浮遊感 - 2005年01月29日(土) 「18の時、突然、立ち上がれなくなったんだ。」 「なんでぇ?」 「重力に耐えきれなくなって。」 (だからダイバーになったのかな?) 「海の中に潜るって事は、得体の知れない快楽だな。」 「ふぅん。今度、プールで試してみるよ。」 「いや。海がいいな。」 「ふぅん。」 その日も手を繋いで眠った。 クスリも飲まずに。 明け方、とても良い夢を見た。 「今朝ね、すっごい、いい夢みたよ。」 「どんな?」 「ナカヤマさんが出て来るんだけど、言うと叶わない気が するから言わない。」 「なんだよ。それ。」 きっと、ナカヤマさんからは海の匂いがするんだろう。 - 高校時代の仲間 - 2005年01月28日(金) 高校時代の部活の仲間が結婚するので、 銀座でお祝い&お披露目会。 聴覚障害者の彼氏さんと結婚する彼女は 手話がぺらぺら?だった。すげぇ。感動だった。 そして、彼氏さんとはタバコの銘柄&阪神ファンって 事で、即効仲良しになった。 いやぁ、おめでたい事っす。 久しぶりに、あの人から「会いたい」と メールを貰った。嬉しかった。 丁度、銀座で打ち合わせがあるらしく、時間が 合ったら逢えると思って楽しみにしていたのに 期待は裏切られ、逢えず終まいだった。 久々に合う、高校時代の友達は変わってなくて、 いい奴ばっかだった。部長が綺麗になったなぁ。 部長の彼氏の店だったからなのか?好きな人がいると 綺麗になるもんなんだろうなぁ。 私といえば、めちゃくちゃ女王サマ風の服装&メイクで 行って、案の定、仕事を聞かれて「女王様。」としれ〜っと 答えたりしていた。まぁ、実際のところ、そうだしな。(苦笑) OLの奴はOLで、一人、なんだかこう同じ匂いのする奴がいて 仕事は派遣って言ってたけど、何の派遣なんだかなぁ・・・。 だってよぉ、服装がギャル系なんだよ。なーんか思い切り 似合ってないし、オカシイんだよなぁ・・・。 なんだかなぁって感じがした。 あの人にも逢えず、銀座にもいたし、なんとなくナカヤマさん にメールしたら、電話して来いって言われて、電話して 会う事になった。 先週はべろべろに酔っ払った、ナカヤマさんから電話が着て 会いたいって言われて、つい、夜中にタクシーを走らせて しまったのだった。 ナカヤマさんは店の客だったのだが、どういう訳かこんな 関係になってしまった。 ナカヤマさんは、社長だし金も持ってるし、客だし金も取れる訳 なんだけど、どういう訳か取らずに、遊んでる。 それは、ナカヤマさんが独身だからなのか、唯一、背中を向けない で眠れる人だからなのか、解らない。 「手を繋いで。」 眠る前に私が言う。 繋いで眠る。 「オレは自分のしたい事だけして生きてるだけだよ。」 そう言っていた。 私もしたい事だけして生きてる気がする。 その中にはしたくない事も含まれているのだろうけど、 まぁ、好きに生きてはいるなぁって所は、少々、解る気がする。 だから、なんとなくお互いを利用してるんだろうと思う。 きっと、飽きたらあっさり捨てられるだろうと思う。 そんな気がする。 だから、深い事は聞かない。 言いたくなったら、言えばいい。 でも、「逢いたかったよ。」と言われるとつい嬉しくなって しまう。社交辞令と解りつつも・・・。 私はナカヤマさんをあの人の代わりにしてるのだろうか・・・。 - 走る - 2005年01月26日(水) 回収は成功したよ。 有無も言わさず、取ってきた。 あと、2週間くらいだけ、悩んで貰おうっと。 もう、その後は何もしないから安心してくださいね。 何が何だか、年末から多忙な感じがする。 もう、一月も終わってしまう。 早いもんだ。 疲れた。 でも、疲れても火事場の底力って出るもんなんだろう。 そうでありたい。 どこまでも疲れても、まだ走る。 だって、今まで休み過ぎてただけだから。 - 回収まであと2時間 - 2005年01月25日(火) 嘘を吐く奴は大嫌いデス。 やるだけやってやる。 その為に私も色々やっている。 どれだけ、裏切られて生きてきたか どうせ、ソイツは知らないんだ。 どれだけ傷ついて生きてきたか、 どうせソイツは知らないんだ。 だから、ソイツがどれだけの事を やったか思い知らせてやるだけの事だ。 金の回収は面倒臭いシゴトだ。 それでも回収屋さんは回収する。 そうじゃなくちゃ意味が無いからだ。 恐喝と傷害事件にならない程度に 巻き上げる。 命乞い? そんな事は知らねぇ。 私はそんなにバカじゃない。 人をナメるな。 - 嘘つき - 2005年01月23日(日) 今月は店に一回も出勤していない。 なんだか変なキャンペーンを打ち出している らしく、全然、行く気がしない。 それでも、なんとか生活が出来るのも良いものです。 交際クラブよありがとう。ってな感じだな。 しかし、交際クラブ嬢って風俗嬢だよな。 やっぱり。っていうか今更だけどさぁ・・・。 まぁ、色々な人がいて面白いっちゃ面白いな。 最近はこっちがメインになってつなぁ・・・・。 あぁ、でも店の客からもメールくるんだよなぁ。 出勤しなくちゃと思いつつ足が向かないんだよな。 もう、基本プレイとか忘れてるくさいし、ヤバいかな。 最近、店も暇だしつまんないしな。 まぁ、色々とトラブルがあって、私は自分を裏切った人 には徹底的にやらないと気がすまないので、やるだけやって やろうともくろみ中だ。 自分が、やられたからなんだろうけど、こういう奴は徹底的に やらないと解らないんだ。 やっても解らない奴もいるけれど、やるだけはやってやる。 そうじゃないと気がすまないのだ。 自分の快楽だを追求する奴にはしっぺ返しが来ることを 教え込んでやる。 みんな嘘つきだ。 そういう私も嘘つきだ・・・。 - 少年 - 2005年01月20日(木) 私の家は日本家屋が建ち並ぶ中で不似合いな洋館でした。 それは父が外商をしていたので、その影響もあったの だと思います。 父はほとんど外国で過ごしていたので、この様な家を造ったのだろうと 幼い私にもわかりました。 私は、ほとんどこの家から出る事もなく、 友達はお手伝いのキクさんとヨウコさん位しかいませんでした。 学校には行かず、今で言う家庭教師が来てくれていました。 たまに父の関係のパーティがあって、それに一緒に連れていかれも しましたが、歳の近いコに話しかけられても何も言えずに、 黙ってうつむき頬を赤らめている事しか出来ませんでした。 それ位しか他人との接触が無かったのです。 父も母も庭が好きでした。 母は私をよく庭に連れ出して花の名前を教えてくれましたが、 私はほとんど覚えていません。 なぜなら、庭師とその脇にいた少年に目がいってしまっていたからです。 母は庭師のタケさんに挨拶をして今年の薔薇は6月くらいかしら。 とかそんな話しをしていました。 庭師のタケさんは「お嬢さんに挨拶せんか!」と 脇の少年に言っていましたが、少年も私もお互い挨拶などしないで、 上目使いでちらちらとお互いを観察したりしていました。 「拓っていうウチの息子ですわ。愛想の無い奴で申し訳ない。」 タケさんはそう言って、拓と言う少年を小突いて、 また仕事に取りかかりだしました。 私は少年の日焼けした肌と荒れた手と土で汚れた靴を眺めていました。 その少年が私にとって父以外の異性との初めての接触でした。 私は部屋に戻り紅茶を飲みながら、庭師の仕事ぶりをずっと眺めていました。 勉強の時間になっても、全然する気も起きずに窓の外ばかりを気にするまま、数ヶ月が経ちました。 私の部屋にはバルコニーがあり、高く太い木が植わっています。 バルコニーから背伸びをして薔薇の咲き始めた庭を眺めていました。 遠くの薔薇を眺めていたので、その存在に気がつきませんでした。 いきなり少年が、ぬっと顔をだし、日焼けした肌に白い歯を光らせながら 「お嬢さんに。」 そう言って薔薇の花束をくれました。 「なんで?」 「これは傷んでいるからって親父が切って捨てるって 言うけどまだまだ綺麗だから、こっそり持ってきちゃった。」 そう笑いかけられて、花束を渡された彼の手は血だらけでした。 「棘があるから気をつけてね。」 そう言ってするすると少年は、木から降りて行ってしまいました。 「ねぇ、外れの書庫で今度、クッキー食べよう。」 私は降りて行く少年に向かってそう言いました。 少年は笑って頷きました。 薔薇の花束を持ったまま見えなくなるまで、少年を目で追いかけ ました。 花瓶に薔薇をさして、とても良い香りのする中でその日は、 ぐっすり眠りました。 毎日タケさんの仕事を眺めているので、なんとなく休憩の時間が わかりました。 私はお手伝いのヨウコさんには、気を許していたので、 絶対の秘密だと言って二人分の紅茶とクッキーを用意して貰って、 庭の散歩に出掛けると言って、少年にそっと合図をして 外れの書庫に二人で行きました。 色々な話しを聞いて刺激的でした。 笛の音のする飴の話しや、水で溶かすジュースの話し。 毎日、その時間が楽しみで仕方ありませんでした。 ヨウコさんは私との約束を破らないで、いつも二人分の お菓子を用意してくれていたし、母が私を捜している時も お花の名前を覚えに行くと言ってましたよ。と嘘までついて くれていた事は今でも、忘れていません。 私はこの家の外に出てみたくなりました。 少年がいうソーダキャンディにも興味がわいたし 何でもやってみたくて仕方なかったのです。 「ねぇ、ここから外に出たい。」 「それは無理なんじゃないですか?」 「でも、二人だったら出れる気がするよ。」 「じゃぁ、雨の日に抜けだしましょう。」 梅雨がやってきました。 薔薇はもの凄い勢いで咲き誇っていました。 天気もまちまちで、曇ったり雨が降ったりしていました。 暗くなる頃に雨が降り始め、彼は木を登って私の部屋にやってきました。 今がチャンスです。 私は木登りも何もした事がなかったし、 雨に濡れて暗かったからとても怖かった。 「僕を信じて。」 少年は真っ直ぐに私の目を見て言いました。 言われた通りに木から降りて行きました。 もう雨で全身が濡れていましたが寒さも怖さもありませんでした。 「誰にも解らない様に出るには、この道が良いから。」 そう少年は言って、薔薇の壁の間をくぐり抜けました。 途中、棘に引き裂かれた肌が痛かったけれど外に出るという 事だけで頭がいっぱいでした。 白いワンピースは泥だらけで、血塗れだったけれど 外の景色は私の想像以上に刺激的でした。 駄菓子屋 散髪屋、おかっぱの少女、軒下で雨宿りをする男の子達、 ラッパを鳴らすお豆腐屋・・・。 書庫で話していた決闘をしたという河原で、また色々な事を話しました。 私は少年の事をきっと好きだったのでしょう。 だから父にする様に抱きつきキスをしました。 少年は驚いていましたが、ずっと手を繋いでいました。 家の中は大騒ぎだったようです。 私の部屋の窓は開け放され、私は何処にも居なく、母はパニック状態 に陥り、大変な事になっていた様です。 足跡や、情報で居所はすぐに見つかってしまいました。 私達は両方の親に引き離されました。 繋いだ手が遠く遠く離れていきます。 もう、きっと二度と会えないだろう。 幼い私のやった罪は深い。直感でそう思いました。 「また、絶対、会えるから!」 タケさんに小突かれながらも少年は叫びました。 「神様やお化けがいるって信じているなら、絶対、また会えるから 僕は、神様もお化けもいるって信じてるから、だからお嬢さんも そう信じていて!」 さらに大きな声でそう叫んで少年は引きずられながら連れさられ 私も自分の家に連れ戻されました。 家に着くと父の怒鳴り声が私の部屋まで聞こえてきました。 タケさん一家がやってきていたのだろうと思います。 幼い私達の考えは、大人達を巻き込む大変な事となって しまいました。 私は夜中にこっそり部屋を抜け出して、庭中の薔薇を素手で むしりました。 柔らかい手のひらから、薔薇より紅い血が滴ったりましたが、 関係なくむしるだけむしりました。 そのまま部屋に戻り、ベッドの周りにばらまいて泣きながら 神様はいるんだとずっとつぶやきながらいつの間にか眠っていました。 庭師はタケさんじゃない人に変わりました。 何も考えられず、呆けた様に何日も何年も過ごしました。 父の仕事が上手く行かなくなって家を手放す事になりました。 あの時、無理に出なくても良かった外の世界に無理やり 出る様な事になりました。 私の家は人手に渡り、あの当時は珍しかったアールデコを あしらいながらの洋館と行き届いた庭を賛美され美術館になったようです。 数十年ぶりに、訪れてみました。 入館料を払い、懐かしい道を歩きました。 誰も私がここで暮らし、少年に淡い思いをよせていたなんて 同じ空間にいる人には、当たり前ですが、解らない事でしょう。 その日から私は薔薇の咲き誇る、梅雨のシーズンにここをたまに 訪れました。薔薇の棘で作った傷を撫でながら、神様は、本当に いるのだと目を瞑って信じました。 そうやって、また数年が過ぎました。 あの頃と同じ様に、雲行きが怪しくなり、一斉に雨が降り出しました。 窓ガラスを濡らす雨音越しに、庭を眺め、当時10歳だった少年の 叫び声を繰り返し思い出しました。 涙が一筋だけ頬をつたいます。 「お嬢さん?」 40前の男の人が声をかけてきました。 「?」 「あ!」 私は軽い悲鳴をあげました。 「ね。絶対に会えるって言ったでしょ。 僕はずっと神様を信じていたよ。」 彼は得意げに笑っていました。 もう、泥だらけの靴でも、ランニングでも無くスーツを着ている 少年は白い歯を覗かせて微笑みました。 いたる所に面影を残したままの、この場所や風景に私達は、無言になり ながらも雨に濡れる薔薇を二人で眺めていました。 ずっと ずっと・・・。 雨が止んでから手を繋ぎ懐かしい庭を散歩して、 夕暮れの書庫で軽いキスをしました。 雨上がり独特の土の香りと薔薇の香りと少年の香りが重なりあって 私は声を出さずにそっと泣きました。 少年は私の手を握って、私達はまた歩き始めました。 少年の荒れた手は、何も変わっていないんだと、物語っています。 - 親切 - 2005年01月13日(木) 今日は健康ランドで、コンタクトを落としてしまい、 知らない人に見つけて貰った。 シャネルのお姉さんにも親切にしてもらった。 何のお返しも出来ないから、私も出来る限り他人に、親切にしよう。 - 風俗嬢になったアナタへ - 2005年01月12日(水) 店舗勤務になったら、また仲良くなれるのかな。 とても残念で哀しい。仲良しなのにね。医者に行ったらまた薬、増やされちゃった。 今日は眠れるのかな。 - 睡眠障害 - 2005年01月11日(火) 紹介したトモダチの事ばかり、考えると、全く眠れない。 - 自責 - 2005年01月09日(日) 一般人を風俗に入れてしまった事に責任を感じる。 こんな事なら、店を通さない援助交際でもしてて貰えば良かった。 責任を感じる。 - 王子サマなんか来ない - 2005年01月08日(土) 金に困った娘達を、交際クラブに紹介してきた。 一般のトモダチを紹介するつもりは、なかったんだ。 本当になかったんだ。 「出合いが欲しい」 出合い? そんなモン何処だって出来る。 ネットでだって、普通に働いてたって、飲み屋だって 合コンだって、どうにだってできる。 軽く言ってしまった交際クラブの事を・・・。 何も交際クラブで出合う必要なんかないんだ。 っていうか王子サマはそんなトコにはいないんだ。 紹介したことを後悔すると共に 私は自分を責め始めている。 - 今年もよろしく - 2005年01月02日(日) 年末年始と落ち込んでいる。 それでも、まだ走らなくちゃいけない。 -
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