2005年アメリカ 監督 マイケル・ベイ キャスト ユアン・マクレガー スカーレット・ヨハンセン ショーン・ビーン スティーブ・ブシェミ シャイモン・フンスー マイケル・クラーク・ダンカン
舞台は2019年・・近未来です。 今から14年後・・まだここまでの科学の進歩はないんじゃないかと思いますけど、でも未来にありえないことではないですよねぇ。 冒頭のヨットのシーンで驚かされ、彼らの住むコミュニティの描き方とかも、なかなか面白いですよね。 でも、ここまでアクション、アクションとは思わなかったのですよぉ。 カーチェイスとか凄かったですよねぇ・・痛そうでした。なんだかあまりにアクション続きなので、ちょっと疲れたのでした(歳とったかしら?私)
人間は生きるためならどんなことでもする・・ まさにこれを学んだのでしょうか、彼らは。逃亡の最中に彼らのために街じゅうがすごいことになってて、そして関係のない人たちまで死んでましたけど・・う〜ん、どうなんでしょうか、これは。 そしてどんなに高いところから落ちても、どんなことになっても・・たくましいですよねぇ、二人。 ヨットや、あの車、そしてバイク!!デザインとか凝ってましたね。あのバイク、乗ってみたいなぁ。
ユアンのキャラは面白いですよね、好奇心いっぱいで、少年ぽくって。スカーレットは、唇、色っぽいですね(いや、そういうことじゃなくって)、「真珠の耳飾の少女」のイメージがあったのですけど、強くて、でも少女のような無垢なところも見えてよかったです。 そしてショーン・ビーンですよ!!もうーー、なんでしょうか、なんでこんなに悪い男が似合うのか、そして今回はメガネもかけてますからねぇ、ますます好みなわけです。でもね、最後は・・・・あくまで知的にいって欲しかったわけです。 あそこまでやらせないくださいな、監督。 でも今回のキャラで一番印象的だったのは、ブシェミですよ!! 変だけど、可愛い、可笑しくって、存在感あって。良かったなぁ〜。
ラスト、どうするんでしょうかね?これから。すごく心配で気になる終わりでした。 このあとネタバレなので
自分のクローンって欲しいかしら?もし私なら。絶対誰もが考えますよね、これ見ると。 病気の治療のため、若さと延命のため・・お金があれば作りたいって思ったりするかもしれませんよね、未来には。 でもやっぱり自分は一人でいいでしょう。だって、与えられた記憶だけを持っているはずのクローンが、元の自分の持っている記憶を潜在的に受けついていてそれがだんだんと出てくるとしたら・・・ それこそ、どちらが自分か、自分にもクローンにも分からなくなるときがくるのでは・・って怖いです。 彼らは製品だっていいますけど・・でもそれは命あるものなのですから。 あのあとクローンたち、どうなるんでしょうね。世界にあれだけの数、二人づつ同じ人がいると思うと・・・
1998年アメリカ 監督 スティーブン・メイラー キャスト アリ・シーディ デヴィッド・リー・ウィルソン タイン・デイリー
「かってアメリカの夫婦の半分から三分の二は離婚した」
ダニエルの両親は離婚の際、母親が3人の姉を父親が末っ子のダニエルを引き取った。以来20年も会っていなかった兄弟。しかし、病気に倒れた母親の願いで3人の姉たちは弟を探すことにする。
この再会が4人にもたらしたもの。 例えば、両親が離婚した時一番大きかった長女。彼女は今も両親の離婚のショックをひきずっている。それは自分自身の離婚とも重なるところがあって。 バスの運転手をして自分たちを育ててくれた母の苦労も一番わかっている年頃なので、彼女はいまだに父親を許せないでいる。 でも三女や父親に引き取られた末っ子のダニエルは、幼くてそのことをあまり覚えていなくて。だから、複雑な気持ちは抱きながらも再会を素直に喜ぼうとしている。 「誰がいけないとか、何が悪いかとか分からないけど、でも嬉しい、今は再会をただ喜びたいだけ・・」 と三女が父親に告げるシーン。三女は間の悪いことを言ったり、オカシナ言動をいつもしてて、姉たちに「おバカ」(でもきっと愛情はこもってる)呼ばわりされているのですよね、でも彼女の純粋な気持ちが嬉しくて父親は「君は賢いね」って彼女に言う。おそらく生まれて初めて言われたのかもしれない、その言葉に驚いたように微笑む彼女の表情がよくって、ほろっとしてしまった。 次女は、長女ほどには父を憎んでいるのでもなく、でも三女のようには素直に喜べなくって。いろいろなことがあった夜、帰ってきた彼女が目にするシーンも好きだ。ソファーで窮屈そうに、でもぴったりと寄り添うように眠る夫と子どもたち。 この映画のジャケットもこのシーンだよね。じっと彼らを見つめる次女の目に溢れてくる愛情・・・う〜ん、じーーーんときます。
だけどね、この3人のお姉さま方、結構見た目とか怖そうで20年ぶりに会って、あなたの姉よ・・って言われてもちょっと遠慮したくなるタイプなのだけど。ダニエルは父親に引き取られて生活苦を知らずに育ったから素直で屈託無くって。姉たちを嬉しそうに迎えるのですよね。でも、婚約者の家族と姉たちの摩擦や、父親と母親の問題などもあって彼も少しづついろんなことを考えるようになって。 お話が進むにつれて彼の顔がどんどんと男らしくなってゆくような気がしましたね。
なんだかね、こまかく書きすぎてしまいましたね。 実を言うと、私の両親も私が高校生の時離婚したのでした。そして私も4人兄弟、幸い・・というべきなのか、私たち兄弟は揃って母親に引き取られたのでそれからも一緒に育ってきたのですけど。 そういうこともあって、この映画、なんだか私にはとてもずしーーんときたのでした。4人の姿を自分たち兄弟に重ねてみたり、いろいろと考えながら見ていました。
一度は永遠の愛情を信じた二人が迎える破局、それはどちらが悪いとか、何が問題なのかとか、決して簡単に説明できるものではないでしょうね。 すごろくのように、スタート地点に戻る・・それが出来たら、二人はまたもとのように一緒に生きることができるのでしょうか・・・
長女は、最後に一度も自分たちに会いにきてくれなかったと思い込んでいた父親には・・ある理由があったことを知ります。 なんだか、この理由だけ考えると父親の方が良い印象をもちますけど、でも母親もきっと必死だったのじゃないかしらね。彼女にはきっと子どもたちだけが支えだったのでしょうから。
彼らには、、まだまだいろんなことが起りそうだけど(ダニエルも結婚してもいろいろ問題起こりそうだし) でも20年ぶりに出会って、また再び家族に戻れそうな彼らの姿・・・嬉しいです。 離婚したことでその家庭は無くなってしまっても。 でも兄弟は兄弟で。父親は父親で、母親も母親だから。彼らは家族だから。 そのことを改めてしみじみと感じたのでした。
2005年07月16日(土) |
「スターウォーズ エピソード3 シスの復讐」 |
2005年アメリカ 監督ジョージ・ルーカス キャスト ユアン・マクレガー ヘイデン・クリステンセン ナタリー・ポートマン イアン・マクダーミド サミュエル・L・ジャクソン
この音楽、そしてこの冒頭の映像。 これで最後のエピソードかと思うとなんだか寂しい気持ちになりますねぇ。
最終話は、ずばりアナキンがダースベーダーになってゆく様を描いたエピソードなのですけど、冒頭はオビワンとアナキンの師弟コンビでの最高議長奪回作戦から始まります。 全然言うことを聞かない弟子と、でもその弟子に助けられちゃうオビワンのコンビ、あなたを置いていかない・・っていうアナキンの言葉、あとで思い出すと切なくなるなぁ。 う〜ん、なんであんな人の言葉を信じてしまったのかなぁ・・悪のフォースに取り込まれてゆくアナキンが悲しかった。愛する人を失わないためには、どんなことでのする・・っていっても、やってはいけないことでしたよね。 強気だけど、その実繊細で、認められたい、愛されたい、そして愛する人をもう失いたくない(母親のことがありますからね)と思う気持ちが彼を駆り立てたのでしょうか。ヘイデン君、熱演でしたね。 彼の精神は、そのあまりにも強い力を持て余したのかもしれません。
「大いなる力には大いなる責任が伴う」私の大好きなスパイーダーマンの中の言葉を思い出しました。
最後のシーンは、前シリーズに続いてゆく、始まりのシーンで終わっていました。沈んでゆく二つの太陽。 でもまたやがて太陽は登ってゆく・・ そしてフォースにバランスをもたらす者として選ばれたアナキンの真の意味での役割はこれから・・・なのですよね。 前シリーズ、また見返したくなりました。
どちらかというと前シリーズの方が好きなのですよね、私。何故ってハンソロが出てるから(笑)相棒のチューバッカがこのEP3には登場してあの声で吼えてくれたのが嬉しかったです。
前シリーズが完結した時、このシリーズを作ると聞いて、本心はええ〜〜〜、もう止めてくれなんて思ったのですよ(苦笑)そしてEP2に関してはね、アナキンとパドメのいちゃいちゃ度に酷い感想を書いた私ですが。 このシリーズが終わってみてうう〜む、これはなかなか良かったのではないかと思いましたよ。 これを見ることで、また前シリーズの見方が変わりましたね。お話にもっと深みが出たのでは・・と思います。そして、前シリーズの最終話、あの和解シーンにぐっときてしまうだろうなぁ・・このエピソードのアナキンを思い出して。
1995年 ノルウェー 監督:ベント・ハーメル 出演:スヴェレ・ハンセン、ヒエル・ストルモーン
むかしむかし、ある森の奥の一軒家に二人の兄弟が住んでおりました・・・
まるで、そう、童話か、昔話に出てくるような。 ノルウェーの雪の残る、森の中、1軒の家にファーとモーというお爺さん兄弟が住んでいます。 1段づつずれたような不思議な階段を降り、朝になったらラジオを聞き、窓から外を眺め、ご飯を食べては食器を洗い。クロスワードをしたり。 そして次の日もまた階段を降りて、ラジオをつけて・・・ うわぁ・・これはまさに地味映画だわね・・・夜中に見たのでその繰り返しに思わずうとうと・・て、きそうになったのですけど(苦笑)二人、あんまり喋りませんしね。 そして、どこか見たことがあるような、って思ったらあの「キッチンストーリー」のハーメル監督の作品だったのですね。
でもこの二人の兄弟が、とても味があって。 凍った国旗をお湯で溶かそうとしていた弟が、色が落ちてしまって、こっそりと慌てる様子や、クリスマスに飾り付けをする様子や。 ふふ・・と思わず笑ってしまう、微笑ましいシーンもたくさんあるのでした。
そんな二人の静かな日常に一人の男が入ってきます。 離れて暮らしていたファーの息子、コンラッド。スキンヘッドで、時々、奇声を上げて、卵をかえすかのように口の中で暖めている・・見た目かなり不気味な、息子の登場で、兄弟の日常は少しづつ変化を見せてゆくのです。
息子のために作るミルクセーキ。 すっごい大きな房のバナナの黄色が、この地味な映画の中での唯一の鮮やかな色でした。
ラストシーン・・語らない兄弟だけに、これがどういう意味を持つのかは見る人の想像だと思うのだけれど。 以下、ネタバレです。
弟は息子の登場で追い出されたのでしょうか? そうかもしれないけど、私は、モーは、コンラッドの登場で兄と自分との違いを改めて感じたのではないのかなあって思いました。 自分は旅行をしたこともなくって、この閉ざされた一軒家から出たことも無くって。ミルクセーキを作ってやる息子も無くって。 家の外の世界を知らない弟。 最後に飾ってある帆船をじっと見ているシーンがありましたよね。 もう高齢の彼だけど、いつも見ている世界と違うものを見てみたい。そんな彼の気持ちが現れているかのような気がしたのでした。
卵の殻を割って生まれてくる雛のように。旅立つ彼にエールを送りたいな。
見終わってから、じわじわと・・思い出す映画です。 地味映画にお薦めしようかな。
2005年07月13日(水) |
「dot the i」 ネタバレありますので! |
2003年イギリス・スペイン 監督 マシュー・パークヒル キャスト ガエル・ガルシア・ベルナル ナタリア・ヴェルベケ ジェームズ・ダーシー
dot the iってどういう意味だろう。 映画の中でカルメン(ナタリア)がキット(ガエル)に「キスは愛と言う文字を完成させる最後のドットよ」って言うと、キットが「LOVEにドットはないよ」って言うシーンがあってそれがとても印象に残ってるので、ドットってそこから来てるのかしらって思ってたら。 英語の慣用表現で「細部にまで注意を払え」っていう意味なのですってね。 なるほど〜、どんでん返しとサプライズが待ってるこのお話。冒頭にはお話のヒントになる映像が流れるし、よ〜〜く見てねってことなのでしょうかね。
裕福で優しいバーナビーにプロポーズされたカルメンだけど、友達が祝ってくれたパーティーの席でヘン・ナイト・パーティー(フランスの風習だとか!)の風習にしたがって独身最後のキスを会場に居合わせたキットとかわす。最初はおそるおそるキスを交わす二人が、どんどん情熱的になってきて、どうしようかと思うくらいに、長〜〜〜〜く、かわしてるのを見て、いや、もうこれってどうしたらいいん?まずいんじゃってハラハラしました(汗) このときのカルメンのボブスタイルで付け髭の男装ファッション、似合ってますよね。 二人の男性の間で揺れるカルメン、その名前のとおり、情熱的で、でも以前ストーカーに傷を負わされた過去があって傷ついていて。妖艶なんだけど、時折子どものように幼い顔を見せたり、魅力的な女優さんですよね。 大きな瞳と厚ぼったい唇がナスターシャ・キンスキーを思わせるような。 フラメンコを踊る彼女の、怒ったような顔が印象的です。
二人の男性、私はガエル君目当てでこの映画を観たのですけど、そしてもちろんガエル君はとっても素敵で、相変わらず目が印象的で、笑った顔が良かったのでした。でもバーナビー役のダーシー!彼にも私ふらふらしましたよぉ。なにせ優男好きですからねえ(笑)たまねぎのプロポーズに、まずやられちゃったし。
だからねえ・・・このあとネタバレですから!この映画はネタバレは絶対見る前には読まないほうがいいですから!!未見の方は読まないでくださいね。
カルメンをだまして映画を撮影していたバーナビー。 キットに惹かれるように仕向けたのも、恋に破れた自らの自殺シーンも、全部彼の仕組んだことだったとは! でもねぇ・・私はどうしても全部が全部、彼のつくりものとは思えないのですけど。カルメンが自分に抱かれている時のあの、心ここにない・・って感じのラブシーンを見ているときの彼の悲しそうな顔が切なそうで。もしかしたら、キットとの出会いを仕組んで置きながら、それでも自分を選んでくれる・・そんなストーリー設定もあるのでは・・と彼が望んでいたとしたら。 それはそれで、別の恋の物語ができたのかもしれませんよね。
だから、いくら騙されたといっても最後のあれはね・・酷いんじゃないかしらって思ってしまいます。 仕組まれたこととはいえ、カルメンはキットという恋人を手にすることが出来たんですもんね。あそこまですることはないんじゃないかしらね。 ま、映画的には、どんでん返しでショックな展開ってことでああなってしまったのでしょうか。
冒頭のシーン、見返したらなるほど〜って思いますよね。
2005年日本 監督 村上正典 キャスト 山田孝之 中谷美紀 国仲涼子 瑛太 佐々木蔵之介 木村多江 岡田義徳 三宅弘城 坂本真
22歳のいわゆるオタク青年、彼女いない暦22年の恋の初心者。 彼に訪れた人生最大にして・・もしかしたら最後になるかもしれない(失礼かな?)・・・女性との出会い。 そんな彼を応援する(ま、最初はみんながみんな応援って訳でもないのだけど)ネットの掲示板の名無しさんたち。 いかにも、今風なお話なんだけど、恋の相手のエルメスさん、彼女は今風じゃないよねえ。 なんだかね、もう忘れられた大和ナデシコっていうのかな、マドンナ的存在で。 美人で、お金持ちで、そうしてとっても性格が良くって、奥ゆかしくって、可愛くて。女性としての優しさを持った人っていうのは、彼女のような人のことなんだろうなあ・・って遠い目をしてしまったよ、私(苦笑)
山田君のオタク青年ぶりは・・やっぱりね、元がいいからね、どうしても可愛い男の子がオタク青年になろうとしている・・って感じなのですよね。だから、ちゃんとした服を着て爽やかな青年になっても、おお〜!!って驚きは無かったかな。 睫毛長くて、童顔だから、中谷さんと並ぶとどうしても姉と弟って感じがしてね・・恋人同士って感じがね、あんまりしなかったのですよ。
二人の恋の行方も名無しさんたちの反応とか、面白かったのですよね。そして応援しているはずの名無しさんたちが、逆に彼の一途な気持ちに自分たちも元気や勇気をもらったりしているのが良かったですよね。 ひさしさんが、奥さんにベノアの紅茶をお土産に買ってくるシーンなんて好きだなあ。そして奥さんは・・・ふふ・・この二人にはサプライズがあるけど、これは見てもらって・・。 ひろふみさんの「エルメスさん家行きの切符はJTBじゃ売ってないんだよ!」の言葉、良かったよね、そしてラスト、ひろふみさんがバスに乗るシーンもいいのです。
エルメスさんを探して秋葉原の街を走って、転んで、倒れて・・の電車くん。 ちょっとこのあたりはやりすぎかな・・とも思ったけど、恋はやっぱりネットの検索じゃ手に入らない、自分の言葉で伝えないと・・ってことだよね。 アニメTシャツを着た彼とエルメスさんがしっかと抱き合うシーン、お祝いカキコの花火があがって・・ とってもいいシーンなのにね・・私ってば道端にずっと置いてあるエルメスさんの高級そうなバッグが気になって、気になって(あぁ・・いやだわね、庶民だわ)
紅茶のシーンがあるって教えていただいて、もちろんUPしましたよ。 ベノアの紅茶、きっとこの映画で売上上がっただろうなあって思ったら、1.5倍だそうですよ!! おお〜!!私も欲しいです(笑)美味しいですもんね。 こんなことなら、だんな様にもこの映画見せればよかったかなあ。でもプレゼントしてくれそうにないかなあ(爆)自分で注文しようかな〜(笑)
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