抜けず・・ドキドキしながら観ましたから。
印象的だったのは、不完全理論。この世には完全なものなど・・存在しない・・っていう。 そして原作とはちょっと違ったひねり(?)もあったのです。あ、そっちだったのか・・っていう。
原作ではそのまま、放り出されたラストが怖さの余韻をひっぱってましたが、でも映画では・・ちゃんと・・大丈夫でしたね。大丈夫でないと・・困るものね。
よくSF映画とかでは、タイムマシンでささ〜っと行ってきて、ささ〜っとかえってきたりしてますけど。 過去のほんの些細なこと、ほんとに、ほんとに、え?あんな小さなことが・・っていう変化がこんなに恐ろしいことになるのなら・・タイムマシンには気軽になんて乗れませんよね。 ドラエもんものび太君も過去をどんどん変えてますけどね(笑)そうそう、ドクだって(笑)
近未来の町の様子。意外と普通っぽかったですね。 車とかが走ってるシーンと歩いてる人物の姿が・・なんだかとても作り物っぽく撮れてたのは・・・あれはわざとなんでしょうか・・違和感ありましたが。
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