2001年アメリカ 監督ブライアン・ヘルゲランド キャスト ヒース・レジャー ルーファス・シーウェル シャニン・ソサモン ポール・ペダーニ マーク・アディ アラン・テュディック ローラ・フレイザー
中世に行われた馬上槍試合、こういうのってあったんですねえ!!鎧を身に着けた騎士がお互い馬で疾走してきて、すれ違いざま、相手を槍で豪快に突くんです!! それがすっごく迫力あるんですよ〜。 この貴族だけが参加を許される競技に平民であるウィルが、貴族と偽って参加、どんどん勝利していくのです。
中世の世界なんですけど、音楽はロック!! 冒頭からクイーンの「We Will Rock You」なのです。槍試合の会場で人々がこの音楽で手拍子うったり、ウエーブしたり。ノリノリになりますよーー!! これでおおいに盛り上がって〜。
お話は騎士になりたい!!あきらめないで運命を変えようとする強い意志をもった主人公と彼を助ける人々の友情や、貴族のお姫様との恋、当然ライバルも登場して(もちろんライバルは正統派貴族ですわ)。盛りだくさんで楽しいです。
槍試合前に主人を紹介する前口上も面白いし、ウィルが恋するジョスリンに書く恋文!!これが、ウィルや仲間みんながそれぞれの経験から語る恋心をつづったもので、このあたりもすごくいいです。 ウィルとジョスリンのダンスシーンももちろんロックなのですが、この踊るウィル(ヒース君)にはやられましたねーー。 身のこなしがとても綺麗なのですよぉ。それに彼は鎧が似合うねー。(?) シャニン・ソサモンは「40Days」に続いて観たのですが、こちらの役はちょっとおてんばな勝気な貴族の娘っていうことででしょうか!!ウィル君にかなり勝手なこと言うんでねー、このあたり「どっちやねん!!」などと突っ込みいれながらみてましたけど。彼女の服装や髪型が奇抜というか、印象的というべきなのか〜。 女性陣は、みんな綺麗でしたけど、個人的には女鍛冶屋さんが好きだなあ。
エンディングのあとにも映像がありますよー。お忘れなく(私は見逃すとこでした)。
2003年10月23日(木) |
「イル・ポスティーノ」 |
1994年イタリア=フランス 監督マイケル・ラドフォード キャスト マッシモ・トリイージ フィリップ・ノワレ マリア・グラツィア・クチノッタ リンダ・モレッティ
イタリアの小さな島に、祖国チリを国外追放された詩人パブロ・ネルーダがやってきた。 満足に水もない貧しい島で、父親のように漁師になることもせず仕事もない毎日を送っていたマリオは、詩人に届けられる手紙を配達することになる。 詩人の日々をかいまみるマリオ。 詩人に憧れるマリオとパブロのやりとりがとても良いのです。 パブロは言う。「詩は説明すればそれは、詩ではなくなってしまう。感じるものだ」 「どうしたら詩人になれるか」というマリオの問いにパブロは「入り江をゆっくりと歩きなさい」と言う。島の入り江を一人歩くマリオ・・このシーンもいいなあ。 学生時代、自分では詩人だと思っていた私なので(汗)こういうシーンがたくさんあって嬉しかった。
やがてマリオは食堂のベアトリーチェに恋をする。 パブロが友人に送るテープを吹き込むとき、この島で一番美しいものは?と聞かれたマリオは迷わず「ベアトリーチェ」と答えて。 ものすごく一途でね、悲しいくらい。
マリオとベアトリーチェは無事に結婚し、詩人はチリに帰ることが出来たのだけれど、友人だと思っていたマリオには手紙もこない。このあたりはちょっと悲しい。決して忘れていたわけではないと思いたいのだけれど・・・ マリオが詩人が残していった録音機で“島の音”をとるシーン、これがすっごく素敵なんです。 入り江を渡る風の音、打ち寄せる波の音、教会の鐘の音、そして、愛するベアトリーチェの胎内にやどる命の音。 これはひとつの詩ですよね〜。
取り立ててものすごく美しい景色があるというわけではないのだけれど、美しいと感じる島の風景、マリオやパブロ、郵便局長やベアトリーチェ。演じる人々もみんなとても存在感たっぷりで。 ひとつひとつのエピソードもどれも忘れがたいものばかりなのです。 ラストは切なくて、泣いてしまいましたが・・・。
マリオを演じたマッシモ・トロイージさんは、病気のためこの映画を撮ったあとで亡くなられたそうです。 素敵な映画をありがとう、あなたのマリオは最高でした。
2003年10月19日(日) |
「マッチスティックメン」 |
2003年アメリカ 監督リドリー・スコット キャスト ニコラス・ケイジ サム・ロックウェル アリソン・ローマン ブルース・アルトマン ブルース・マッギル シーラ・ケリー
ロイと相棒のフランクは詐欺師稼業でかせぐ毎日。だましのアーティストを名乗るロイは、もうすでにかなりの蓄えもあり大きなプールのついた素敵な邸宅も持っている。 でも彼にも悩みはあって・・病的な潔癖症の薬をもらうためにフランクの薦める医師のもとを訪ねたロイは、医師との会話からもしかしたらこの世に生を受けているかもしれない自分の子どもを思い出すのだった・・・
ニコラス・ケイジって今までいいと思ったこと無かった、はっきり言って。 でも凄いわ!!潔癖症の詐欺師、そのキャラクターつくりの素晴らしさには脱帽です。異常なほどの綺麗好きと脅迫観念を見事に現していましたね〜。何度も何度もまばたきを繰り返し、「うーーー」を連発、そのパニックぶり〜。面白いのはドアは必ず3回数を数えながら開け閉めしないと気がすまないのね。「ワン・ツー・スリー」だけじゃなくて「いち、に、さん」とか「ウノ・ドス・・なんだっけ・・」とかいろんな言葉でね(笑) 相棒のフランクを演じるサム・ロックウェルは、また彼と対照的な人物像で魅力的だし、娘役のアリソン!!彼女は24歳なんですって!!で、14歳の役ですよぉ〜。でも全然違和感ない〜。可愛い〜。しかも演技力ありますねえ〜。
この魅力的なキャラたちに・・もののみごとに騙されてしまいました!! うわああ・・・やられたあ〜。私としたことが〜。 いや、怪しいと思っていた人はいたんですよ、最初から・でもねえ・・。お〜っとこれは言えませんね。絶対ネタバレなしで観て欲しいー。そしてあなたも騙されて下さい。(笑)
そしてこのラスト、好きですね。こういうラストなら大歓迎です。 なんだかとっても嬉しくなったのでした〜。
犬の小物が楽しいです!! あ、あと最後に思ったのは、ロイが娘に教えた詐欺師のテク!!気をつけるべき3つのこと!!あれがねえー、ロイ身にしみたでしょうね・・・
2003年10月16日(木) |
「リーグオブレジェンド」 |
2003年アメリカ 監督 スティーブン・ノリントン キャスト ショーン・コネリー ナサラーディン・シャー ペータ・ウイルソン トニー・カラン スチュアート・タウンゼント ショーン・ウエスト ジェイソン・フレミング
19世紀を代表する超人たち、大集合です!! 「ソロモン王の洞窟」のアラン・クォーターメイン、「海底2万マイル」のネモ船長、ジキル博士とハイド氏、ドリアン・グレイに「ドラキュラ」のミナ・ハーカー。透明人間からトム・ソーヤーまで!ですよお〜!! 「誰ひとり、ただ者じゃない」ってコピーに確かに偽りなしですね(笑)
謎の人物ファントムの脅威から世界を守るため、アラン(ショーン・コネリー)のもと結成された「超人紳士同盟」(ちょっと可笑しいわね、この名前)。 せっかく魅力的なキャラがこんな集まったのに・・お話の進め方、見せ方がちょっと物足りなかったな。 裏切り者に関しては・・ふふ・・・予想通りでした。伏線(ヒント)もあったし。 楽しみにしていたスチュアート・タウンゼントのドリアン・グレイは、思っていたとおり素敵でしたね。ひらひらブラウスに、投げキッスですからね〜。 トム・ソーヤーのショーン・ウェストも、トムが大きくなったらきっとこんな感じなんだろうなあっていうルックスで似合ってたし。 ショーン・コネリーの拳の力強いこと!! 一番驚いたのはネモ船長でしたけど・・・。なんであんなに強いのか・・謎だわア。 でもね、ハイドは悪の化身でしょ、あんなに可愛くしちゃあ、だめよ。いくら仲間を守るためとはいえね・・いや、感動しちゃったんですけどね。
最後の戦いのシーンは、なかなか迫力あったなあ。意外な戦いになったし。 そして、出てきた意外な人物の名前!!ほおお〜!!そうでしたか・・ これはミステリー好きには、嬉しい驚きでしたね。でも彼が出るなら、やっぱりH氏にも出てもらわないとねえー。
2001年オーストラリア 監督 マイケル・ペトローニ キャスト ガイ・ピアース ヘレナ・ボナム・カーター フランク・ギャラチャー リンドレイ・ジョイナー ブルック・ハーマン
ガイ・ピアースとヘレナ・ボナム・カーター!!かなり期待ですよね、この二人が出てるとなると。 って、思ったら、前半はサム(ガイ)の少年時代のお話なのですが。この前半がとても良いのですよ。 サムとおさななじみのシルヴィ・・二人はきっと小さい時から一緒に育ってきたんでしょうね、その二人のお互いへの気持ちが・・少しづつ昨日までとは違う感情が芽生えていく・・そんな甘酸っぱくてせつない、もう私が忘れているようなあの懐かしい感情ね・・それがせつなく思い出されてね〜。きゅ〜んとしてしまったわ。 ダンスパーティーを抜け出した二人が、いつも過ごしている川にやってくる。月の美しい夜、川面には月がゆらゆら揺れていて。「月が踊っているわ」シルヴィがささやく。 一緒に川に入る二人・・このあたりすっごく綺麗なんです。このあと悲劇が起こるだけになおさら・・・
後半は、ミステリアスな展開です。 ヘレナ・ボナム・カーターは、不思議な女性を魅力的に演じています。ガイ・ピアースは、心を閉ざした役柄のせいかな・・あまり表情とか無くって。 言葉遊びや、T・S・エリオットの詩が、印象的に使われていましたね。 最後は、意外とさらっと終わってしまったかな。 船で漂う・・サム(ガイさま)・・やっぱり船で漂うのは・・女性のほうが絵になるかも(汗) オフェーリアのようにね・・
映像の美しさも心に残る映画でした。
2003年10月14日(火) |
「恋する40Days」 |
2000年アメリカ 監督 マイケル・レーマン キャスト ジョシュ・ハートネット シャニン・ソサモン パウロ・コスタンゾ ヴィネッサ・ショウ アダム・トレーズ エマニュエル・ヴォージア
振られた彼女ニコールを忘れることが出来ないマット。 いろんな女の子と関係を持ってもそれは心を伴わないもの・・悩んだマットは、キリスト教の受難節にあやかって40日間の禁欲生活を決意する!!
ふふ・・・なかなかエッチなのです、出だしとかね。 子どもと一緒に観なくて良かった・・まだ早いわ。もう少ししてからね〜。 40日間、エッチをしないと誓ったマット!!最初は良かったけど、コインランドリーで魅力的なエリカと知り合って・・必死に耐える姿がキュートでした。 マットの友達やお兄さんが面白いの。友達なんてマットの決意を賭けの対象にしててネットで情報を公開してるほど!! 牧師のお兄さんは、なんだかやましいことが心にありそうで。
エリカを演じるシャニン・ソサモンがとても綺麗ですね。ボーイッシュなのに清楚な魅力たっぷりでした。 お花のラブシーンは、かなりドキドキものです〜。 「キスがすべて」・・・ですか・・ほおおお〜。 相手を想う気持ちがキスに込められていれば、それは相手にちゃんと通じるってことなんでしょうね。
39日目のジョシュのあの様子には・・目のやり場に困りましたね〜。 それにしても胸の海・・ちょっと気持ち悪かった。胸はやっぱり2つでいいです(爆)
2003年10月09日(木) |
「アリゾナ・ドリーム」 |
1992年アメリカ 監督 エミール・クストリッツァ キャスト ジョニー・デップ フェイ・ダナウェイ リリ・テイラー ヴィンセント・ギャロ
不思議な映画でしたよ〜。 でもとっても魅力のある映画でした!! まずキャストが良かったと思う。 ジョニーは、繊細でちょっとまだ幼くて、でもその素直な瞳に二人の女性が彼に惹かれても全然不思議じゃないって気がするし。(若くて可愛い〜!!) 未亡人のフェイ・ダナウェイ!!彼女のちょっと飛んじゃってる(まさにね!)姿もなんだか可愛らしくて良いし。 義理の娘のリリ・テイラー!! 彼女が凄い!!自殺願望を抱く彼女、カメを愛する彼女。そして、アクセルを密かに思う彼女。 私は彼女にすっごく心惹かれたわー。なんだか崖のぎりぎりのところで、それでも笑ってるような彼女がとても痛ましかった。 アクセルの友人でヴィンセント・ギャロ!! 彼も良くってね〜。映画スターに憧れてて、映画のシーンを完璧に覚えている彼。「北北西に進路をとれ」観たこと無いけど、これ観たら、ぜったい彼のように真似して道にはいつくばったりすると思う。
夢の終わり、大人への一歩を踏み出すアクセル。 この映画自体が、夢のようなお話だったなあ。メルヘンチックな町並みや家。 飛んでゆく救急車。 音楽も独特で面白い。
冒頭はイヌイットのシーンで始まるので、思わず映画間違えて借りてきた?って思いそうになりますが(私のように)、大丈夫ですからね〜(笑)
1998年アメリカ 監督アンドリュー・デイビス キャスト マイケル・ダグラス グウィネス・パルトロウ ヴィゴ・モーテンセン デヴィット・スーシェ
ずいぶん前に観た作品なのですが、またまた観たくなってかりました。 前に観た時は、ヴィゴをヴィゴだと知らずに(?)観てましたからねー。 今回は彼に注目して観なくちゃ!
妻の不倫を知った夫は、彼女の恋人に会いに行く・・・しかし、夫が彼に持ちかけた話は、なんと・・・妻の殺害依頼だった!!
マイケル・ダグラスってこういう役、すごく似合うのね。 策略をめぐらす夫・・だけど、その相手に裏をかかれ翻弄されて・・でもそれだけじゃ終わらせない!って感じで。 そしてね〜!!ヴィゴ・・・凄いですわ。 う〜ん、もうこの役は彼にぴったりじゃありませんかっ!! 自身絵を書く彼ですから(映画の中の絵も彼が書いたものなんですね〜)、あやしげなアトリエで絵を書いてる姿とか、変わったファッションとか・・めちゃめちゃハマッてる!!(あやしいズボン姿だわあ・・・でもすごく似合ってる〜) ラブシーンも、セクシーで、かなりドキドキ(きゃっ〜) 彼女を愛する指に絵の具なんてついてたりするんですよ!ドキッでしょー。
ミステリー的にも、なかなか楽しめましたけど。 電話の意味はちょっと弱かったような気がしたな。 カギの使い方は面白かったと思います。
刑事役は、デヴィット・スーシェなんですよ!! ポワロの時より、眼光鋭いのですが、この作品では名推理は無かったわね(笑)ググウィネスを見守る感じでしたね〜。
オリジナルを観てみたいなあ。ヒッチコックの。 でもストーリーとかは全然違うみたいですけど。
2003年10月04日(土) |
「マンハッタン殺人ミステリー」 |
1993年アメリカ 監督 ウッデイ・アレン キャスト ウッディ・アレン ダイアン・キートン アラン・アルダ アンジェリカ・ヒューストン
ニューヨークの夜景が美しいオープニング。 宝石箱のようなこの都会のマンションに住むリプトン夫婦。毎晩のように舞台や映画を観る二人だけど、妻のキャロルはそんな生活に少し退屈気味で。夫婦生活もちょっと倦怠期ぽくて。 そんな二人は、ある夜向かいに住む老夫婦と知り合うのだが、翌日あんなに元気そうだった夫人が心臓麻痺で急死・・・キャロルは、夫人の死は殺人ではないかと疑い、探偵ごっこに乗り出すのだ!!
可笑しいです。名コンビだなあ。ウッディとダイアン。 セリフも面白いの。「カサブランカ」の話や、ワグナーのこと。 キャロルがどんどんのめりこんでいって、夫は気が気じゃないのね。お向かいの部屋に忍び込んだり、ハラハラ。 しかもキャロルはあろうことか探偵ごっこを彼女を密かに思うテリーに相談するものだから。 この3人にあと一人、美人小説家も後半からんできてドタバタと。 素人探偵たちが、犯人に脅迫電話をかけるシーン、ここが一番面白かった。
あと、劇中で(映画館の場面で)上映されている映画、あれは何かしら?かなり古そうだけど。 そういうの分かって観ていたらもっと面白いんだろうなあ。
ダイアンのファッションもなんだかアニーホール風で懐かしかった。 スーツに上から太いベルトとかしてるのね。
2001年フランス 監督 フランソワ・オゾン キャスト シャーロット・ランプリング ブリュノ・クレメール ジャック・ノロ
結婚して25年になるジャンとマリーにとって、海辺の別荘を訪ねるのが、毎夏のバカンスだった。ところが、その日は浜で眠っていたマリーが目覚めるとそこにはジャンの姿は無く・・・・ 突然姿を消した夫・・・理由も分からず、生死も定かでない。 マリーは、夫の死を受け止めることが出来ない。彼女は夫のまぼろしを見、彼に微笑みかけるのだ・・・・
子どものいない二人。海辺へバカンスに行く場面や二人で食事をとる場面でも、どことなく甘い優しいムードがただよっているような気がした。 ところが突然の出来事。 妻はそれをどう受け止めるのか・・・子どもとかいたらまた違う展開のような気がしたのね・・ でも二人はなんだかいまだに恋人どうしのような感じで。妻は夫のことを誰より知っていると思っていたと思う。それなのに・・・自分の知らない一面があって。それは彼女にとって信じられないこと、信じたくないことだったと思う。 揺らいで行く彼女の心・・・ 私はマリーは、心の奥底では彼の死を認めようとしていたと思う。でもそれをはっきりとそうだと言ってしまうと・・そこで彼女は全くの一人になってしまう。深い、深い一人きりの闇。 彼女はまだ彼に包まれていると信じたかった、彼の顔を思い浮かべ、彼の手を思い(ベッドの上で横たわる彼女に触れる彼らの手!)、彼に微笑みかける。 自分の周りにはまだジャンが存在している。自分がそう信じている限り。そんな風に感じたんだけど。(これは私の全くの想像ですけど)
シャーロット・ランプリングが凄いの。抑えた深い表情に夫への愛情、不安、そして押しつぶされそうな孤独感が感じられて。 鏡に映る自分の顔、目の下のしわだろうか・・・手を当ててみる彼女になんだかとても親近感を覚えたのだけれど。
義母との会話は強烈だった。母親は息子を一番知っているのは自分だと思い。 妻はそれを認められない。
夏の海から冬のパリ、そして冬の海辺へ。 ラスト、海辺を走ってゆくマリーの姿。これは久々の忘れられないラストシーン。 彼女は彼の死を否定してまぼろしとともに生きて行くのか、それとも全てを受け入れたのか・・・ う〜ん、分からない。分からないから尚憎いラストだなあ。とても印象的で余韻を残して、想像させる。 なんだかとっても深い映画だったな、これは。忘れられない映画になると思う。
そうだね、あと10年くらいしてもう一度観てみたい。またきっと感じるものがあると思う。
お茶のシーンもありました。Tea&Cinemaに入れるかも。
2003年10月01日(水) |
「ベティ・サイズモア」 |
2000年アメリカ 監督 ニール・ラヴュート キャスト レニー・ゼルウェガー モーガン・フリーマン クリス・ロック グレッグ・キニア アーロン・エッカート
カンザスでウェートレスをしているベティ。夫とはあまりうまくいってない彼女だが明るくて可愛い彼女は職場でも人気者。「昼メロ」にはまっているベティの心の恋人はドラマの中の優秀な外科医デヴィッド。 そんな普通な彼女の日常に驚くべき出来事が起こって・・・
「おしどりの小部屋」のみみこさんが私にぴったりよ〜ってことでお勧めしてくれました。まさに〜(笑) 現実逃避して昼メロに憧れる主婦・・・うんうん、こういう設定好き〜。ドラマの世界に入り込んじゃうってところは「カイロの紫のバラ」の逆っぽいし。 でも、でも、なかなかそれだけじゃなかったよ。この作品。最初から驚きました。アーロンの姿(聞いてたけど、これほどとは・・・)だけでもかなりの衝撃だったのに、あのシーンには。思わず飛び上がってしまったわ。
カンザスを出たことのないベティ(彼女のことを「オズの魔法使い」のドロシーってたとえているところが面白い)が、ショック状態からドラマのデヴィットを現実の人物だと思い込み彼を求めてロスに向かっちゃう。 彼女の思い込みがあまりに見事なので、周りの人たちも気づいては呆れながらもどんどん彼女ペースに巻き込まれちゃうのね。 このあたりのレニーのキュートなことったら!! 彼女、こんなに可愛かったんだね〜。
なんだかどんどんお話がベティモードで進んで行くように見えて・・・でも思いがけない展開になっていくのが面白いわ。予想してなかったなあ、こんな風だとは。 彼女を追う二人組みも面白いです。 ベティを想うフリーマンの純情なこと・・・こんな彼もいいねえ。 相棒のクリス・ロックとのやりとりは可笑しいんだけど時々怖くって。 ラストに男(フリーマン)がベティに言う言葉。 これが良いです!!心にメモしました。 この言葉がベティを目覚めさせたんですね〜。
ラストも楽しいです。イタリアのカフェ。 酒場の女性が言ってましたよね。イタリアは人生を変えるところ。 でも人生を変えるのは結局は自分なんだろうね。 私も(誰も言ってくれないだろうから)自分にあの言葉を言ってみることにするわ(笑)
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