2003年イギリス・フランス なんとクデヴィッド・マッケンジー キャスト ユアン・マクレガー ティルダ・スウィントン ピーター・ミュラン エミリー・モーティマー
あぁ〜、ドキドキしました。子どもが寝ている時に見てよかったです。
ユアンって、すごいなあって思いますね。1作1作全然違いますよね。ついこの前SWと「アイランド」を見たばかりですけど。 そして、この作品のユアン・・いいです!!好みです。 何か、満たされるものを求めて求めて、でもどうにも出口が見つからない・・そういう、彼の表情・・・良いですよねぇ。 悪い男なんです、人妻を誘惑して、関係を持って、でもそれが旦那(自分を雇ってくれてる)にばれてもそれほど動じてなくって。けれど彼女が好きってわけでもなくって、他の女性にも・・・ でもね、悪く思えない・・いえ、いけないんです、たしかに。でも、ほら、女性だって・・無理やりって訳じゃなくってね(汗) そういうシーンが多いのですけど、自分の中の空虚なものを埋めてくれるものを探しているかのような、でも満たされないような。ほら、あの霧の中を進んでゆく船のような・・・彼の心もいつまでも霧の中をさまよっているかのよう・・でしたね。
彼に誘惑された人妻が、それまでは生活に疲れた・・一人の妻というより、母親の顔をしていた女性でしたけど、すごく女の顔になっていくのが・・・印象的でしたね。
ジョーが発見した水死体と彼との関係、そして最後の裁判まで・・どうなるかとハラハラしました。 ジョーの心の闇・・ますます深くなっていったような・・。 ユアンの表情や、ちょっと暗い映像や、港の風景・・雰囲気ある映画でしたね。
私的には今回、ユアンの服装もかなり好みでした。ブルーのパーカー(?)とか。船の上で本を読んでいた時にきていた白いタートルネックセーター!! タートルですよ!タートル!!しかも白!イイ男はやっぱりタートルが似合います(きっぱり!)
あ、それからね、この映画、意外なことにお茶のシーンも結構ありましたね。 う〜ん、書けるかしら?Tea&Cinamaに。
2005年08月15日(月) |
「ビハインド・ザ・サン」 ネタバレあり |
2001年ブラジル 監督ウォルター・サレス キャスト ロドリゴ・サントロ ラヴィ=ラモス・ラセルダ ホセ・デュモンド
見てよかった〜〜!!これね、絶対お薦めされてないと見てなかったと思うのですよ。そりゃあ・・ロドリゴは見たいけど、でもほらパッケージに載せられていた「土地争い」やの「血で血を洗う」なんて読んだら。好きな話じゃないし・・ってことで敬遠してたはずの映画。つるばらさん、お薦めありがとうございます。
地味映画の感想に載せたり、絶対お気に入りにも入れようと思うので、ここではあんまり感想書きませんけど。 でも叫ばせてください〜〜。ロドリゴ〜〜〜!!素敵!!もうやられちゃいました。「ラブアクチュアリー」のメガネ姿も良かったけど、この映画のロドリゴ!!純粋なあの瞳、優しい笑顔、外の世界を垣間見た・・あの眼差し。そして灼熱の太陽が似合うのです〜〜〜。
坊や役のあの少年も素晴らしいですよね。読めない人魚姫のお話を想像して、身振り手振りで語るシーン。お兄ちゃんの背中を押すブランコのシーン。そして、最後の(最後のシーンは、最初のシーンを繋がっていましたね)・・・ 思い出すたび、もうこみ上げてきます。
復讐と血で血を洗う争い・・でもまるで童話や寓話の世界のような。 印象的なシーンもいっぱいでした。
この後ネタバレです。 未見の方は絶対見ないでね。
悲しい争いを終わらせたのが、兄を思う少年の決心だったというのが・・・最後、もしや、もしや・・って思いましたけど。 悲しいです。少年が「海の底では誰もがみんな笑っているんだ」っていいながら、死に向かって歩いてゆくところ・・思い出しても涙が出てきます。 名前もつけてもらえなかった少年・・少年が生まれた時争いで、名前も付けられないほどのことがあったのでしょうか・・そしてその後も、名前をつけてもこの子もまた殺されてしまう・・っていう気持ちもあったのでしょうか。 サーカスの男がつけた名前が「パクー」川の魚の名まえ・・だって坊やは文句を言ってましたね。 そして、最後に兄のトーニャの前には海が広がっているのです。 このラストシーンも、いろいろなことを思わせてくれる・・・見事なシーンだと思います。
2001年アメリカ 監督 ジョエル・コーエン キャスト ビリー・ボブ・ソーントン フランシス・マクドーマンド マイケル・バダルゴ スカーレット・ヨハンセン
義理の兄の経営する理髪店で働くエド。おしゃべりな義兄のとめどもない話を聞きながら、無口な彼は毎日毎日、お客の髪を切る。 妻は、勤務先の上司のデイヴと不倫をしているらしい・・ ある日、店に髪を切りに来たセールスマンの話にちょっとした興味を覚えたエドは、出資金を得るために不倫をネタにデイヴを恐喝してみるのだったが・・・
ちょっとした気持ちだったのでしょうね、本当に。 髪型を変えるくらいの・・。ちょっとお金をもらって、もうけ話に乗って。もしかしたら、冴えない自分の人生も少しは変わるかもしれない・・と。 それがあんなことになってゆくとは。
静かで、堅い眼差しのエド(ビリー・ボブ・ソーントン)イイですよね〜。 私の中では「スリング・ブレイド」のイメージが強い彼ですけど、いや、ハンサムなのですねぇーー!!デイヴなんかより、よっぽどいい男だと思うのですけど。 でも無口で表情を変えない、彼の内面は、あの少女(スカーレット・ヨハンセンですよぉーー!可愛いですねぇ・・でもやっぱり口元はセクシーです 笑)の言ったように激情型だったのかもしれませんね。 エドの中の秘められた声がナレーションとなって、どんどんと語られてゆくように。
不思議なシーンも出てきますしね。 見終わった後から、いろんなイメージや、思いが湧いてくるような映画でしたね。 エドは、あんなふうでしたけど奥さんのこと、愛していたと私は感じたけど。ベッドで眠る彼女を見ているシーンとか。
DVDは劇場公開時の白黒とカラー版がありました。私は白黒で観たのですけど、雰囲気あってていいなあって思いましたよ。エドの表情とか、カラー版だと逆に想像できないんですけど・・どうなんでしょうか?カラーで見た方の感想を聞きたいですね。
2004年アメリカ 監督アレクサンダー・ペイン キャスト ポール・ジアマッテイト トーマス・ヘイデン・チャーチ ヴァージニア・マドセン サンドラ・オー
結婚を1週間後に控えた親友ジャックとワイナリーを巡る旅に出た英語教師のマイルス。 なんでも自信たっぷり、女性には目が無いジャックと、別れた奥さんのことをいまだ引きずっているネガティブなマイルスと。 正反対の二人・・なんだかどっちもどっちなのですけど、ジャック・・・だってねえ・・自分にはまだまだ魅力があるんだ、女性を惹き付けられるんだ!って思いたいんでしょうかね・・・でも・・ステファニーとのことがダメになったからって・・またすぐに・・しかも!誰でもいいんかい!って思ってしまいますよね。 方や、マイルス・・暗いよ〜、しかもすっごい後ろ向き・・なんかね、ジャックじないけど、しっかりしなさいよ!!って言いたくなってきますよね。 そんな二人だけど、でも、なんだか二人の会話とか聞いてると可笑しくなってくるのですよね、憎めないっていうか、いいコンビっていうか。
マイルスが語るワインのうんちくを聞いてると、全然ワインとか分からない私ですけど飲みたくなってきて。カリフォルニアの光溢れる戸外でワインを飲んでるシーンとか、美味しそうでしたよね。 偶然赤ワインがあったのですよ、珍しく。もちろん、お値段なんて恥ずかしいほどのものですけどね・・でもほら、空気を入れて香りを嗅いで・・あら・・なかなか美味しいような・・気がしてきます(笑)
寝かされて、熟成を重ねて、どんどん深い味わいになってゆくワイン。 人生も同じ・・かしらね?そうするとまだまだマイルスもジャックも熟成が足りないかもしれないですよね。甘さやほろ苦さも加わって、これからもっともっと深い味わいのワインになってゆくかも。
マヤはとっても素敵な女性でしたね、どうしてあんなに素敵な人がマイルスに〜なあんて思ってしまうほど(苦笑) ワインについて語る彼女の言葉は、とても自然で気持ちがこもっていて。 彼女がマイルスの書いた小説について語るシーンも好きです。 結末がちょっとよく分からないの・・そう話す彼女の言葉のように・・この映画もまたラストシーンは・・はっきりとは映さないのですよね、ニクイですよね〜。
栓を開けるまで、ワインの味はわからない・・でも開けることを恐れていては・・人生は始まらない・・。
2005年08月01日(月) |
「ラストコンサート」 |
1976年イタリア・日本 監督 ルイジ・コッツイ キャスト リチャード・ジョンソン パメラ・ヴィロレッジ リカルド・クッチョーラ マリア・アントエッタ
これはねぇーー、思い出の映画なのです。あれはたしか中学生の時。友達に誘われて「カサンドラクロス」を見に行ったのです。「カサンドラ〜」もすごくドキドキして面白かったのですけど、同時上映のこの映画。私の見た初めての純愛映画でしょうか・・とにかく少女ステラの愛らしさ、美しい映像がとても印象的だったのでした。 それから・・もう何十年・・この映画がなんとDVDになっていると聞き、どうだろう・・思い出のまま・・っていう方がいいかも・・と二の足を踏んでいた私を後押ししたのはつるばらさんからいただいたサントラでした。 久々に聞いた「ラストコンサート」のメロディの美しさに思わず涙が出てしまい、これはやっぱりまた見たい!!と決心したのでした。
前置き長過ぎ(失礼しました)
冒頭、ステラとリチャードの出会いのシーン、もう忘れていましたね、こういう風に出会ったのか・・そしてステラがこんなキャラだったとは。結構ゴーイングマイウェイ(笑)、奔放でリチャードを振り回すタイプだったのですね。 あのものすごく太くて長いマフラー、いやぁ・・凄い〜!!ステラ、結構パンパンしてます、足とか立派ですね(汗)でもやっぱり可愛いのです。彫りが深くて鼻が高くて、目はぱっちり、お肌が綺麗〜。 リチャードは、中学生の私にはなんだかとてもくたびれたおじさん・・って印象があったのですけど、まあ!!良い男じゃないですか!!アラン・リックマンみたいですよぉ。これは私が歳をとったせい?笑った顔とか、すごく優しそうで、甘えるステラを包んでくれてるようで。
ストーリーは、もう、純愛、王道ラブストーリーで。とてもシンプルで、筋書きも分かっていて、演出とかも凝っていたりしないのですけど。 でもなんていうのでしょう?なんだかすごくすーーっと入ってくるのです。こういうお話に凝った演出とかは却っていらないものなのですね、 もちろん、ヒロインの魅力によるところは大きいですよね。怒ったり、泣いたり、笑ったりするステラ。彼女のその変化にとんだ表情を見ているだけで楽しくなってきたり、辛くなったり。 私の好きなシーンは、あのまるでユトリロの絵に出てくるような(あれはモンマルトルなのでしょうか?)街角の階段を下りながらステラがアパートを見上げるところです。(ある理由があって)彼女は涙を流すのですけど、あの時の彼女の泣き顔の美しいこと、これはジャケットになってますよね。
最後は、いつのまにか、やっぱり涙が出ていました。 ひたすらにその人を愛して、その人に勇気を与えて。健気で一生懸命な彼女と、そんな彼女とともに生きていこうとするリチャード。 これは、もうやっぱり永遠の純愛映画ですよ!
もうひとつのこの映画の主役は、音楽ですね。あのテーマ曲(思わず口ずさんでしまう)とステラのための協奏曲、美しいです。 音楽と、美しい風景が、この愛の映画を一層盛り上げるのですね。
また見てよかったなぁ。またず〜〜っと心にしまっておいて、そしてまた何十年後に見て、涙したい。 ラブストーリーは永遠ですね(などと、久々に恥ずかしいようなことを言ってみたくなりました 苦笑)
DVDの特典で日本語予告版を見たのですけど、ナレーションの声優さんがかなりクールで硬質な声の方で(いえ、私は好きなのですけどね、この方の声)どっちかっていうと純愛ストーリーには向いてないなぁ・・って。ちょっと怖かったのです、予告(汗) 日本語版主題歌ってあったらしいですよ、それを歌っていたのはアン・ルイスさんだそうです。
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