2002年スペイン 監督 ラモン・サラサール キャスト アントニア・サン・ファン ナイア・ニムリ アンヘラ・モリーナ ビッキー・ペニャ モニカ・セルベラ
スニーカーを履く女、小さな靴を履く女、盗んだ靴を履く女・・・・ 5人の女性たちの人生がいろいろであるように、彼女たちの靴も様々だ。
「どんなに素敵な格好をしていても靴がダメじゃね」とか「靴に凝る人こそ、本当のお洒落さんだよね」とか聞いたことがあるけれど。そしてそのたびに私も素敵な靴が履きたいな・・と思うけれども・・・私の靴と来たら・・・。この映画を観て帰って、思わず靴箱の中を覗いてみちゃったわ。 あ、でもサイズはちゃんと合ってるし、もちろん盗んだ靴じゃないけれど。
2つも小さなサイズの靴を履くイザベル・・冷え切った夫との仲、彼女の心も小さな靴の中の足のように悲鳴をあげているかのよう。 職場からこっそり盗ったハイヒールで毎夜ディスコで踊るレイレ。別れようとする恋人になりふり構わずすがりつく彼女が痛々しい(っていうか、あんなにすがれないよね・・すごいかも) 血の繋がらない3人の子供を育てるマリカルメンも大変だ・・一生懸命やっても「ママに会いたい」って幼い息子に言われ涙が溢れる・・
そんな彼女たちの行き場の無い感情や、愛を求める姿に、ふぅっとため息ついたり。タンゴを踊るアデラの恋の予感にドキドキしたり(「オールアバウトマイマザー」の彼女、ここでも、やっぱり可愛くって)いろいろ複雑な思いで観ちゃいました。 群像劇の楽しみは、登場人物たちが最後にどんな風に結びついてくるのかってことでもありますよね。意外なつながり、だけど、上手く結びつけてありましたね。あ、でもレイレの元恋人クンにはかなりビックリ・・っていうか、ドキドキしちゃった、あのシーン(きゃ) マリカルメンの家族のシーンには、ほっとしました。娘が戻ってきたことでどこかかけていたピースがはまったような感じで。
いろんなことがあるけれど、でもなんとかやっていこうよ・・。悲しいこともいつかは思い出になるし、新しい愛もきっと見つかる・・ね。 自分のサイズにあった、素敵な靴を履いて。
それにしても・・・・ なんだか幸せそうだったのは、男性カップルって、どうなのかな?(笑) ちょっと最後のハビエル君と恋人のキスシーンにはビックリしたし(でもハビエル君はいいよねぇ。私もぜひぜひあんなお友達が欲しいです。悲しい夜に腕枕して欲しい・・)
よし!!ちょっと私もお洒落な靴を買っちゃおうかな。そして新しい恋でも(いや、ないない・・) あ、そうそうイザベルのシューズルームは凄かったねぇ。彼女新しい出発にあの靴たちはどうしたのかしらね?
2005年02月25日(金) |
「幸せになるためのイタリア語講座」 |
2001年デンマーク 監督ロネ・シェルフィグ キャスト アンダース・W・ベアテンセン ピーター・ガンツェラー ラース・コールンド インドリオ・イェンセン
群像劇って好きです。ほら、そこには主役も脇役もなくって。 自分の人生を生きている、いろいろな人々の姿が見えるから。
デンマークのコペンハーゲン。市役所が行ってる週一度のイタリア語講座に通う数人の男女たち。 病気の母親を抱えていたり、不器用な自分を悩んでいたり。妻を失った悲しみと新しい職場に対する不安を抱えていたり。 そんな彼らが出会って、やがて惹かれあう姿になんだか暖かいものを感じて。
美容師の彼女、彼はいったいいつになったら散髪できるのかと(苦笑)。 でも彼ら・・情熱的だったですよねえ!!まあ〜。 優しきホテルマンのヨーゲン、彼の恋には俄然応援しちゃいましたよ!!もう頑張れ〜って。 イタリア娘のジュリアもけなげだよね。厨房で祈る姿が可愛いの。 パン屋の店員オリンピアと牧師さんもいい感じ。 オリンピアと姉の出会いも嬉しいサプライズで。 オリンピアが「母は何にも残してくれなかった」って言う姉に「でも姉さんを残してくれた」っていうシーン、じ〜んときましたよ。 群像劇のお楽しみ、だんだんと登場人物たちが繋がってゆくところも楽しかったわ。
そして、最後にみんなでベニスへ旅行〜!!嬉しいよね。 あの集合写真ったら。 あぁ・・好きだなあ、この映画。心があったかくなりました。
それにしても、イギリス映画でもそうですけど、デンマークでもやっぱりイタリアって憧れの地なのかしらね? イタリア語、これ見てたらなんだかすぐ喋れるような気になってきたけど。 響きがセクシーだよね〜。習ってみたくなりました。
2004年アメリカ 監督ニック・カサヴェテス キャスト ライアン・ゴズリング レイチェル・マクアダムス ジェームズ・ガーナー ジーナ・オーランズ ジェームズ・マーズデン
「君に読む物語」いいですよねぇ、この邦題。これだけでもういろいろと想像しちゃう、素敵な題です。 これはね、原作とちょっとイメージが違った映画でした。もちろん、映画は映画、原作は原作って別物だとは思うのですけど。 若い頃の二人・・ビックリするほど情熱的で。出会いとか、あの夏の日々とか・・あぁ・・もうなんだか私には遠い日々だわ・・っていうような(苦笑)置いてかれるほど、情熱的なのですもん。特にアリーのキャラはね、う〜ん、何故にあんな感じに!?かなり情緒不安定な激しいキャラになってませんでした?可愛いですけどね、レイチェル。 二人の再会のシーンもやっぱり結構情熱的で。もう少し静かに・・じっくりと描いて欲しいような気もしました。 アリー、あんなに倒れるほど驚くのだったら(記事を見て)どうしてもっと行動しなかったのかなあ・・。そのあたり原作では少し語られてるのですけどね。映画ではあまり語られない分、アリーに不利な(?)イメージが残りました。そして、アリーのお母さんのあのエピソード、あれは余分だと思います。とってつけたような感じですもん。 そしてね、アリーの婚約者さんがあの私の好きなサイクロップスのJ・マーズデンなんですもの!!そりゃあねぇ・アリー、いいとこ取りでしょう!! 彼の初登場シーンは、ビックリですよね、まさかあんな姿で登場するとは。軍服姿やスーツ姿も素敵で。お金もあって、優しくて思いやりも・・って言ったらね・・もうそりゃあ・・あぁ・・もったいない(私がいただきますわ 笑)
でもアリーとノアは彼らでなくてはいけない・・お互いそういう存在だったのですものね。 冒頭の「わたしはありふれた男だ。でも全身全霊をかけて愛する女性がいる。いつもそれだけで充分だった」 そういう人にめぐり合えること、そしてその人を愛し続けることができること。何人の人がそういう風に愛せるでしょうか? それって、素晴らしいことですよね。ノアのそういうひたむきな愛はちゃんと伝わってきました。
年老いた二人のシーンは、特に良かったです。私的にはこちらのほうがじ〜んとくるかな。ジェームズ・ガーナーの悲しみをこらえる表情にはぐっときました。女性としてこんな風に愛されてみたいわ。 ただ・・最後は・・あそこまではっきりと描かなくてもいいかなあって気がしました。
あのノアが改築した農場、素敵な家でしたね。そして沼の風景。あの朝の鳥達(鳥の苦手な私には・・ちょっと驚きの風景でしたけど 苦笑)。 綺麗でしたね。
ラスト、沼を飛んでゆく鳥のシーンに 「君が鳥なら・・私も鳥になる・・」 あの夏の日の、ノアのあの言葉を思い出していました・・・
パンフレット購入しましたけど。 小さめの、まさに(原題の)Notebook風で可愛いですよ〜。
2005年02月15日(火) |
「キング・アーサー」 |
2004年アメリカ 監督アントワーン・フークア キャスト クライヴ・オーウェン ヨアン・グリフィズ キーラ・ナイトレイ スティーブン・ディレイン
アーサー王と円卓の騎士・・いや、こんな壮大な話(というか、かなり伝説やら入ってて騎士たちのエピソードも多いのに)どうやって映画化・・って思いましたら。 そういうファンタジー要素は無くしてましたね。なので魔術とか聖剣伝説とか・・そういうのを期待してみると全く違うお話なのですけど。でもそういうの全部描ききると「指輪」のように3部作とかにしないと無理だし。
これは、一人の王と彼を信頼して戦う騎士たちの物語・・でした。 アーサー王役のクライヴ・オーウェン。たしかに地味です。伝説の王としてのオーラよりも一人の苦悩する王・・といった風がぴったりでしたね。でも地に足のついた誠実な王・・っていう役柄は彼に合っていたのでは。 そして、やっぱり騎士たちですよ!!私乙女ですからねぇ(笑)何はともかく騎士たちは大好きなわけです。素敵でしたよね〜でも素敵なだけに途中からもうあることが気になって、気になって。 こういうお話見てると・・(私のいけない癖なのですけど)もう最後まで生き残るのが誰か・・そればっかり気になってね。 大丈夫だよね、ランスロットとトリスタン・・祈るように観てたのですけど・・
いや・・・何も言いますまい・・・。三角関係はどうするん・・・とかイゾルデはどうなるん!!とかそういう突っ込みも言いますまい。うう・・・でも、ちょっと怒ってます、わたし。
氷上の戦闘シーンは、面白かったですよね。どうなることかと、あそこは手に汗握りました。 まあ・・だけど、どうでしょうか・・・グィネヴィアのあの戦いぶりは。ブラッカイマーは、キーラ嬢を戦わせるのが好きですよね。あの場所で、あのひらひらした薄着。しかも最後は強すぎだし。あそこまでさせることは無いのでは・・って思ってしまいました。もう少し別の方面で魅力を見せて欲しかったし、彼女ならそれが出来ると思うのですけど。 ランスロットと彼女のかわす視線は、なかなか意味深でしたよね・・ああいう風に片鱗を見せるとは・・ね。
ただただ・・あのアーサー王伝説の映画化・・と思うとやっぱりどうしてももう少し壮大なお話にして欲しかったな・・って気はします。 ラストも物足りないなぁ・・んん〜ん。
そしてランスロットとトリスタン・・・ いやだわ、まだ言ってる、この人(涙)
1999年アメリカ 監督マイケル・ホフマン キャスト ケヴィン・クライン ミシェル・ファイファー ルパート・エヴァレット カリスタ・ロックハート スタンリー・トゥッチ クリスチャン・ベール アンナ・フリエル ソフィー・マルソー サム・ロックウェル
もう!!これ、見て!!このキャスト!!まだ書ききれてないのよ!! 豪華でしょう〜!!ええ〜!!あんな人も、この人まで〜って感じでね。 そうそう、「指輪」のセオデン王役のバーナード・ヒルも出てますのよ〜。
もちろん、シェークスピアの「真夏の夜の夢」です。 いたずら妖精パックの間違いから起る恋人たちの恋の騒動。 舞台を19世紀のイタリアに移しているのですけど、これがなかなか良かったと思うわ。人間たちの世界と妖精界がね、うまくつながれてるっていうか、雰囲気がね、ありました。 妖精の王にルパートですよ!!上半身裸だし!!たくましいし(笑)憂いある顔して花の汁をかけながら、お茶目なことやってるし(パックを責められないよね) ミシェル・ファイファー、雰囲気あって素敵でしたよね。ロバになったケビン・クライン!!いいなぁ(爆)すごく似合ってた(笑) あのこてこての劇も面白いし。サム・ロックウエルの女装姿も良かったね。彼(彼女)の劇の最後のシーン、本気で感動しましたもの。
パックの魔法で恋人たちが喧嘩しちゃうシーンは、凄いよね。魔法とはいえど・・本当はああいう風に思ってるのかしらね?っていうセリフでね。最後は泥試合だったし。 パックの自転車が可愛い。
カリスタも出てるし、ソフィー・マルソーも。もう誰を観ていようか・・っていうくらいの豪華ぶり。
一夜の夢って、やっぱり夏の夜が似合うよね。冬だとこうはいかないわ。 夏の夜のあの開放感、なにか魔法じみたものがぴったりな。 たっぷり楽しめました!!
2005年02月03日(木) |
「テイキング・ライブズ」 |
2004年アメリカ 監督D.Jカルーソ キャスト アンジェリーナ・ジョリー イーサン・ホーク キーファー・サザーランド オリヴィエ・マルティネス ジーナ・ローランズ
「テイキング・ライブズ」他人の人生を取っちゃう・・・っていう意味らしい。 人を殺し(しかもかなり猟奇的に)本人に成りすまし、その人の人生をそのまま取っちゃって生きる男。 彼を追い詰めるFBI捜査官にアンジェリーナ・ジョリーが扮している。
モントリオールで起きた猟奇的な殺人事件の捜査に協力するため、FBIから派遣されたプロファイルの天才イリアナ。殺された被害者が埋められた穴に寝ころんだり、道端で自分の世界に入っちゃったり。おおっ、なんだか彼女凄いかも・・・・って思ったんだけど・・あれあれ・・・ 意外なことにプロファイリングの片鱗を見せてくれたのは、取り調べ室での1シーンだけ。う〜ん、このあたり、ちょっと期待はずれでしたね。
音とか、映像とかでドキッとさせるシーンとか、犯人の幼いころのトラウマとかを感じさせるところとか。面白いところもいろいろあるのですけど。 残念なのはやっぱり犯人が早々とわかってしまうところでしょうか? だって・・・キャスト見れば・・・〇〇くんか、××さんしか・・いないよね。 あぁ・・・それにしてもキーファー・・何故ゆえにこれに出演を!? (「24」見すぎて、思わずジャック!!って叫びそうに 笑)
あのエレベーターシーンも納得いかない・・なぜにあんなところで。 前半結構良かっただけに後半の展開はもったいないよね。 泣き顔のアンジェリーナは・・(強いイメージが多いから)新鮮なのですけどね
ラスト・・・うううう・・・どうなのでしょう。 なんだかねぇーー。 でも、あれは、彼女が彼をプロファイルした結果・・・の方法なのでしょうか。 だとしたら、やっぱり彼女は凄かったのかも。
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