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■ Ordinary Days
日々、平穏に過ぎていく。
日々、穏便に過ぎていく。
どっちつかず、どっちにもいかず。
そんな日が、日々続く。
『大阪物語』は、そんな日常をぶち壊しながら
そんな日常を維持しながら
話は展開していく。
ああ、ええ言葉が出てきた。
「…客に笑われてんのちゃうで、客を笑わしてんのや。よう見とき」
せや、せや。
人を笑かしてなんぼのもんじゃい。
そんなもんじゃろが。
「…大学行ってな、お母ちゃんとお父ちゃんが知らんこといっぱい教えてくれたらええねん」
と、田中裕子は言った。
嗚呼、ええ言葉や。
酔っててもええ言葉や。
泣けてくるわ。
そんな勉強の甲斐もあるもんやな。
そんなこんなで、俺は今大学4年生や。
どないしよ?
そんなこんな思うてて、大学4年生や。
早いよな。
ほんま早い。
早すぎて、涙がちょちょ切れますわ。
今なら、このおとんの気持ち、生き様がよう分かるわ。
かっちょ悪いんがそっくりや、俺と。
ええな、このおとん。
他の人に迷惑かけるの人一倍やけどな。
ひとに見えんとこで、人を愛し愛されてる。
黒門市場で夫婦で喧嘩してるとことか、笑えるわ。
お子ちゃま漫才や。
「運も屁も尽きた。プスウ、や」
「何言ってんの…!」
ほら、夫婦漫才や。
夫婦漫才って、幼稚で世俗的でおもろいねんな。
「みんな、アホや。みんな本気や。みんな、生きてるんが嬉しゅうてしゃあないねん」
これや、これ!
このノリや!
これが生きることの一生懸命な証や!
生きてるんや!!
生きて、息吸うててどこが悪いねん!
悪うないわ、アホ!
生きてるんて、ほんま素晴らしいで、ほんま!
ミヤコ蝶々も言うてるで
「大阪のうどんは旨い!」
意味わからへんけど、おもろいやん!
なんでも幸せやったら、幸せやんけ!
ごっつう幸せやんけ!
ええやん、これで。
なんも悪いことあらへん!
「俺な、生きてたかってな、そんなん全然無駄や思うててん。それが恐かってん。でもな、無意味な人生なんてどこにも無いんやな」
最後に彼が言う言葉は、切実やけど真実や。
生きてこその人生やで、ほんま。
何してても、そうやでほんま。
笑ってなんぼ、おもろうてなんぼ、や。
どや、こないな生活、人生はよ!
2003年07月28日(月)
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