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READY!STEADY!どっこいしょ!...刈田

 

 

乙葉サイコー! - 2002年11月30日(土)

今日さ、某編集部のゴミ箱漁ってたら、
乙葉のセカンドアルバム出てきて、思わず盗んできました(笑)
で、これが実にいいんだ。
カバー中心だった1stも最高!って話は聞いてたけど、
ここまでいい声してると思わなかったなぁ。
彼女の声って上質なアイドル声なのね。
で、そのバックをノーザンブライトや常島孝平、
キンモクセイなんかが勤めておりまして、
巨乳に群がる男たち、
でも自分のエロさに気づいてない乙葉、
って図式が、かなりいい感じです。

かとうれいこにしても、
さらに遡れば河合奈保子もそうだったけど、
巨乳がCD出すと大抵ダメなんですよ。
「乳デカだからバカだと思われたくない」
っていう防衛本能が働くのか、
ミョーにアーティスト性が高くなって、
それが逆に鼻に付くんです。
(これが貧乳だったらそうは思わないんだけどねー)
でも、乙葉の2ndにはそれがない。
これはすごく奇跡的なことだと思います。
もちろん、「オマエに言われたくないよ!」的な、
つたない応援ソングもあるんですけど、
あんま鼻につかないんですよね。
どこか無防備なんですよ。

その無防備ぶりがよくわかるのが、
作詞・乙葉、作曲・常島孝平の「おっとっとはっはっはブギ」。
中にこんな歌詞があるんですわ。
「高校時代に帰りたい。あの頃のほうが、透明だったなぁ」
オイオイ、それじゃまるで、
東京に来て芸能界入ってけがれちゃったみたいじゃないですか。
いいんですか?こんなこと書いちゃって。
いいなぁ、無防備で。

ところでわが心の巨乳アイドル=青木裕子がCD出しますね。
聴いてないけど、たぶん、失敗だと思うなぁ。
乙葉ほど無邪気になれないだろうし、
乙葉ほどバカにもなりきれない。
音楽で自分を表現したい、と思ってるタイプだから、
余計にしんどいと思います。
おそらくかとうれいこの二の舞だろうなぁ。

てゆうか、最近の音楽界はそういう、
音楽=自分を表現する場所=自分の気持ちを吐き出す場所、
と考えてる人が多すぎると思う。
音楽って楽しいのが一番だと思うのね。
あくまで人を楽しませてなんぼだと思う。
誰もオマエの精神科のカルテは見たくないっつうの。
それがジョン・レノンくらいぶっとんでれば心に響くけどさ。
そういう曲が多いから、CD売れないんじゃないの?
とか思ってしまう今日この頃です。

ゆえに自分の気持ちを吐き出しても、
ちゃんと芸になっている乙葉ってすげえなぁと思うのです。
無意識だと思いますが(笑)。

ところでこの2ndの1曲目「おとはロックス」って、
ノーザンブライトが曲書いてるんだけど、
イントロがプライマルスクリーム「ロックス」のまんま。
てゆうかサンプリング。
あとサビが山下達郎の「ビックウエーブのテーマ」にそっくりでした。
ま、そんなネタも挟みつつって感じで。


...

「家に帰りたいか?」「イエーイ!」 - 2002年11月20日(水)

プリンスの武道館公演を見てきました。
傑作アルバム「レインボーチルドレン」のナンバー中心の、
実にジャジーなステージでして、
楽器同士のインタープレイが炸裂!
結果、過去のヒット曲を意識的に避けた、
とんでもないライブになったのでした。
(ま、「パープルレイン」はやってましたが)
往年のヒットナンバーのオンパレードを期待していた俺としては肩透かし。
会場もそんな感じでしたね。
でも、よく考えてみてください。
そもそも殿下はそんなライブをやっちゃいけない人なんです。
孤高の天才なんですから。
そんな彼にヒットパレードなライブを強いていたのは、
過去の幻影を追い求めていたのは、我々ファンなのです。
それを受けた殿下も、ここ最近は「過去のプリンス」であろうと
勤めて活動してきたフシがあります。
(そもそも芸能体質強い人ですし)
1999年に発売された「レイブ・アン2・ザ・ジョイ・ファンタスティック」は、
それを象徴するような作品だったように思えます。
が、そのアルバムは思ったほど世界に受け入れられませんでした。
殿下の怒りが頂点に達したのは当然。
その結晶が「レインボーチルドレン」であり、
今回のライブだったのではないか?と。
たとえ爆発的に売れなくてもいい。
というか、売れないのはオレが悪いんじゃない。
悪いのは世間。世の中。
で、オマエはオレについて来る? ついて来れるか?
踏絵のようなライブに「殿下を断固支持!」を決め込むオレなのでした。

ちなみにライブ中の殿下のMC「家に帰りたいか?」に、
「イエーイ!」と答えてしまう日本のファンに対し、
殿下は「オレも帰りてえよ!」と突っ込みを入れてました。
毒づいた殿下って、ホント、サイコー(笑)。


...

ジョージの新作レビュー - 2002年11月18日(月)

ジョージ・ハリスンの遺作「ブレインウォッシュド」を聞きました。
実にリラックスしたジョージらしいアルバムです。
というわけで早速レビューを!

この新作、一部の情報では全25曲なんてウワサもありましたが、
フタを開いてみれば12曲。総プレイタイム50分弱。
1時間以上のアルバムは焦点がぼやけ易い、
アナログ2枚組みなら別だけど…
が持論の刈田としては、アナログ1枚物を意識したプレイタイムに感謝!
残った音源はレアトラック集みたいなものに収録されるとうれしいですね。

さてプロデュースはジェフ・リン+愛息ダニー・ハリスンということで、
当然、ジェフ・リン色が強く出るだろう、
いわば「続クラウド9」を想像していたわけですが、
いざ聴いてみるとジェフ・リン色が意外と薄い!
「クラウド9」のときのように共作もありませんし、
コンポーズのクレジットはすべてジョージのみ(カバーのM10を除く)。
サウンド面も、きらびやかなシンセ、
フィル・スペクター直系の多重録音アコギ、
独特のドラム・サウンドも目だっておらず、
唯一目立つとすれば、M5の中期ビートルズ的ストリングスくらいのもの。
オーバープロデュースで知られるジェフですが、
ジョージの遺作ということで「フリー・アズ・ア・バード」、
「リアル・ラブ」以上に慎重に作業を進めたと思われます。
むしろダニーが主導権を握っていたのかも!?

アルバムの印象は「カントリー/フォーク/ルーツロック色強し!
トラベリン・ウィルベリーズっぽい!」。
M1、M2、M4、M11、タイトルトラックM12の前半、
ボブ・ディラン調のM3もトラベリンを思い出させますね。
でも「クラウド9」のジェフ・リン絡みでない曲を改めて聴き直してみると、
すでにトラベリン・ウィルベリーズっぽいんですよね。
さらに遡れば「オールシングス〜」以降、
AOR期以前のアルバムって全部トラベリンっぽかったような?と思ったり。
トラベリンというとジェフ・リンの手腕に目が行きがちですが、
音楽的主導権を握っていたのは実はジョージだったのでは?
なんて思ってしまいます。

また久々のインド・テイストが登場してるのがうれしいところ。
M6のインスト曲、タブラの音色が耳に残るM12の後半など、
見事にラガーロックしちゃってます。

「マイ・スイート・ロード」「ユー」みたいなポップかつ、
決め手となる曲がないのが寂しいかもしれませんが、
これはこれで実にジョージらしいなぁ、と僕は思います。
それでなくても、何かを達観したかような優しい語り口の歌声、
全編に渡って聴けるスライド・ギターは誰にも真似できないものです。

個人的なベスト・トラックはM12とインスト曲のM6。
あとクラプトンの89年のアルバム「ジャーニーマン」に提供したM8から、
闘病中に作られたというM9の流れは、実に素晴らしい。
このメロウさはジョージ特有のもの。
そこいらのソフトロックを軽く超えてます。
こんな素晴らしいものを最後に残してくれてありがとう!
と心から叫びたい気分です。

ちなみに本作の欧州盤にはDVDが同梱されたものがあるようです。
DVDって一体何が入ってるんでしょう。
気になりますねぇ…。


...

ニール・イネス師匠に捧ぐ - 2002年11月11日(月)

最近、なんだかんだとCD買い続けているんですが、
ここ数年、すげえ気になってるのがビートルズ周辺のサウンド。
で、中でも一番気になってるのが、
ニール・イネスという人で。

ニール・イネスってのは、
ビートルズの映画「マジカルミステリーツアー」にも出てくる、
変態バカ集団=ボンゾ・ドック・バンドの一員で、
その後、ポール・マッカートニーの弟マイク・マクギアと、
グリムスってバンドを結成したり、
はたまた英国のお笑いユニット・モンティパイソンの
音楽監督を務めたりもした、すんげえ人物。
彼の仕事で一番有名なのが、
ビートルズのパロディバンド、ラトルズ。

僕とニール・イネスとの出会いも、
このラトルズなんですよね。
確か、高校の頃にラトルズのビデオをレンタルで借りてみたのが
最初で、その頃は当然、ニールイネスなんか全然意識してなくて。
むしろポール役だった、モンティパイソンの
エリックアイドルのほうがインパクト強かったくらいで。

で、ちょうど2年くらい前に、
ラトルズのDVDが出てるのは発見して、
改めてその音楽を聴いたら、
ずっぽりハマっちゃったんですよね。
ちょうど「リパック」なんていう本書いてたこともあったんで、
ラトルズの、愛のあるビートルズのおちょくり方に、
すごく共感しちゃいまして。

音楽ってどうしてもシリアスになりがちだけど、
本当は聞いてて楽しければいいわけじゃん。
ニール先生は、それがよくわかってらっしゃる。
ビートルズやらTレックスやら、
様々な引用とギャグを織り込みながら、
僕の耳を刺激してくれる。
もちろん、元ネタを知らなくても十分楽しめる。
音楽として完成度が高いと思うなぁ。
歌詞がわかってりゃより、楽しいって話もあるし。

そんなニール先生ですが、
わが国ではあまり評価されていない。
タダの色物あつかいなんでしょうね。
だから、あんま売ってないんです。
CD化されてないのも多いし。
僕もボンゾ・ドッグ・バンドの3枚組BOXセットと、
ラトルズの2枚、1stソロのリイシュー盤
「リサイクル・ド・ヴィニール・ブルース」
の計6枚しか持ってないんだよね。

特に「リサイクル・ド・ヴィニール・ブルース」は、
素晴らしい作品集だと思います。
オアシス「ホワットエバーの元ネタになった、
「ハウ・スイート・トウ・ビー・アン・アイディオット」も入ってる。
この曲、本当に言い曲です。
ノエル・ギャラガーもいいとこ目付けるよなぁ。




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